正直なところ、この映画はよくわからない。
でも、歌がずっと頭から離れない。
異形の赤ちゃん。鉛筆の上の消しゴム。空調の音。嫌な感じの家族。
全編通して音がとにかく耳につく。
生活音って一度気になると無限に耳に入ってくような感覚と似ている。
赤ちゃんの泣き声と空調の音がうるさくて、観ているだけでノイローゼになってしまいそう。
主人公の肩身がものすごく狭い感じも見ていて息苦しくなってくる。
この世の不快、不安、恐怖を全部集めたようなまさに悪夢映画。
しかし、映像は非常に実験的で面白い。
端の方の暗闇がどこまでも暗くて孤独を感じるし、俳優の表情の切り取り方も世の中でよく観る映画と全然違う。狭いコミュニティでストイックに映像を作っているのが伝わる。
余談だが、劇中でHEAVENという歌を歌っている女性は大きなニキビを厚化粧で隠しているのだそう。
うーん、やっぱりよくわからない…とても不思議だ。いい意味で意味不明。
でもあの歌すごく好きだ。