ポップスに乗せて語られる1900年パリの恋物語
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年1月31日 22時38分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
最近ブロードウェイで舞台版が公開されて再度注目を集めている、ジュークボックス・ミュージカル映画。
ヴェルディのオペラ「椿姫」をベースに、20世紀初頭のパリはモンマルトルにたむろする”ボヘミアン”たちとムーラン・ルージュの高級娼婦が入り乱れるのだが、この設定が最高に良い。そしてこのストーリーを物語るために、バズ・ラーマンは近年のポップスからクラシック、映画音楽の名曲をマッシュアップしたサウンドトラックを作り上げている。これだけ聞くとなんだそれ、と思ってしまうが、これがムーラン・ルージュの猥雑さ、真の芸術を追求するその日暮らしボヘミアンたちを見事に代弁し、彩っているのだ。あるインタビューでバズ・ラーマンがなぜ20世紀初頭の音楽ではなく、最近のヒット曲を使用したのかという問いに対して「(主人公の)クリスチャンが素晴らしい詩人であるということを表現するために、過去の様々な名曲を使った」と語っていた。
おそらく、このごちゃごちゃした演出は好き嫌いが分かれるとは思うが、見れば監督のこの回答にも納得がいくはずだ。
イメージワード
- ・楽しい
- ・悲しい
- ・泣ける
- ・切ない
- ・セクシー
- ・ロマンチック
- ・スペクタクル
- ・ゴージャス