殿、利息でござる!
江戸中期、財政の逼迫(ひっぱく)した仙台藩が領民へ重税を課したことで破産や夜逃げが続出し、小さな宿場町・吉岡宿は困窮し切っていた。このままではダメだと考える商人・穀田屋十三郎(阿部サダヲ)と同志たちは、藩に金を貸し付け毎年の利息を住民に配る「宿場救済計画」を考えつく。町の存続を図るため、前代未聞の金貸し事業を成功させるべく、彼らは私財を投げ打ち……。
タイトルがすごくポップで、中身も確かにおもしろいんですが、内容なとてもしっかりしてて、ずっしり重くて、正直、こんなポップなタイトルじゃなくて、もっとメッセージ性のあるものでもよかったのでは?と個人的には思うくらい、いい作品でした。 とにかく生活が苦しい自分たちの生活を何とかしようと集落の人たちが知恵を出し合って奮闘するのですが、猪突猛進に話を進めていこうとする人や、見栄っ張りの人などいろんな人間模様が見えておもしろいです。 何より心に刺さったのは、今苦しい自分たちの生活をどうにかするため、というのはもちろんのこと、この先の未来を生きていく自分たちの子孫のために生きやすい環境を整えたいという気持ちで動いているという点でした。 今の日本も生活がしにくいわけではないものの、政治家も市民も含め、どれだけの人がここに登場する人たちのように未来を生きる人々を思ってこの社会を変えていこうと思っているのかな…と思ったり。こういう思いを持った人たちのおかげで自分の今の生活があると思うとなんだかありがたい気持ちになる作品です。
人のために何かをするというのは今も難しいですが、侍に切り捨てごめんと言われて殺される時代に、昔はもっと大変で思いつく人もいなかっただろうと思います。寄付やボランティアなど、自己犠牲の精神について考えさせられました。 初めて貯金を始めた山崎努さん演じる浅野屋甚内がお金を貯め始めたのは、村の困窮状態を長年感じており、さらに、論語などを学んで感銘を受けていためです。字が読めない人がほとんどの時代に本当にすごいなと思いました。さらに、これが実話だということに驚きました。 家族や仲間ことも疑ってかかればいくらでも疑う事できますが、卑屈にならず相手と自分を信じることから大願成就の道は始まるんだなと思いました。 江戸時代の封建制は徹底しているんだということがよく分かりました。農民の中でも大肝煎、肝煎、旦那衆など分かれており、武士もたくさんの階級と役職に分かれています。何か一つ決めるだけでも相当の時間がかかります。大肝煎は傘を使えるけど他は使えないなど、厳しい決め事もあります。 60年で6000両国から利息として支払わせたことから、1両13万円で作中計算していたので、7億8千万円です。それを全て町民に還元したわけですから本当にすごいと思います。自分だけじゃなく他人が幸せであることが自分の幸せにつながることを知っていたわけですね。
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