ワル2人組の切なくて憎めない逃亡劇
このレビューにはネタバレが含まれています
2020年8月21日 15時07分
役立ち度:0人
総合評価:
5.0
1890年代のアメリカで銀行強盗を繰り返すブッチとキッド。ふたりは十分に資金を貯めたあとはボリビアで気ままに過ごすという夢がありました。夢のために強盗を繰り返すブッチとキッドですが、やがてブッチはエッタという女性と出会います。エッタと静かに農場を経営して暮らす夢を見るブッチ。キッドはそんな彼を見守るのですが。
古い映画ですがストーリーも演出も良く、良質な時代劇として十分に楽しめます。未見の人には絶対にお勧めしたいです。特に男性には強くお勧めします。全体的に漂う「男の美学」らしさが感じられるからです。
ブッチとキッドは流れ者です。流れ者であるふたりは、同じ場所に留まることが出来ません。しかしブッチは一瞬、エッタのために落ち着いた生活を望んでしまいます。ところが、せっかくうまくいくと思われたのにも関わらず、ブッチは自らの手でその計画を壊してしまうのです。
結局はまともな道を歩めず、強盗を繰り返すふたりですが、何とも切なく悲しい友情にあふれています。「わかっていてもやめられない」という部分が、たまらなく男の流浪のサガのような印象を与えてくれます。とても、かっこよいです。
ラストシーンについてはもう多くを語るまでも無く、ドラマチックです。こんな風に友情を結び、互いを信じあえる関係がかっこいいです。