ジュラシック・ワールドのライムスター宇多丸さんの解説レビュー
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RHYMESTER宇多丸さんがTBSラジオ「アフター6ジャンクション」(https://www.tbsradio.jp/a6j/) で、コリン・トレヴォロウ監督のハリウッド賞/MTVアワード/サターン賞を受賞し、2015年間興行収入では1位のメガヒット作品になった「ジュラシック・ワールド」のネタバレなし解説レビューを紹介されていましたので書き起こしします。
映画視聴前の前情報として、また、映画を見た後の解説や考察レビューとして是非ご参考ください。
宇多丸さんジュラシック・ワールド 解説レビューの概要
①賛否両論で賛が○割!
②今回のジュラシックパークはいい所を掛け合わせていてハイブリッド!
③でも良いところだけをとりすぎてちょっと微妙?
④コリン・トレヴォロウは伝統的で王道的な所をすごく勉強している。だからすごくアメリカらしい1本になっている
⑤もはや○○VS○○である!
※○○の中に入る文章は、この記事の1番最後で公開しています。 TBSラジオ「アフター6ジャンクション」でラジオ音源を聞いて頂くか、書き起こし全文をご覧頂くか、この記事の1番最後を見て頂く事で判明します。
ライムスター宇多丸さんによるジュラシック・ワールド解説
(宇多丸)
今回 映画は先週ムービーガチャマシーンを回して決まったこの映画、「ジュラシック・ワールド」。
スティーブンスピルバーグが製作総指揮を務めるジュラシックパークシリーズ第4弾。
遺伝子操作によって蘇った恐竜を観察する巨大テーマパークを舞台に、暴走した新種の恐竜と、人間とのスリリングな追走劇を描く。
主演はガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの、クリスプラット。
監督は、彼女は、パートタイムトラベラーという小規模のインディー映画を、長編はこれ1本だけしか撮ったことがないという新鋭コリン・トレヴォロウさんが大抜擢ということでございます。
ということで、ジュラシック・ワールドはもう見ましたよ、というリスナーの皆さんからのメール頂いております。
ありがとうございます。メールの量は、多めでございます。
やはりね、ジュラシックワールドはこの夏の一番のヒット作というか話題作というかね、ご家族とかで行かれる方も多いんじゃないでしょうかね。
賛否の量は、賛が6割、否(普通)が4割!
ただ褒める人の多くはですね、ツッコミどころは、確かに多い、けど、ジュラシックシリーズのお約束満載。ないた。後は、恐竜たちがかっこいい。上がる。主演のクリスプラットがいい。抱いて。など(笑)
多少のあらんやは、目を瞑ってる様子。
また、ドラマとしての魅力には乏しい。と意見も。思える人、けなす人どちらにも多く見られたということでございます 。
代表的なのをご紹介いたしましょう。
ジュラシック・ワールドを見た一般の方の感想
いたぽむさん。
ジュラシックワールド、3回見てきました。最高でした。
シリーズの大ファンでありずっと新作を待ちわびていた僕は、オープニングの門が開いたと同時に涙をせき止めていた門も全開。号泣でした。
ふと横目に見ると、隣に座っていた60代後半くらいのおじさんも3 Dメガネのふち越しに、もうわかるくらい号泣してました。
結果2人してラストまで号泣してました。
最初から最後まで号泣。それがもうなんか自動的なもんですよね。
きっとおじさんも1作目をリアルタイムで見た、恐竜ギークスだったのでしょう。
おじさんは見終わった後、横の奥さんに「なんで泣いてんの」と冷たくあしらわれていました。僕は、「おじさんわかりますよ、その気持ち。この感動!」と 援護したい気持ちでしたが、奥さんの目がラプトル並みに冷たい目だったので、そのまま劇場出てトイレへと向かいました。
と、ございます。(笑)
ちょっとね、いまいちだった。という方。
うっちゃりさん31歳 。宇多丸師匠、こんばんは。ジュラシック・ワールド鑑賞してきました。
本作品の第1弾にあたるジュラシックパークは子供の時にVHSで初めて観て以来テープが擦り切れるほど何度も鑑賞してきました。
(宇多丸)
そか、31歳だと22年前だからそうか。そういうような感じなんだね。
(メール)
そのジュラシックパーク大ファンの私にとってアメリカで記録的大ヒットを飛ばしていた本作に大変期待していたのですが、結論から言って、大変残念な作品でした。予告編で恐竜たちが脱走して暴れまわってるシーンが公開されている以上、本作品の肝は、いかにして恐竜たちは脱走できたのか。その結果繰り広げられる阿鼻叫喚の様にあったと思うのですが、何もかもお粗末そのものでした。
詳しく言及するときりがないので、ここでは省きますが、永遠と繰り広げられる後出しジャンケン的な展開が不快すら感じました。
最も不快だったのはジュラシックパークで自然の恐怖の象徴であった、ヴェロキラプトルが本作ではご都合主義の入ったものに見直されたことでした。
本作をもう一度見るくらいならVHSのデッキを買ってジュラシックパークを見ます。久々に激増で怒りを覚えた作品となってしまいました。
(宇多丸)
別にジュラシックパーク、VHS買う前にDVDとかBlu-rayを買えばいいのでは。って話もありますけど、はい。ということでございました。
ジュラシック・パーク、思い入れが強い人が多い!
