クローバーフィールド/HAKAISHA
とあるニューヨークの夜、日本への転属が決まり、赴任することになったロブ(マイケル・スタール=デヴィッド)のために、大勢の仲間たちがサプライズ・パーティーを開く。そのパーティーの最中、突然、とてつもない爆音が聞こえ彼らが屋上へ行くと、まるで爆撃を受けたかのようにニューヨークの街がパニックに陥っていた。
日本へ旅立つことになった友人のサプライズパーティをしていると、大事件がおきてパニックに……という一連の状況を描いた作品。 この作品はモキュメンタリーにして正解の例ですね。 パニックの原因は突然現れたなぞの巨人。それがニューヨークを襲ったのです。 これを「普通の映画」として撮ると、かなり陳腐なものになるでしょう。 モキュメンタリーにしたことで、疾走感が出て、面白い仕上がりになっています。 なぜカメラを回しているのか、そしてこの映像がなぜ残っているのかの理由も明確に表現されているのもいいです。 巨人が出現した上に、なぞのクリーチャーも発生してもう大変! それでもカメラを回し続ける撮影者ですが……。 これはきっと、カメラのフレームを通して状況をみることで逃避する、正常性バイアスですね、たぶん。 (恐らく、制作陣にその意図はないかとは思いますが) 物語冒頭で、カメラで使用しているテープは使用済みのものを上書きしているという会話があります。 そこが物語の最後に活きてくるのが面白いです。 よきB級作品といった風情でした。 副題の"HAKAISHA"だけが残念なところです。ちょっとこれはダサい。
このレビューにはネタバレが含まれています
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