プログラムと感情
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年5月20日 13時32分
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総合評価:
4.0
AI技術が発展した未来が描かれています。
ある夫妻のもとに届けられた少年のアンドロイド・デイビッド。
どう見ても人間にしか見えない彼は「母に対する愛情」をインプットされています。
モニカは母として彼を迎え入れるのですが、彼女の本来の息子・マーティンは不治の病でした。
しかし、彼が治癒してからの展開がかなり切ないです。
マーティンはデイビッドに対して悪意を持っているんですよね。
本来なら食べ物を食べられないデイビッドに、食事をするように仕向けたりします。
当然アンドロイドなので故障するのですが、この辺りの表現がさすがのスピルバーグ。
そしてなんと夫妻はデイビッドを捨てちゃうんです。
感情を持っていても「プログラムだし」という気持ちからでしょうか。
しかし、母に対する愛情故に人間になりたいと願うデイビッドの姿が切ないです。
作中で出てくるアンドロイドで面白かっったのは女性たちに性的奉仕をする男性型アンドロイド。
このアンドロイド役の方の演技が秀逸です。
時折機械的な動きを見せるなど、アンドロイドっぽさを出しています。
彼は廃棄されたデイビッドと行動をともにするようになります。
月並みな言い方ですが「人間の身勝手さ」が強く描かれている作品でした。