何にせよジュラシックパーク、すごい思いれがね、あの、強い人多いみたいで。
ダンスレーダーでこの番組にも何度か来てもらってるラッパーが僕にとっての、僕がよくそのスターウォーズが、すごいすきになって映画好きになった小学校3年の時見たスターウォーズがきっかけだって。
宇多さんにとっての、そのスターウォーズが僕にとっての、ジュラシックパークなんです。
というような。で、そのダンスレーダーは今回のジュラシックワールドはもう、割と、まってました。の連発だったという感じらしいですけどね。
はい!ということでいってみましょう。ジュラシックワールド私もですね、バルト9/字幕2Dと、後IMAX/字幕3D、TOHOシネマズで見てまいりました。
1作目、ジュラシック・パークについて
ジュラシックパークね、93年1作目。22年も経ってるわけですけど、まあとにかくそのジュラシックパーク1作目ね、あの登場人物たちが初めてこう、生きている恐竜を見る場面、ブラキオサウルスがこうね、わーと木の上の草を食べてる。
その歴史的衝撃たるやっていうか、これあの、今のひょっとしたら若い人とか、ちょっと想像つかないこの驚きだと思うんですけど、要はいない、いるはずのないものが本当にそこにいるように見える。ようは劇中登場人物がまあ驚いて感動してるわけですけど、このね驚いて感動している、サムニールとローラ・ダーンが、すごいその、驚きのリアクション演技がまた素晴らしいって事もあるんだけど、とにかくその登場人物の驚きと感動が我々観客の驚き感動と完全に一致した瞬間なんですよね!だからあそこあんなすごい感動的っていうか。「いるよ!」ってサングラスを「わっ」って。あの瞬間我々も同じよ。「えぇええ!」っていう風に感じたの。
これどういうことかっていうと、いまやねちょっと普通になってしまいましたけど、徹底的にその実在感を追求した文字通り画期的なCGの使い方とですね、それまでまあCG使いの貯金は、前交差点はありますけど。もうちょっとそのありえないの例えば、あの液体ターミネーターとか、まあトロンの世界であるとか。
ああいうものあったらもう、そこにいるんだっていう感じというのを徹底追求した画期的なCG使い。デニス・ミューレンさんっていう人が作ったCG使い。
ジュラシック・パークは、元々ストップモーションアニメになる予定だった?
