七人の侍
麦の刈入れが終わる頃。とある農村では野武士たちの襲来を前に恐怖におののいていた。百姓だけで闘っても勝ち目はないが、麦を盗られれば飢え死にしてしまう。百姓たちは野盗から村を守るため侍を雇うことを決断する。やがて、百姓たちは食べるのもままならない浪人たち7人を見つけ出し、彼らとともに野武士に対抗すべく立ち上がる……。
今年の締めくくりに選んだら、熱量が凄かったし、長かった。長さを上回るムンムンした熱量が凄まじくて、「圧倒される」とはこのことか、とエンドロールを観ながら放心状態だった。 約66年前に上映されているとは、到底思えないスケールの大きさ。 それを感じさせないストーリー。 ザックリ言うと、村を荒らす集団を農民が、侍を用心棒として雇う話。 その中に散りばめられた様々なストーリー。 ジャケにもなっているけど、三船敏郎がたまらない。お茶目なムードメーカー的存在。あのミフネがお茶目!演じる菊千代は、他の侍よりも農民のことをよく知っている。 侍探しの時に見つける、ただならぬ雰囲気の侍が、勘兵衛。それが、もうカッコいい。性格もTHE SAMRAIで堪らない。 彼の癖から、色んな意味が読み取れる。「仕方ないなぁ」「参ったなぁ」「どうしたものか」 他の久蔵のクールさも良かったし、と挙げていくと、全員カッコいい侍。1人を除いて。 ラストは、人間とはなんぞや?と考えさせられる、というかクロサワに突き付けられ る。 早口で何言っているのか分からない所があったり、暗過ぎて細かい所が見えないのは、仕方ないな、と思いつつも、気になって仕様がなかった。 スマホやネット、情報社会になっても、昔の作品を観れば観るほど、人間の変わらない本質に、悲しいため息が出てしまう。 このご時世に、観れて良かった。
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