映画ポップコーンの評価
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ちょっと変わったタイトルの作品があるな、と思って観てみたら大正解。 高校生の男の子ふたりが川辺で喋るだけなのですが、会話のテンポがよく非常に面白いのです。 塾へ行くまでの1時間半の暇つぶしをしないといけなかった内海くん。 そこへ瀬戸くんも参加するようになります。 何気ない会話の中にふたりがそれぞれ抱えている悩みなども出てきます。 しかし、シリアスになることはなく、あくまで軽快なテンポで物語は繰り広げられます。 秀才系の内海くんに対して、ヤンチャ系の瀬戸くん。 話すことも全く違うふたりですが、妙に気があっているのが面白い点。 関西弁が自然なのもいいですね。 ひたすらにしゃべっているだけなのに、飽きずに観ることができました。 私自身、高校時代に文化系の部活をしており、みんな仲がよくて帰りも駅前で座り込んでお喋りをしていました。 あの日々は今でも大切な思い出です。 このふたりもまた、大人になった時に川辺で過ごした時間を懐かしく思うことでしょう。 大層な演出もなく、大掛かりなセットもなし。 しかし、そこがいい。そんな感じの作品です。
瀬戸と内海の青春。 それは、学校が終わり、内海が塾へ行くまでの間、川の流れる側で、瀬戸と話すこと。 他の皆んなのように、部活で汗を流して選抜メンバーになるのを目指したり、女子の気持ちに右往左往するのではなくて、ただ、放課後に2人は本当に他愛もない話をするのが、青春。 アコーデオンの音楽が、日曜のサザエさん効果で、この時間がずっと続くわけではないけど、続いて欲しい、塾、家帰るのダルいわ〜…そんな2人の関係を表しているよう。 瀬戸は、明るくて、よく喋る。悲しいかななお家事情。でも、関西で言うアホ。女子の樫村さんに片思いしている。 一方、内海は、ボソボソと話す秀才。でも、毒を吐く。聞かれないと答えないので、塾やお家事情と樫村さんとの関係以外が謎に包まれている。 秀才とアホの凸凹コンビ。学生のベタベタした仲ではなく、ドライ。でも仲が悪いわけじゃない、不思議な関係。 話すこと、やることが下らない。関西弁で話すやりとりは、淋しい話をしていても、クスッと笑わされる。 いきなり立ち上がり、背の高さを測りだすシーンは、2人背中合わせても、測る人いないよ?…とか、瀬戸の比喩を使った表現に、内海が瀬戸の上の表現で話して、瀬戸がツッコんだり、瀬戸のオカンが買い物帰りに偶然通り掛かって、夕食がカレーと知って内海の意外な事実を知ったり…。 2人のやり取りと少ない登場人物とエピソードで、最後まで観させてくれる。マンガを読んでみたいけど、ダルいからいいわ、という感じ。
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