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「現代ロシアを描いた映画」 12人の怒れる男 BeFlapさんの映画レビュー

12人の怒れる男 12

現代ロシアを描いた映画

2021年2月5日 13時35分 役立ち度:0人
総合評価: 5.0
シドニー・ルメットの同名映画を、「太陽に灼かれて」のミハルコフ監督がリメイクした映画ですが、現代のロシアを背景にして描いているので、全く違う映画になっています。
元のルメット版の製作された米国は、司法が機能しているという背景がありましたが、本作ではそうではない現代ロシアが背景となっているところが大きな違いです。
容疑者とされる少年は紛争が続いていたチェチェン出身で、少年の小さいときのチェチェンの様子から描かれています。
ルメット版同様に一人の陪審員が有罪に疑義を挟み、そこから議論が展開していきます。
しかしながら、ナチスドイツに侵略されたり、旧ソ連が崩壊したりと困難な歴史を辿ってきたロシアなので、陪審員たちの自分に関する語りが、様々なロシアの歴史や社会を物語っていくことになります。
司法が機能していない時に、あなたならどうするか、を問う映画になっています。
上映時間は長い目ですが、それを感じさせない内容の映画となっています。

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