ジョーダン・ピール監督さすが
2020年7月10日 21時24分
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総合評価:
4.0
同監督のヒット作「Get Out」と同様に、徐々に不安な気持ちが募り、真実が分かった時には背筋が凍る、そんなじわじわ系ホラーになっている。
自分たちそっくりの集団が現れた時の主人公たちの戸惑いと恐怖を描くのに、たっぷりと時間が使われていた。このシーンの不気味さはたまらない。嫌な予感に心臓がバクバクして、思わず息を止めて観ていた。
ストーリーの中に伏線が散りばめられていて、ラストに向かうに連れて真実に近づいていく。真実が分かると、何気なく観ていた序盤が怖くなってくる。恐怖はもっと早くから始まっていたのだと気づく。観終わった後、最初から見直したくなる作品だ。
自分たちそっくりの集団は鋭利なハサミを持って襲ってくる。それが恐ろしいのだが、思ったよりも精神的にキツくなる描写は少ない。また、主人公たちも謎の強さを発揮するので、惨劇という惨劇にはならない。スプラッター系の映画が苦手な人も観れると思う。
単なるホラーではなく、メッセージ性もある奥深い映画だ。色んな人の考察を聞いて、また見返してみるのも面白いと思う。