実際の吉原と比べてはいけません
このレビューにはネタバレが含まれています
2020年8月7日 16時16分
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総合評価:
3.0
安野モヨコ氏のコミックが原作です。主人公を演じるのは土屋アンナさん。
原作と主人公が若い人向けなので、映画の雰囲気も若い人向けに作られています。
江戸時代の吉原が舞台なのですが、実際の吉原というよりもアナザー吉原という感じです。
色遣いが大変派手で華やか。なのですが、ちょっと派手すぎて下品に見えてしまうところが残念かなと思いました。
土屋さんが演じる主人公も少し品がなく、吉原でも大見世であると思われる遊郭の遊女にはみえません。
先に述べた通り「若い人の感性に合わせた別次元の吉原」としてみるとよいかと思います。
ストーリーは意外と骨太で、主人公が吉原で生きていく強さが活き活きと描かれています。
また主人公の姉貴分にあたる、菅野美穂さんが演じる「粧ひ」が大変美しく、高級遊女らしい高慢さが堂に入っていてとてもよかったです。
原作は途中で終わっており、続きはもう出ないようなのですが、作品ではきちんと物語を締めくくってあります。
でも、あの終わりってきっと……と思うと少し切ないですね。
独特の世界観が面白い作品でした。