20年前の映画とは思えないストーリー。
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年1月10日 12時31分
役立ち度:0人
総合評価:
5.0
80年代に色んなことがあった韓国。
90年代に、”シュリ”から火を付けた韓国映画ラッシュの中の一つ。
あれから20年…。
今観ても、20年の月日を感じさせないストーリー、今の映画として上映しても全く遜色ないことに驚いた。
同じ言語を持つのに、全く違う国。
南と北とをまたぐ、境界線。見張り小屋とも言える「歩哨」と呼ばれる小屋。
ヒョンスク兵長が、生理現象で、草むらに行き帰ろうとすると…一歩も動けない状況になる。そこへやってくるのが、北の兵士、チョンピル中士とウジン。
話しはそこから始まる。
お互いの国に忠誠を誓った男同士、許されない友情の話。
「チョコパイを思う存分、食べたいだろ?南に来ないか?兄弟。」
「チョコパイを故郷で食べられるように俺は兵士になったんだ。」
ヒョンスクの提案に、殴りかからんばかりのチョンピル。
ああ、なんて残酷なんだ、と思った。
そんな詳細を、すっかり忘れていたストーリーに、圧巻された。
もう20年前に、韓国映画は、韓国映画というジャンルを超越した映画だったんだ、とパラサイトでワーワー言ってた自分に言いいたい。
北と南。分断された国家。哀しいかな、そういうテーマの韓国映画が多い。
エンターテインメントを通して取り上げることで、知らなかったその国の事情を知るのは、ありがたい。
パラサイトや、愛の不時着で、韓国に興味を持った方、韓国映画というジャンルに拒否反応をする方に観て欲しい。