忘れがたき青
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年1月18日 21時21分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
ある日すれ違った名も知らぬ青髪の女性に一目で恋に落ちてしまった主人公のアデル。
その時から、教室の壁紙や通行人の服の色、アデルの友人のアクセサリーやネイルカラーまで、ふとした瞬間に「青」が目に入ってくるだけでドキッとしてしまう。
監督が意図的にやっていたのかはよく知らないが、色の配置だけで物語への感情移入具合がこうも違ってくるのだと関心した。
なにより青髪ショートカットのレア・セドゥの中性的な美しさには惚れ惚れする。
燃えるように愛し合った二人にも別れは来る。アデルがエマの個展を訪れるラストシーンでは、エマはとっくに髪を青く染めるのをやめてしまっていて、アデルだけがずっと忘れられないと言うかのように、鮮やかな青色のワンピースを身にまとっているのが切ない。
ただ、「こんなに必要か?」ってぐらいセックスシーンが多く、過激なうえにしつこいので、少々うんざり。
実際撮影はかなり過酷だったようで、主演女優二人も「監督とは二度と一緒に仕事をしたくない」と言っているようで、それを思うと複雑な気持ちになる。