犬好きにはつらいかも
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年2月23日 15時05分
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総合評価:
3.0
知っている方も多い実話に基づいたフィクション作品です。天候悪化のため、そりをひいてくれた樺太犬たちを南極に置いていかなければならないというなかなかしんどい話。
置いていったあとの観測隊員たちの感情が丁寧に描かれていました。日本に戻ってから、樺太犬を提供してくれた家族のもとへ謝罪に向かいますが、反応はいいものではありません。主人公の観測隊員演じる高倉健が、理不尽なバッシングに反論もせずじっと耐えている姿が印象的でした。
また、犬たちだけのシーンが多々あり、どうやって撮影したんだろうと疑問に思うくらい自然でした。多少無理矢理なところもありましたが、ドキュメンタリーではないのでよいかと。
再会のシーンは感慨深いものがありました。犬の表情は人間ほど豊かではないので、それがかえって鑑賞してる側にいろいろ想像させてくれました。犬を飼ったことのある方なら分かると思いますが、名前を呼んでこちらに走ってくるときはなんとも言えない喜びに襲われます。犬と人間の関係性ってすごい。
派手なシーンはありませんが、変にドラマチックにせず、静かで丁寧なつくりの映画でした。
アデリーペンギンかわいかった。