「あの日」戦った男たちのドラマ
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年7月20日 19時55分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
非常に見応えのある作品でした。
東日本大震災とそれによる原発事故。
現場で戦った人々の姿が描かれています。
描けない部分も多かったかと思いますが、原作付きなのである程度は真実に近い作品でしょう。
この作品を観るにあたって、あえて自身が「反原発」かそうでないかという意識を外しました。
それだけに最後の吉田所長の言葉に身に染みるものを感じました。
物語は大変厳しい状況が続き、当時の現場の人々のことを思うと胸が痛かったです。
現代人が文明というものを手に入れた以上、手放せない電力。
電力を起こすには様々な問題があります。
クリーンエネルギーと言われる太陽光発電にしても、材料の有毒性が懸念されますし、風力発電も低周波音などの問題があります。
もちろん、原発も危険なものです。
手放せなくなった電力を、これからどのようにすればいいのか、どう進んでいくのかは真剣に考えなければいけません。
物語の最後に、2020年の東京五輪が復興五輪であると記されています。
皮肉にも、また違った災害により延期となりました。
2011年のあの時、日本人みな助け合っていたのを覚えています。
いま起きているこの災害にも、本作中でみなが手を取り合ったように、互いを守りあって乗り切ることができるはずだと信じてやみません。