これね、元々CG使う予定じゃなくて、元々ストップモーションアニメでやる予定で、フィル・ティペットさんっていうその道の偉い人がやってたんだけど、CGでここまで出来ますよってのでそっちになって。
でもフィル・ティペットさんのそのストップモーションアニメの動きっていうのはそのCGの恐竜の動きのベースに使われているとか。
CGだけ偉いんじゃないですね、実はね。そういうその元々の職人芸的な動きっていうのもその実在感というのは、いかされてるし。
あとのアニマトロニクスですね。機械人形。あの、スタン・ウィンストンさんという人がやっているアニマトロニクスの成功のアレであるとか、あとはさっき言った俳優達っていうのはやっぱりリアルな演技であるとか。
まあそういう、そのCGだけ偉いんじゃなくて、その諸々が、うま~く組み合わさってこそ感じられるの実在感!みたいな、はい。これで僕、あのこの機会に、散策と見直してやっぱ全然、やっぱブラキオサウルスの所とかは、CGなんて、一番古くなるじゃないですか。
ちょっと前の映画とかでも「ああこれCG古いなあ」なんて感じるけど、やっぱね、ジュラシックワールドのあそこは、やっぱ全然古く感じないんですよね!22年前のCGなのに。
はい。でまあ、皮肉なことにね、そこに居るって驚き、感動。歴史的感動があったそのジュラシックパークがまあ、CG表現、両者圧倒的に重要な表現。CG表現というのを、まあ切り開いていったんだけど、その先にあったものってのやっぱ、それが広く浸透していけばいくほど我々観客は、もはや何を見ても「どうせCGでしょ」っていう風に、何を見ても驚けなくなってしまう時代っていうのも皮肉にも公私ともなったということですよね。
なのでまあやっぱり先ほど言いましたけど、20代とかのやっぱり若い観客、ようするに生まれた時からCG表現みたいな、普通にある世代の観客は僕がさっき言ったブラキオサウルスを食べてるところ、本当に恐竜がいる!ように見える!っていう、あの感動はちょっと想像付きづらいんじゃないかなあ、なんて言う風にね、思ったりしました。
まあとにかくですねスティーブンスピルバーグ。ね。
まあご存知スティーブンスピルバーグが映画史に数々の影響を残してきましたけど、スティーブンスピルバーグが残した映画史に与えた影響の中でもやっぱりジュラシックパークのそれはやっぱ最大級でしょうね。やっぱ映画の在り方を変えちゃったと言っても過言じゃないんじゃないかと思います。
はい。でもあれから22年経ってですね、まあさっきみたいに観客がやっぱねCGなれしちゃってますから。もう1作目のような、そういう衝撃みたいな新鮮さを与えるのもはっきり言って、難しいわけですよ。
まさにこれって言うのは、シリーズ14年ぶりの最新作4作目、今回のジュラシックワールド劇中で、語られますよね要はその最初のジュラシックパークできた時は恐竜が「うわぁ」ってなったけど、今の子供達はもう、その生きた恐竜が居たってゾウと同じ事だと。
それ自体ではもう驚かせらんないと。いうようなことを劇中で語られますよね。
それと全く同じことな訳ですよ。あれ要するにジュラシックパークを見てある世界に生きている我々、そのもののことを言ってるわけですよ。
で、劇中のそのね、恐竜テーマパークジュラシックワールドの経営者たちはどうするかというと、じゃあ様々な恐竜のDNAをハイブリッドした、美味しいとこ取りした、新種を作り出そうということになるわけですけど、まさにこれもそのまま今回のジュラシックワールドという作品の作りに重なり合う、非常にメタな作りなんですそれが面白いあたりだなという風に思いました。
過去のジュラシック・パークシリーズ3作の美味しい所を・・
どういうことかっていうと、あの、要は過去のジュラシックパークシリーズ3作ありますけど、その3作の美味しいところを取り出して、美味しいとこ取りして、なおかつ新しい要素も外から持ってきて、掛け合わせたもインドミナスレックスっていうね、その新種を劇中で作りますけど。
本当に、今回のジュラシックワールド自体が、インドミナスレックス並のハイブリッド・ジュラシックパークなんですね。美味しいとこ取りしてさらに新しいDNA、他からもDNAを持ってきている。
それが今回のジュラシックワールドだという風にいえると思います。はい。
監督のコリン・トレヴォロウさん。あと脚本のデレク・コノリーさん。これね、先ほどもうちょっと言いましたけど、彼女はパートタイムトラベラーという2012年の長編映画はこのインディー映画1本しか、低予算のインディー映画一本しか、とっていないという人が大抜擢!という。
