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引用:IMDb.com

スーサイド・スクワッドのライムスター宇多丸さんの解説レビュー

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2020年06月25日更新
これだけ面白くなりそうな要素が揃ってて、パッと見、上手くいってるように見えるところもたくさんあるのに、上手く噛み合わないっていうことはあるんだなっていう。映画を面白くするって難しいなと思うような、非常に惜しいなと思うような作品でございました。(TBSラジオ「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」より)

RHYMESTER宇多丸さんがTBSラジオ「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」(https://www.tbsradio.jp/utamaru/)
で、デヴィッド・エアー監督作「スーサイド・スクワッド」のネタバレなし解説レビューを紹介されていましたので書き起こしします。
映画視聴前の前情報として、また、映画を見た後の解説や考察レビューとして是非ご参考ください。

宇多丸さん「スーサイド・スクワッド」解説レビューの概要

①デヴィッド・エアーの作風にピッタリはまるような作品なのは間違いない、はずなんだけど・・・
②予告「は」よかった本作品
③あまりにクドすぎる○○
④やっと事態が前に進んだと思ったら・・・?
⑤敵、ストーリー、いろいろと残念だったクライマックス

※○○の中に入る文章は、この記事の1番最後で公開しています。
TBSラジオ「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」でラジオ音源を聞いて頂くか、書き起こし全文をご覧頂くか、この記事の1番最後を見て頂く事で判明します。

映画「スーサイド・スクワッド」宇多丸さんの評価とは

(宇多丸)
映画館では今日も新作映画が公開されている。一体誰が映画を見張るのか。一体誰が映画をウォッチするのか。映画ウォッチ超人「シネマンディアス宇多丸」が今立ち上がる。その名も、「週刊映画時評 ムービーウォッチメン」。

毎週土曜夜10時から、TBSラジオキーステーションに生放送でお送りしている「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」。ここから夜11時までは、劇場で公開されている最新映画を映画ウォッチ超人こと「シネマンディアス宇多丸」が毎週自腹でウキウキウォッチング。その監視結果を報告するという映画評論コーナーでございます。

今夜扱う映画は、先週ムービーガチャマシンを回して「BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント」が出たところを、よせばいいのに1万円課金、別に「BFG」でも良かったんだけど、1万円課金してもう1回ガチャを回してコロリと出たこの映画「スーサイド・スクワッド」!

バットマンやスーパーマンと同じDCコミックスに登場する悪役たちがチームを組んで戦うSFアクションと言っていいのかな?ヒーローによって投獄され、死刑や終身刑を宣告された悪党たちが減刑と引き換えに命がけのミッションに挑んでいく。減刑っていうか、脅されてるんだけど。命を。主演は、ウィル・スミス、マーゴット・ロビー、ジャレット・レトら。監督は「フューリー」「サボタージュ」「エンド・オブ・ウォッチ」などのデヴィッド・エアーということでございます。ということで、「スーサイド・スクワッド」。世界的にも大ヒットしている作品でございます。注目作ということもあるのか、この映画を見たよというリスナーのみなさま、ウォッチメンからの監視報告、メールなどで頂いているのですが、量はかなり多いということでございます。非常に多い。

ただし、賛否の割合は「良い」が1割、「普通」が2割。残念ながら残り7割の人は「ダメだった」という否定的な意見が多かったそうでございます。「主役たちが全然悪役じゃない」「想像していたのと違う」「(『Bohemian Rhapsody』が流れる)予告編はかっこよかったのに、想像していたのと違う」「『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』みたいな映画だと思ってたのに、全然違う」などなど、とにかく予想とか期待を裏切られたという不満が目立ちました。ただし、「マーゴット・ロビー演じるハーレイ・クインは最高」という声は賛否問わずに多かったということでございます。

引用:IMDb.com

映画「スーサイド・スクワッド」を鑑賞した一般の方の感想

代表的なところをご紹介いたしましょう。

*2人はオルゾフさん
「スーサイド・スクワッド」計2回観賞してまいりました。予告映像に期待が高まる一方で、ウィル・スミスの接待映画になるんじゃないかな、デヴィッド・エアー監督の映画でスカッとしたことないんだよな、と不安を抱えつつ観賞しました。結論を一言で言えば「イマイチ」でした。以前宇多丸師匠は、「アベンジャーズ」のジョス・ウィードン監督や「シビルウォー」のルッソ兄弟の資質を、「交通整理的ストーリーテリング能力」と評価しておられましたが、どうやらデヴィッド・エアー監督はその資質はなかったようで。脚本の粗を探せば・・・

