殺伐とした映画でした。
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年5月31日 14時30分
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総合評価:
4.0
冒頭から、殺伐としてグロシーンが多めの映画になっています。
エミリー・ブラント演じる捜査官は、麻薬戦争の渦中のメキシコと米国との国境地帯で起きていることの案内役的な役柄を演じています。
メキシコの麻薬カルテルは米国の警察も買収しているので、米国側の捜査官すら安全でないという展開は、結構意外でした。
メキシコの麻薬カルテルの捜査のニュースで、何かとメキシコ海兵隊が出てくることが多いですが、メキシコ側では警察なども買収されていて、捜査情報などがカルテル側に漏洩しているからでしょう。
そのような中で、主人公の善悪の境界も曖昧になってくるというのを、邦題に反映させたタイトルにしたようです。
原題は『SICARIO』で、スペイン語で〝殺し屋〟を意味しますが、邦題のほうが内容に合っていると思います。
メキシコ国境地帯の砂漠の風景と、様々な音響や音楽が相まって、殺伐とした世界をうまく映像化しています。
以前は麻薬カルテルといえばコロンビアが話題になっていましたが、米国に隣接するメキシコで麻薬カルテルが跋扈しているというのは、何かと米国人の不安を掻き立てているのでしょう。