愛と希望の街
ある小都市の駅前、靴磨きの女の人たちに混じって一人の少年・正夫(藤川弘志)が鳩を売っていた。そこへ会社役員の令嬢・京子(富永ユキ)が通りかかり、その鳩を七百円で買った。正夫はお金が要るから鳩を売ると言う。京子は同情するが、実は鳩が巣に戻る習性を利用した巧みな金儲けだった。
明るいタイトルに反して、社会問題を告発しつつその解決の難しさが胸に迫る、切ない映画です(タイトルが合っていないのは大人の事情です)。 「犠牲者」であったり「犯罪者」であったり、分かりやすいはっきりとしたステレオタイプで人間を区分けるだけでは見えてこない「あわい」を捉えている、短いながらも迫力ある作品でした。 主人公の少年は、貧しいゆえに妹の大切にしているハトを売らなければなりません。それだけではなく、帰巣本能で家に帰ってきたハトをまた売るという、きわめてグレーな経歴を抱え込んでいます。ずるい心の持ち主ではないのに、しかしいつも間にか、ただきれいな存在ではいられなくなってしまう、何だかとても象徴的なシチュエーションです。そんな彼とその周辺の人々をめぐるこの物語は、それぞれの善意がなかなか報われません。 捨てと拾いを繰り返されて生きているこのハトには色々な象徴性を読むことができそうですし、情の深い登場人物たちの印象深いすれ違いのドラマとも相まって、良質の児童文学を読んだような気持ちになる映画でした。
↓↓みんなが読んでいる人気記事↓↓
→【2024年】動画配信サービスおすすめランキングに注意!人気を無料や利用者数、売上で比較!徹底版
→【すぐわかる】動画配信サービスおすすめランキング【忙しいあなたへ】人気を無料や利用者数、売上で比較!簡易版
→映画のレビューを書くと、あなたの好みの映画が見つかります!
✅映画解説 ✅口コミ ✅映画の豆知識・トリビア ✅ネタバレありなし考察 ✅どの配信サービスで見られるか 映画に関するあれこれが、この1サイトでぜーんぶ出来ます。