人間って愚かだけれど愛おしい
2021年8月16日 22時23分
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総合評価:
4.0
ロイ・アンダーソン監督の映画の「間(ま)」がたまらなく好きで、この「間(ま)」の中毒になってしまう人も多いのではないかと思います。
絶妙な「間(ま)」と、絵画を切り取ったような映像。どのシーンをストップさせても、美しいんです。
悲劇的な事でも喜劇に変えてしまいます。
人はなんて愚かしく、滑稽で醜く、切なく情けなく、それでいてなんて愛おしく、美しく可笑しな存在なのだろう。と思わせてくれ、観ていると人が可愛く思えてきます。
起承転結もなく、ストーリー性があるわけでもない。そこら辺で生活をしている、ごくごく普通な人たちの日常です。けれど、そこがいいんです。
大袈裟なストーリーなんてなくたって、人は生きてるってだけで可笑しなものなんだから・・・。
ハイヒールのかかとが折れたり、考え事をしていたせいで、ワインをこぼしてしまうソムリエ・・・。観ている側からすれば、特に事件というわけではないけれど、当人にとってはちょっとした事件なのです。
観ていて愛おしいちょっと可笑しなハプニングたち。
見終わったら、ちょっとだけ人を好きになる映画です。
イメージワード
- ・楽しい
- ・悲しい
- ・笑える
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- ・知的
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