映画ポップコーンの評価
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父親と二人で暮らす15歳のチャーリーが、偶然に競走馬の世話をする仕事を手伝い始めることから物語が始まる映画ですが、全体的に静かに淡々と進んで行きます。 主人公のチャーリーは年齢的に社会的養護の対象なのですが、本人は医師や警官たちの勧めを振り切り一人で馬と共に荒野を進んでゆきます。主人公のチャーリーを演じるチャーリー・プラマーさんの抑制された静かな演技が秀逸でした。 全体的に映像に透明感があるので、チャーリーの困難な境遇にも関わらず、落ち着いた綺麗な映画となっています。 社会保障が何かと緊縮政策で削られていっている英国出身のアンドリュー・ヘイ監督の映画ですが、監督から見ると、英国と比べると米国は社会保障が何かと不十分で機能していないところが多く、米国社会自体が荒野のように感じたのかもしれません。 作家性の強い映画を作り続けている独立系映画スタジオA24の作品なので、「ムーンライト」などと同様に、他のハリウッド映画とはかなり違う作風の映画となっています。
冒頭で、父親が連れ込んだ女性に「水を飲んでもいい?」とチャーリーが聞き「あなたの家でしょ」と返されるシーンがあるのですが、チャーリーが自分の家ですら居場所の不確かさを覚えていたことが覗えます。 そんなチャーリーにとって、勝てなくなれば売られてしまう競走馬ピートは、いつか追い出されるかも知れない不安を抱く自分と重なったのかも知れませんね。 子供にこんな思いをさせるなんてヒドイ父親だ、と言いたいところですが、女にだらしないとは言え父がチャーリーのことを愛していたことは分かるので、何というか、大人には大人の事情があるというところでしょうか。 このチャーリー役の美少年、なかなかいい演技だったなぁと思っていたら、この映画でベネチア国際映画祭の新人賞を獲っていたんですね。 そんなわけで、私だけが知っている掘り出し物感はなくなってしまいましたが、今後の彼の作品を楽しみにしたいと思います。 それはそうと、調教師の役のおじちゃん、コーエン兄弟作品常連のスティーブ・ブシェーミさんではありませんか。 かなり印象の強い顔立ちなのに、途中まで全く気が付きませんでした。 年取って渋くなりましたが、俳優としてはなんだか個性がなくなっちゃってちょっと寂しいです。 とにかく個性的な顔でしたから(←しつこい)笑。
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