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引用:IMDb.com

イニシェリン島の精霊の映画ポップコーン編集部の解説レビュー

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2023年02月22日更新
アイルランドの孤島、イニシェリン島。仲の良かった男性2人が突然絶縁する事に。アイルランド内戦をメタファーにした考察しがいのある映画です。

『イニシェリン島の精霊』を解説します

『スリー・ビルボード』のマーティン・マクドナー監督の最新作。第95回(2023年)アカデミー賞主要部門9ノミネート。アイルランドの架空の孤島、イニシェリン島でコリン・ファレル演じるパードリックが、ブレンダン・グリーソンに突然絶縁を告げられる。第80回(2023年)ゴールデングローブ賞では、コメディ・ミュージカル部門作品賞、主演男優賞を獲得。

映画『イニシェリン島の精霊』見た人の感想・評価まとめ

twitterで、『イニシェリン島の精霊』を視聴した人の感想や評価を徹底調査してみました!

『イニシェリン島の精霊』良い評価・感想

「イニシェリン島の精霊」見た。なんともシンプルで奥深い映画。暫く、この映画は、頭から離れないだろう。余計な説明無く、如何様にも解釈出来るから、見た人と沢山話がしたくなる、そんな映画。

 

『イニシェリン島の精霊』ようやく見た。まさかこんな変な刺さり方をする映画だとは…。「田舎の島に住む男が突然友人から絶縁を告げられる」というだけのお話がなぜこんなに面白いのか。アイルランドの孤島の空気感、風土、音楽、動物、背景の内戦など一つ一つの要素が映画を特異なものにしていた。

 

昨日観た『イニシェリン島の精霊』凄く良かった。友人同士の内奥が争いによって初めて引き出されるという皮肉。分かり合えないということを了解しあった瞬間の清々しさについて、腑に落ちる描写を丁寧に積み重ねている映画だった。

 

イニシェリン島の精霊
The Banshees of Inisherin

「人生は死ぬまでの暇つぶし」

コルムが言ったそれは全くもって同感だった。
でも、コルムが選んだ暇つぶしの仕方は全くもって退屈だった。こんな喧嘩が大問題になる小さな退屈な島で彼らは暇と退屈と精霊に長くゆっくりと殺されていく。

映画イニシェリン島の精霊の感想や評価を探すと、「シンプルで奥深い」「こんな変な刺さり方をするとは」など良い評価ばかり目に付き、9割以上が褒めの意見でした。

『イニシェリン島の精霊』悪い評価・感想

一方、悪い意見は殆ど見当たりませんでしたが、このような意見もありました。

今日は「イニシェリン島の精霊」見てきましたー。これは私には無理でした! 景色が魅力的なのと、女優さんと動物は良かったのですが、オジサンの喧嘩がひどくて見てられなかったです。非常に評価高い映画で、けなすと知的な映画ファンに絶交される可能性ありますが、これはしょうがないですね。

 

イニシェリン島の精霊、本当に私には無理だった。
物理のグロテスクさと精神のグロテスクさに、誇張なしに吐く寸前だった。
ちょっと、ほんとに久々に映画館出るか悩んだし、震えながら見てた。
苦手なやつだった😭
今もちょっと気持ち悪い。。

 

『イニシェリン島の精霊』
コルムから拒絶されても食い下がるパードリックを見ながら、無視しているのに執拗に話しかけてきた輩たちを思い出した。我慢の限界を超えたらもう無理なのだ。察してくれよ。下衆な警官。俗な神父。不気味な婆様。ほぼ変人だらけ。私にとっては評判とは裏腹な鬱映画だった。

マイナスな意見はネガティブワードを入れてワザワザ検索しないと出てこないくらい探すのが大変でしたが、

・オジサンの喧嘩がひどくて見てられない
・自分には無理だった
・鬱映画だった

という意見の方も。

『イニシェリン島の精霊』映画ポップコーンによる徹底解説

イニシェリン島の精霊のストーリー

本作の舞台は本土が内戦に揺れる1923年、アイルランドの孤島、イニシェリン島。島民全員が顔見知りのこの平和な小さい島で、気のいい男パードリックは長年友情を育んできたはずだった友人コルムに突然の絶縁を告げられる。急な出来事に動揺を隠せないパードリックだったが、理由はわからない。賢明な妹シボーンや風変わりな隣人ドミニクの力も借りて事態を好転させようとするが、ついにコルムから「これ以上自分に関わると自分の指を切り落とす」と恐ろしい宣言をされる。美しい海と空に囲まれた穏やかなこの島に、死を知らせると言い伝えられる“精霊”が降り立つ。その先には誰もが想像しえなかった衝撃的な結末が待っていた…。

イニシェリン島の精霊を見た感想 ネタバレなし!

オジサン2人の喧嘩だけで描く2時間。舞台もずっと孤島イニシェリン島で代わり映えしませんが不思議と飽きずあっという間の2時間でした。個人的には★5満点ならば★4くらいの評価です。後から色んな人に感想を聞いたり、考察を見たりしがいのある映画で、個人的ベスト映画ではないけど、見てよかった!

