心優しい男から悪のカリスマに。
このレビューにはネタバレが含まれています
2020年8月20日 23時14分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
この物語は今までに出てきたジョーカーを題材にした物語とは違い、彼が悪のカリスマになるまでの物語が描かれています。
今までのジョーカーの作品はジョーカーのサイコパス感、残虐性を描き視聴者に強いインパクトを残してくれました。ですが、彼はジョーカーと呼ばれる悪のカリスマになる前は電車で退屈そうにしている子供を笑顔にしてあげようとしたり、病気で寝たきりの母のために毎日働いたりと、苦労は絶えないものの善良な市民として暮らしていました。ですが彼は自分の意図しないタイミングで大声で笑ってしまうという病を患っています。そのことから周りの人には気味悪がられ、心苦しい生活を送っていました。そんな彼にも夢がありました。多くの人を笑顔にするコメディアンになることです。実力のあるコメディアンになってあこがれのテレビ番組に出ることが彼の夢でした。ですがそんな夢を持つ彼には世の中は残酷すぎたのです。仕事中に若者にリンチにあいその責任をすべて押し付けられるなど、彼に救いの手を差し伸べたくなるシーンが多くあります。そんな世界で生きてきた彼は精神的異常があり自分の都合のいい世界を妄想してしまうのです。そんな精神状況で生きている彼の物語はどこまでが現実でどこまでが妄想なのかを考えるのもこの作品の楽しみ方です。
イメージワード
- ・悲しい
- ・不気味
- ・絶望的
- ・知的
- ・切ない
- ・パニック