狂っているのは世界か、ジョーカーか?
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年7月26日 14時42分
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総合評価:
5.0
DCコミックスの人気作「バットマン」の敵役・ジョーカーが生まれるまでを描いた作品です。これまでジョーカー役は実に様々な役者がトライしてきました。ジャック・ニコルソンやヒース・レジャーなどがジョーカーを演じましたが、「普通の人間であるアーサー」も演じつつ、「狂気の体現者ジョーカー」も演じたのは、ホアキン・フェニックスが初めてでしょう。
ゴッサムシティの無慈悲な世界と、母親の狂気に振り回されたアーサーは、自らの道化師という仕事すら失ってしまいます。「この世界に優しさはないのか?」アーサーはやがて拳銃を手に取り、不愉快な相手を黙らせることで自分の世界を保つことが出来ることを悟るのです。「これが人生!」と感じたジョーカーは、憧れのテレビショウに出演し、その場にいる司会者すら撃ち殺してしまいます。
誰もが「人生とはうまくいかないものだ」と感じているはずです。本作品はそんな我々に語り掛けるように染み入ります。ジョーカーは悪人。でも、自分がいつジョーカーのように変貌するかわからない。そんな危うさを感じさせる映画なのです。ものすごいパワーがある映画なので、体力のあるときにじっくり見てほしいと思います!
イメージワード
- ・悲しい
- ・泣ける
- ・恐怖
- ・絶望的
- ・切ない
- ・ロマンチック