ここ最近観た中で最良(好みは分かれます)
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年1月20日 21時29分
役立ち度:0人
総合評価:
5.0
「ゴースト・ストーリー」となっていますが、ホラーではありません。
穏やかに暮らしていたとある夫婦。
しかし、夫はある日突然交通事故で死亡してしまいます。
警察でシーツをかぶされた夫の遺体を確認した妻が立ち去ると、夫がむっくりと起き上がるのです。
ここがまずびっくりしました。
その後、彼はずっとシーツを被ったままで目のところに穴があいているだけの状態です。
手抜きに見えますが、これがのちに大きな意味を出してきます。
また、目の穴もゴーストの気持ちを反映して形が変わるところも注目。
妻は生前の夫に「引っ越すたびに家のどこかに手紙を残す」と言っていました。
そんな彼女は、夫と暮らしていた家から引っ越すときにやはり手紙を残します。
その手紙を読みたいゴースト。
しかし、手にしようとした瞬間、時空が変わったのか新しい一家が住んでいました。
ゴーストはそんな感じで過去や未来と時を超えて彷徨い始めます。
かなり仏教的で哲学的なテーマを含んでおり、好みは分かれるかもしれません。
しかし、とあるグループがパーティをしているときにある男性が語る言葉を聞いていると大体この映画のメッセージが分かるかと思います。
長い長い時の旅を経て、ようやく妻の手紙を見た瞬間のゴーストには思わず涙がこぼれました。
非常に美しい、素敵な作品です。