この人スターウォーズ、エピソード9の監督にも内定しておりますからね。
はい。大抜擢という事でございますけど。はい。
で、そのジュラシックワールドは今回ね、その、ハイブリットだって言いましたけど、特にこのDNAね。ジュラシックワールドという新種のDNAの、ハイブリッド新種のDNAの、一番大きなベースになってのはやはり1作目のジュラシックパークですね。はい。
例えばですね、まぁほとんどもう、あのリメイクっていうか、そういう風な言い方してもいいぐらいに、重なるところが非常に、あえて、重ねてるとか非常に多いと。オマージュも非常に多い。
例えばまあ単純に、2人の子どもの視点から見た恐竜テーマパーク巡りっていうベースのつくりがもうね、ジュラシックパークですし。
その事故が起こって度そのパークが破綻するということもそうだし。
あとまあその1作目に登場したキャラクター、ヘンリー・ウーっていうね、あの学者がね、「あっこいつ、あっ1作目であの若かったのに、なんか、えらいいい感じになっている」みたいな。
あいつたぶんね、ちょっとね、すいません。ネタバレになっちゃいます。
あいつ生き残ってるんで今後も多分悪役として継続とするんでしょうね。
あとまあ例えばその1作目だとリチャード・アッテンボローと言うね、
まぁ映画監督ガンジーとかの映画監督。リチャード・アッテンボロー演じるジョン・ハモンドという富豪が、まあパークを立てるわけですけど、まあそれにあたる富豪役。
まあなんだろうね。悪気はないし、憎めないけど、雑?(笑)
お前の雑さがすべての原因だ!って言う、富豪役。
今回はイルファーン・カーンさん。あの、ライフ・オブ・パイとかの人ですね。
人物配置も非常に近かったりだとかですね、あとは場面でいうと、たとえばですね、
先ほどアニマトロニクスその機械人形って言いましたけど、アニマトロニクス中心で表現されたまあ倒れた恐竜ですね。
倒れた恐竜を通じて、なんかこう、命の息吹を感じ取るとる主人公がっていう場面とかね。1作目にもありましたし。
あるいはこう、後ろからこう、恐竜ね、まあ前は、Tレックスだけど今回はインドミナスレックスが追っかけてきて、隠れたつもりが「バンッ!」ってこうなって、剥き出しになっちゃう。で、「ガブーッ」って頭からいかれる。
これもすごい、まあ、愛作にあったなぁという場面でしょうし、
あのトイレの場面だったな~なんてあるでしょうし。
ジュラシック・ワールドのクライマックスについて
あとはやっぱり例えばクライマックス。ラプトル。3匹のラプトルに取り囲まれる、あの図とかね。あぁ1作目にあったな~。でそこからの、絶体絶命状況からの、Tレックス。ねえ。千両役者っぷりというかね。「よっ!」っていうような場面とかですね。
まあもう先ほど言いましたように、特に前半をまあ1作目ジュラシックパークのほとんどその2015年版リメイクと言っていいくらい、まああえて同じような展開を繰り返して見せる。で、そこに加えて、例えば2作目ジュラシックパーク、ロスト・ワールド。ね。
その2作目のロストワールドだと、あの恐竜狩りの場面がありますね。
こう「バーッ」ってジープにのって「ワーッ」つって恐竜を草原にね、捕まえてく、恐竜ハンティングのシーン。
あれはハワードホークスの名監督と言われてるハタリ!のジョンウエイン主演の。
要するにあの猛獣を生け捕りにするチームのアドベンチャー作品なんですけど。
ハタリ!っていう1961年の映画も、明らかな、誰がどう見ても明らかなオマージュなんですけど。
今回もその意味ではですね、例えば後半の大きな見せ場、まあ予告編にも出てきますよね。
あのラプトルのチームと、元々悪役だったらラプトルを要するに、まあ飼い慣らすことに成功し、ラプトルのチームとバイクでこう、ジャングルを並走して走るというシーン。
あれなんかすごく「あぁハタリ!っぽい~!」ハタリ!っぽい=2作目テイスト。って感じありますし、あとヒーローとヒロインの関係性のスクリューボールコメディ感。ですね。
要するにそのいがみ合ってたカップル同士が、あるその要求通り受けて、まあカップルになる。あるいは最初取り繕った、研ぎ澄ましてたヒロインが、グッっと佇まいを変えて行く感じとかですね。
そこも含めてそのハタリ!からのハワードホークス要素と言うんですかね、そういうDNAも今回のジュラシックワールドはしっかり入ってるなあと思います。
ラストね、あのヒーローとヒロインが逆光の中を出てくじゃないですか。去っていくラストショット。