『イニシェリン島の精霊』で、パードリックとコルムの仲の良かった頃のシーンがなかった理由

マーティン・マクドナー監督へのインタビューによると、パードリックとコルムの仲が良かった頃から脚本を始めようかという選択肢もあったようですが、「最初から争いの核心に迫りたい」という理由でやめたようです。観客もパードリックと同じ気持ちになれるよう、何故コルムはパードリックに絶縁を伝えたのか見当も付かない状況に置くことが重要と考えたようです。

とは言え、パブで2人が仲良く話していた頃のシーンも見たかった!という方にオススメの映画が。

映画「イニシェリン島の精霊」のポスター

2008年公開の『ヒットマンズ・レクイエム』は、『イニシェリン島の精霊』と同じくマーティン・マクドナー監督×コリン・ファレル×ブランダン・グリーソンがタッグを組んでいて、2人がパブに行くシーンもあります。

映画「ヒットマンズ・レクイエム」の画像引用:IMDB.com

2人も若いですね。『イニシェリン島の精霊』を見た後だと不思議と嬉しくなってしまうシーンです。

2人の関係はアイルランド内戦がメタファー

仲の良かった2人が絶縁してしまうストーリーは、イニシェリン島の対岸で同じ民族同士が争ったアイルランドをメタファー(暗喩)にしていると言われています。

(町山智浩)すごく奇妙な。要するにプロテスタントの人を込みでアイルランドになるのか、それを切り離してアイルランドになるのかって事で争いが始まって、それでアイルランド人同士の殺し合いになるんですけども。その時の死者の数は、イギリス相手の独立戦争よりも多いんですよ。

→『イニシェリン島の精霊』の町山さん解説レビュー全文はこちら

他国との戦争よりも、同じ国同士の内戦の方が死者数が多いという皮肉。これを2人のオジサンのいがみ合いに象徴させているのです。

特徴的な登場人物、ドミニク

映画「イニシェリン島の精霊」の画像引用:IMDB.com

特徴的な演技が印象に残るバリー・コーガン演じるドミニク。twitterでは↓のように、映画で出てきたら嫌な予感がする奴と言われています。(笑)

『聖なる鹿殺し』でコリン・ファレルとの共演も

聖なる鹿殺し』での怪演が話題になったバリー・コーガンは、コリン・ファレルとも共演していました。

映画「イニシェリン島の精霊」のポスター

ジョーカーを演じる事になったバリー・コーガン

また、このバリー・コーガンは『THE BATMAN−ザ・バットマン−』でジョーカーを演じています。自身のtwitterで、ジョーカー役をゲットした時のオーディション動画も公開していました。

こちらの演技はリドラーを想定した演技だったそうですが、この演技を見て制作陣はバリーをリドラーではなく、ジョーカーとしてキャスティングしたそうです。

バリー・コーガンがバットマンとして登場する『THE BATMAN−ザ・バットマン−』はNetflixの定額配信や、Amazonプライムでレンタル中です。(2023年2月現在)

映画「イニシェリン島の精霊」のポスター

ここから先の解説はネタバレを含みます。

ネタバレあり:ドミニクは何故死んだ

映画「イニシェリン島の精霊」の画像引用:IMDB.com

”死神”と呼ばれる老婆、ミセス・マコーミックが「人が2人死ぬ」と予言。実際にはドミニク1人とロバが死亡しました。

映画の冒頭で、警官であるドミニクの父親が湖で自殺をした島民の話をしていたので、ドミニクも恐らく湖で自殺をしたのだと推察できます。(パードリックから妹のシボーンへの手紙には事故と言っていましたが。)

ドミニクは父親に虐待され、パブは出入り禁止になっていて、パードリックの妹のシボーンにはフラれ恋人も出来ない。パードリックの、”コルムの音楽仲間にひどい嘘を付いて島を追い出した”という発言を聞いて、唯一(?)の友人にも絶望します。イニシェリン島にいても退屈で孤独で、その結果ドミニクは自死を選択したのではと推察できます。

パードリックとコルム、どっちが悪い?

映画「イニシェリン島の精霊」の画像引用:IMDB.com

人によって意見が分かれそうですが、あなたはパードリックとコルム、どちらが悪いと思いましたか?
突然仲の良かった友達に、一方的に絶縁を申し出るコルム。少々説明が足りないようにも思えてコルム側に非があるように思えましたが、映画が進んでいくとパードリックの

・妹が家を出ていくという時に、まず自分の朝ごはんを心配した。
・ドミニクの秘密を平気でバラした
・コルムの音楽仲間にひどい嘘を付いて島から追い出した

という部分が見えてきて、密かに不満を抱えていたコルムが不満を爆発させ、突然の絶縁に踏み切ったのも私は頷けてしまいました。

退屈な島で、本が好き頭の良い妹シボーンは島を出る。コルムもバイオリンが弾け、コルムの家には能面を含む世界各国のお面、絵画などの郷土品が。そこから伺えるのは、世界各地を旅していたが今はこの退屈な島で暮らしている事。コルムには趣味ややりたい事がたくさんあり、酒を飲んで話すだけで人生を終わらせる事が本意ではない事がわかります。

退屈で窮屈な島で、行動は人それぞれ。人それぞれの行動が良くない交わり方をして、結果内戦につながってしまう、その始まりの部分をメタファーにした物語なのだと私は感じました。

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