作家魂が爆発するマルキ・ド・サド
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年5月30日 21時33分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
18世紀フランス、マルキ・ド・サドは晩年から亡くなるまでの13年をシャラントン精神病院で執筆活動をしながら過ごしますが、そこが映画の舞台です。精神病院に入れられる前は実際に残虐行為を行っていた訳ですが、この映画では、物語を生み出すことに執着する天才作家としてユーモアも交えて描写されています。
マルキ・ド・サドが精神病院内で隠れて執筆するわいせつ小説は、時の皇帝ナポレオンを激怒させ、発禁処分とされています。精神病院を治めるアッベ神父は、なんとかマルキ・ド・サドに執筆をやめさせようとするうちに、自分の方が精神崩壊。かわいそう・・。精神病院の患者たちもサドの物語に触発されて暴動を起こし、残虐行為で使用人が殺されてしまいます。かわいそう・・。
一方、不幸な結婚を強いられていた16歳の少女が、マルキ・ド・サドの小説に感化され、愛人を見つけて結婚から逃れるという幸せエピソードもありました。芸術(?)が人に及ぼす影響について考えさせられます。
イメージワード
- ・楽しい
- ・悲しい
- ・恐怖
- ・知的
- ・セクシー
- ・パニック