シンプルで単純である事を考えさせられました。
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年5月24日 14時52分
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総合評価:
4.0
アトランタオリンピックの際に、実際にあった冤罪事件を扱った映画ですが、単純でも善人のリチャード・ジュエル役のポール・ウォルター・ハウザーさんがはまり役でした。ジュエルさんは大学警察や警備員などの、それ程責任を求められない仕事をしているのですが、変に正義感を持って生真面目に行動するので、何処でも煙たがられます。そうしてアトランタオリンピックの時に爆弾を発見しますが、プロファイリングの犯人像と近いために、FBIの取り調べを受けることになります。FBIやマスコミが自分の手柄のために誰かを犯人として疑うと、いかに普通の個人が無力なのかが解る映画です。間抜けなデブと思われていたジュエルさんのシンプルで単純な考え方がいかに価値あるものなのかが解るところが良かったです。リバタニアンのイーストウッド監督らしい映画になっていました。「スリー・ビルボード」では粗暴な警官を演じていた弁護士役のサム・ロックウェルさんが良かったです。