ヤクザの話というより、家族の話。
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年5月22日 16時17分
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総合評価:
5.0
公開前から楽しみにしていた作品でした。映画館の大画面で映像美に感動しました。
豪華なキャストはもちろん、藤井監督の作る映画の共通点、光や景色の美しさは本当に素晴らしかった。
山本の人生はただただ切なくて、中村との泥試合はこの映画の中の名シーンなのではないかと思います。義理と人情だけでは生きていけなくなったヤクザの悲しいシーンです。
最初と最後のシーン、映画の手法であるブックエンド方式からはみ出したふたりの物語が印象的でした。山本の行動により、悲しくも光を感じられるラストにも注目です。
磯村勇斗さん演じる翼の青年期はまさに今のやんちゃな子たち。
その彼が見せるラストの微笑みに胸が締め付けられました。
そして主題歌も素晴らしかったです。MVも含め、この映画の完成なのではないかと思います。
この映画の礎は柴崎であり、彼の温かく面倒見のよい性格が山本の人生を変え、そして周りの人も変えていくストーリーが本当に良かった。
北村有起哉さん、市原隼人さんら、脇を固めるキャストも最高でした。