劇場公開版より魅力が数段アップ
2021年8月11日 15時41分
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総合評価:
5.0
はじめにことわっておきますが、自分は元々スナイダー監督の「マン・オブ・スティール」「バットマンvsスーパーマン」におけるスーパーマンのキャラクター解釈があまり刺さらず、シリーズの熱心なファンとは言えませんでした。しかし、そんな自分でさえ、「ジャスティス・リーグ」に関しては、劇場公開版よりもこのスナイダーカット版の方を高く評価したいです。
劇場公開版にあった印象深いコミカルなセリフがいくつか削られた一方、それぞれのキャラクターの人間性がよりよく分かるような悲哀感ある場面がいくつも追加されています。また、劇場版以上に、各キャラクターに満遍なく、チームにとっての必要性をアピールできる場面も行きわたっているとも感じました。
個人的には、劇場公開版と両方を観ることをおすすめしたいです。
スナイダーカットでは、入口と出口が、明確に「続き物」を意識したものになっているので、単発作品としてのスッキリ感という点はやはり劇場公開版の長所だと思いますし、また劇場公開版の「省略」の技にも美学があるということは両方を観た上で感じたところです。しかし少なくとも、スナイダーカットだけにあったフラッシュやサイボーグに関する複数のシーンは、物語の筋を見せる上で特に大切な部分だったのではないかと強く感じました。
サイボーグは劇場公開版よりも遥かに魅力的なキャラクターになっており、またチームが向き合わなければならない困難もスケールが大きいものになっています。最後に得られる達成感も、確実に上がっていたと思います。スナイダー監督による本作の続きを観たいという声があがるのも納得の出来で、それまで熱心なファンでなかった自分も、本作の幻の続編が観たくなってしまいました。