映画ポップコーンの評価
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このジョージ・ロイ・ヒル監督の「スティング」は、終始、映画の面白さと遊び心に徹底している、素敵な映画でしたね。 大不況下の1936年、禁酒法が解けて、競馬ブームに入りかけていた頃のシカゴのポール・ニューマンとロバート・レッドフォードのコン・メン(詐欺師)が、ニューヨークの残酷なロキティーア(テキ屋)のロバート・ショウの親分から50万ドルを、命懸けで騙し取るというだけのお話ですが、最後には、我々観ている者までが、ペテンにかけられてしまうんですね。 このコン・メンというのは、コンフィデンス(自信、信用)から出た言葉ですが、スイッチ(すり替え)から始まって、競馬のノミ屋全部が偽物という、大掛かりなワイアー(吊り店)に至るまで、人をペテンにかける、コン・メンのテクニックは、奇想天外で、痛快でさえありましたね。 ギャングスターが横行した、この時代にあって、コン・メンは、残虐行為を軽蔑し、粋を誇ったと言うが、その活躍の舞台であった、デラックスな長距離列車や豪華客船は無くなってしまい、愛すべきコン・メン達も今やいなくなりました。 社会の歪みの中にも、何か人間的な余裕があった1930年代の映画が、この映画の公開された1970年代の前半に、盛んに製作されたんですね。 ロバート・レッドフォードだけをとっても、彼は「追憶」、「華麗なるギャツビー」と続けて、"アメリカの失われた時代"である、1930年代を背景にした映画に出演して、ブームを呼んでいましたね。 この年のアカデミー賞で、作品賞、監督賞の呼び声が最も高かった「エクソシスト」が、この「スティング」に敗れ去ったのは、映画の観客が、映画に求めるものは、やはり、面白さであり、明るさであり、スマートさであるという、アメリカらしい選択の結果なのだと思いますね。 尚、この映画の題名の"スティング"とは、俗語で「騙し取る」ことだそうですが、「とどめの一突き」という意味の方が、内容的にぴったりくるような気がします。 デビッド・S・ワードの緻密な脚本は、スコット・ジョプリンのクラシック・ジャズ・ピアノにのって、歯切れよく舞台を展開しながら、最後のスティングに追い上げていますね。
コンゲーム映画の金字塔ともいうべき名作映画。 ポールニューマン演じるヘンリー・ゴンドーフは、いわばレジェンド詐欺師だったのが、今では落ちぶれて酒浸りの駄目おじさんになっています。 対してロバート・レッドフォード演じるジョニー・フッカーは駆け出し詐欺師。才能はあるけれど、とある失敗をしてギャングに仲間を殺されてしまいます。 以上を前提として、標的となるギャングのボスをいかに騙して大金をもぎ取るか、という物語です。 ヘンリー(おじさん)を作戦に引っ張り込むのに割と強引なジョニー(若いほう)が、憎めないんですよ。かっこいいからかな。酔っ払いのヘンリーをバスタブに浸けて、冷たいシャワーを浴びせるシーンとか、ヘンリーが眺めている前で、女の子を荷台に乗せて自転車でぐるぐる走っているところとか、絵になるシーンは数えきれないくらいです。 物語は時代もあって展開がのんびりしています。まるで紙芝居みたいに場面転換のたびにタイトルが入ったり、レトロ感が逆におしゃれに感じました。 ストーリーは最後にどんでん返しがあるので触れたくないんですが、同じようなコンゲーム映画は数あれど、ほとんどこの映画を下敷きにしていると言っても過言ではないくらい(言い過ぎ?)。 前知識なしに見て欲しい映画です。ギャング絡みですがグロは一切ありません。
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