先へ進む勇気をもらえます
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年9月20日 19時49分
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総合評価:
4.0
劇団ひとり氏の小説の映画化であり、自身でメガホンを撮った初監督作品です。
売れないマジシャン晴夫。
彼は母親に捨てられ、父とは疎遠でした。
そんな彼の元に父がホームレスとして亡くなったとの知らせが届き、その現場に向かったところ「青天の霹靂」に出会うことになります。
昭和48年にタイムスリップしてしまうのです。
遠い過去でもなく、この時代というのがポイント。
町並みや家の調度もいい感じに「昭和」です。
彼はやがて自身の父母となる人物に出会うことに……。
浅草で「ペペ」という芸名でマジックショーを始める晴夫。
その相方が若き頃の父というのがいいです。
マジックのシーンは大変見事で、これは晴夫役の大泉洋氏が練習して身につけたとのこと。
手さばきも美しく、見とれてしまいます。
晴夫は若き父母の姿を通し、自身の産まれた意味を知っていきます。
人生は何もかもトントン拍子にいくものではありません。
生きる勇気や自信は、ふとしたきっかけで掴むことができるものです。
最後の晴夫の台詞にちょっとほっこりしました。