すごくやっぱりコリン・トレヴォロウさんですか。アメリカ映画の伝統みたいなのをすごくちゃんと勉強している人なんだなっていう感じのラストですね。なんかもうすごい伝統的アメリカ娯楽映画のエンディングを見るような。ちょっとございました。
ジュラシック・ワールド3について
あとはですね3作目、ジュラシックワールド3。あれでね、スピノサウルスっていうTレックスよりもっと強い恐竜が出てきました。スピノサウルス対Tレックスの戦いありましたね。
まあ、あそこ勝負の顛末がちょっとそのシリーズお約束事をあえて崩してるんで、ちょっと好みが分かれるところなんだけど、まぁ燃える恐竜対決みたいなことですよ。燃える恐竜対決要素今回もちろん入ってますよね。3作目にあった燃える恐竜対決。
後はですね、主にラプトル。「恐竜と知的コミュニケーションの可能性」これも3で示唆された要素ですよね。
はい。ということで、3のDNAも今回ミックスされてるね、1作目をベースに、2作目のおいしいところ、3のおいしいところも入ってると。
それに加えて別のところから持ってきたDNAもハイブリッドされている。
それは何かって言うとですね、さっきハタリ!っていうね、ハワードホークスの映画のオマージュ感ってのが、2から今回にも受け継がれてるって言いましたけど、そこからさらに推し進められた結果、まあアドベンチャー映画の伝統を進めた結果でもあるんだけど、今回のジュラシックワールドは、まあシリーズで初めて割とはっきりとカッコイイとかかっこいいヒーローが登場するじゃないですか。
今までわりとね、サムニールとかはさ、ヒーローておっさんだしさ。うーん。
なんかそのはっきりしたヒーローみたいな登場しなかったね。
今回割とはっきりヒーロー然としたキャラクターが登場する。
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーで、一躍スーパースターになった、クリスプラットさん。演じるオーウェンというキャラクター。
でこのクリスプラットはですね、まあインディ・ジョーンズね。
まぁは前はハリソンフォードが演じてたインディ・ジョーンズのリブートの主演、
まあインディ・ジョーンズの最有力という風に言われているわけですけど。
その意味で言うとですね、今回のジュラシックワールドははっきり言うと、インディ・ジョーンズのDNAと、ジュラシックパークのハイブリッド的でもあるわけですよ。
ジュラシックパークにインディ・ジョーンズが出てくるとこうなるみたいな、そういう感じのバランス。俺すごいそこは大きいとこだと思うんですけど。で、特にやっぱりさっき言ったように、ラプトルを、その飼いならしたチームとそのクリスプラットですね。バイクのオートバイトの、トライアンフにまたがってですね、夜のジャングルを疾走するシーン。
設定的にも絵的にも今回はやっぱここはフレッシュ!「こんなことやるか!」みたいな。すげえ、すげぇアホなこと考えんな。みたいな(笑)
なんか、昔のなんか、少年向け漫画とか、少年向け小説とか、そういう冒険小説とかにありそうな、なんか恐竜使いみたいなが居てんだろうね、はい。フレッシュなあたりでございました。
見どころの一つ、恐竜対決!
あとはですね、あのさっき言ったように、まあ恐竜対決って言いましたけど。厳密に言うと今回「恐竜対怪獣」対決じゃないですか。
要するにインドミナスレックスって、その今回の悪役は実在しない恐竜なわけで、
まあ怪獣なんですよ。事実上。
で、それね。「そんなことやったら何でもありじゃねーか。それってジュラシックパークなの?」って感じが一瞬するんだけど、やっぱこの、要は「恐竜対怪獣」という構図にしたことで、要するにその恐竜側っていうか、元々いる恐竜側の善玉生っていうか正当性というか。はい。
「自然の力」っていうその作品のテーマみたいのが、より際立ってる結果になって、もう「結構いいじゃん」みたいな「ありじゃん、コレ」みたいな感じ、私しました。
後まあその例えばクライマックスで勝つ。
僕はこういうね、あの、勝つ時にですね、善玉が勝つ時に勝つなりのロジックがちゃんとしているのが、やっぱ好きなんですけど、今回僕はやっぱそのちゃんとねー脚本的に歯の数の話をするじゃないですか。
ちゃんとそういうフリなんかもしっかりしていて、ああなんでこの順番で、こういうで順番で恐竜が出てきて勝つのかちゃんとロジカルに出来てて。ああ。俺はすごい納得度高いな。
燃えるし、納得度が高いなという風に思いました。
Tレックス。元々ちょっとこう、ゴジラ化っていうかですね。そのゴジラっぽい傾向あった。
要するに、恐怖の対象であると同時に、Ifとか、同型の対称でもあるという感じ。
元々あったんだけど、今回より進んでもうはっきりゴジラっていうか(笑)あの感じになった。
要するに「人類の味方」と、までは言わないけど、まあなんか「善玉感」ですよね。
まあそこは、もちろん増してるのはもちろん、あ。ちなみに今回のTレックス。
1作目、ね。クライマクスで「ワーッ」って出てくる、あれと同じ個体ってことらしいですよ。同じだって、あの、イスラ・ヌブラル島なわけだから。
同じ個体だから結構要するに同じ個体だからよりゴジラ感というかね。
その特定の個体というとやっぱこう、怪獣感でますよね。はい。
で、まぁそのTレックスがもう good cool なもちろんのことなんですけど。
今回ね、まさかラプトルに男泣きさせられるっていうか。(笑)
ちょっと笑っちゃうとこでもあったけど、「ジャーン!」っていうね、「きましたー!」みたいな感じ。はい。(笑)させられると思わなかったですね。
あの展開とかすごくグッときました。
ジュラシック・ワールドについて総評
まあですね皆さん色々ご指摘されるポイントがあるのは分かります。
特に僕が気になったのはやっぱり、てんこ盛りにいろいろ詰め込んだ。
今まで言ってきたようにですね、美味しいとこ取りして、色んな要素、色んなおいしい要素を入れた結果ちょっと犠牲になっている部分はあったと思いますね。
これあの番組ディレクターの指摘で「ああ、なるほど」と思ったけど、島のスケール感が小さく感じるよね。
要するに1作目だと場所を移動するっていう描写にすごく長い時間かけてたんで、「ああ、これすごく広いんだ」って感じ伝わってたんだけど、今回割とその、なんか車に乗ったら途端にどっかについちゃったりとか、なんかスケールちょっと小さく感じる。
これやっぱ、その情報ってかね、その展開を詰め込んだ結果だと思いますし。
あと2万人来場しているところに、「ワー!!」なって大パニックになってるわけでしょ?で、我先にと逃げてるわけですよね。
なんかいつのまにか事態が収束してるっていうか(笑)いつ2万人もどうやって逃げたの?っていうか。
そのあたりがものすごい、なんか結局大したこと起こってないの?みたいな感じになっちゃってるっていうか。
それも含めてやっぱりとスケール感が小さく感じる。とかですね。
まあね、実際その2万人大パニックになったら話収集しようがなくなっちゃうと思います。
あとまあ、船にね、その乗れるのか、乗れないのかみたいな。
宇宙戦争でやったようなことをやるとまあ、もう悲惨すぎて多分ファミリームービーにならなくなるってのもあると思いますけど。まあそういうのとかですね。
あの皆さんが指摘なさってるその「人間たちの行動がバカ過ぎる」。それは前からでしょう。っていう(笑)
ただまぁあの社長とかね「お前は何がしたいんだ」という感じとかがあるのは、分かりますが、それは前からだと思いますし。
僕はその今回、ジュラシックパークシリーズというものに求められるツボはそれこそ過去作以上に、僕、”ツボはきっちり抑えてくれている”っていうふうに思いましたね。
それぞれの恐竜に、なんて言うんですかね、キャラクターというか。これこの恐竜にはこういうことをしてほしいというか、こういう役割を担ってほしい。みたいのがきっちり押さえてるので僕はそこ、要するに恐竜のキャラクターが、しっかりしてるからも問題ないだろう。という風に思います。はい。
あとですね、これはちょっともう、映画の質の問題ですけど、まあ35ミリフィルムと、後、場面によっては65ミリフィルム。という非常に、
その、今時リッチな撮影方法を使っているっていうのもあってですね、非常に何というか、画面の質感豊かさみたいのが、やっぱりちょっと、すごくいいですよね。
すごくちょっとクラシカルですらあるっていうか。
はい。そういう意味で先ほどね、このコリン・トレヴォロウさんは、そのアメリカ娯楽映画の伝統的みたいな、ものすごくちゃんと意識して、勉強して、盛り込んでる人だな。という風に思いましたけど。はい。
あの、本当にいい意味で「ザ・アメリカ映画!」というか。伝統的、王道的アメリカ娯楽映画の系譜の最新作だなという風にも思いましたので、
これがあの大ヒットしているっていうのは、とても健全なことだなという風に思いました。
僕は予想より、はるかに面白かったです!はい。
ジュラシックワールド、まぁこの夏に見るのには素晴らしい最適の1本ではないでしょうか。ぜひ劇場でウォッチしてください!
<書き起こしおわり>
○○に入る言葉のこたえ
①賛否両論で賛が6割!
⑤もはや恐竜VS/怪獣である!