(宇多丸)
脚本もデヴィッド・エアーやってますから。

*2人はオルゾフさん 続き
枚挙にいとまがないのですが、最大の問題点は、敵キャラの設定だと思います。この作品、ザコキャラの強さが普通の軍人が普通に戦えるレベルであり、そんな普通の敵に普通に戦ってる悪人チームの強さはやっぱり普通。せいぜい普通に毛が生えた程度。このチームでなければという必然性が感じられず、人手不足だからヘルプのバイトを連れてきたくらいの印象になってしまっているように思います。ラスボスの設定も難ありです。あんな仕打ち受けたら誰だって怒りますよ。騒動の責任を負うべき人物には何の制裁もないし。ラストで黒幕に直接対峙して何も噛み付かない悪人チームは、完全に牙を抜かれた飼い犬です。心底がっかりしました。「マン・オブ・スティール」「バットマン vs スーパーマン」に続き、3作目の本作も、お世辞にも傑作とは言えず、私にとって「DCエクステンデッド・ユニバース」は早くも3アウトと言ったところです。過度な期待はせずに、「ワンダーウーマン」を待とうと思います。

(宇多丸)
ということでございます。DCコミックスの映画世界、「マン・オブ・スティール」から始まった作品ということでございます。ちょっとダメだったという方。こんな方もいました。

映画「スーサイド・スクワッド」批判的な意見

*ファニーハウトミーさん
「スーサイド・スクワッド」個人的にすごく楽しみにしていたこともあり、今年一番がっかりした映画でした。特に、クイーンの「ボヘミアン・ラプソディ」を使用した予告が最高だったので、その落差が激しかったです。多くの方が感じておられるとは思いますが、簡潔に言うと、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の出来損ないのような映画でした。ヴィラン達を集めてチームを組むという最高の素材があったのに、下手くそなシェフが調理してしまったという印象です。

(宇多丸)
という、悪党達がダメだとかいろいろ書いてあります。

*ファニーハウトミーさん 続き
マーゴット・ロビーのハーレイ・クイン以外に見どころがありません。というか、この映画を褒めている人達だって「ハーレイ・クイン可愛い、最高」以外のことをほとんど言ってないじゃないですか!この手の映画に必要なカタルシスや社会のはぐれ者たちが一矢報いる、やってやったぜという爽快感が皆無で全くのれませんでした。これだけひどい内容にも関わらずこれだけヒットしているのは、間違いなく予告や宣伝のおかげだと思います。というか、この本編からあの最高な予告を作った人たちがすごすぎでしょ。彼らこそこの映画の真のヒーローです。

(宇多丸)
この、予告の話もします。予告作った人の話も。良かったという方、ご紹介しましょう。

*TKNさん
私は最高に面白かったです!脚本を6週間で仕上げたとか、DC側からいろいろ言われているとか、悲惨な状況が聞こえる中、こんなにしっかりと監督の作家性が出てて、ちゃんとヒットしてて、ハーレイ・クインが狂可愛いというのに、何の文句があるというのか。

(宇多丸)
結局、結局そこに集約されてく。

*TKNさん 続き
「スーサイド・スクワッド」でもやっぱり、デヴィッド・エアーさんの作品・作風として、どちらが悪いのか曖昧なまま事件が起きて、そこへ否応なく飛び込まされて。でも最後には清濁併せ呑んだ中でこその、純粋なものを描き出そうという内容。デヴィッド・エアー監督だなあという観た後の満足感がありました。世が世ならデッドショットは英雄として勲章を受けていたのだろうなと思わせる描写や、クラシカル過ぎると批判されているハーレイ・クインの女性観だって、世が世なら男どもは理想的なものとして捉えていたじゃないかというような、善悪とはまたちょっと違う観点からの表裏の見せ方。文句のつけようがないキャラクターの個性・ビジュアル。ザック・スナイダー、デヴィッド・エアー、ベン・アフレックと、DC側はこの信頼できる優れた制作陣をぜひ手放さずにいてほしいなと思います。

(宇多丸)
という絶賛メールもございました。

「スーサイド・スクワッド」宇多丸さんが鑑賞した解説

ということで、「スーサイド・スクワッド」。私も字幕2Dで2回観て、その後T・ジョイ、最近、品川にもともとあったIMAXが復活して。IMAX字幕3Dで計3回観てまいりました。吹き替えとかはちょっと見る時間がなくて、申し訳ございません。ちなみにIMAXで観ると、IMAXって最初にカウントダウンが出ますよね?輪っかで、ボーン!ボーン!っていう。最初のカウントダウンが、完全に「スーサイド・スクワッド」仕様になっておりまして。ちょっと楽しい、ちょっと得した気分になるという。僕前だと「ローグ・ネイション」がたしかそのバージョンだったりしましたけど。
ということで、「スーサイド・スクワッド」。先ほども言いましたが、「マン・オブ・スティール」、そして今年この番組では4月9日に取り上げたばかり「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」から続く、「DCエクステンデッド・ユニバース」。「マーベル・シネマティック・ユニバース」に、本来コミックでいえば元祖のDCが、負けじと展開している「DCエクステンデッド・ユニバース」3作目ということで。今まで過去2作はザック・スナイダーさんやっていたわけですけど、なんと、「あの」デヴィッド・エアー脚本・監督による、「全員、悪人」部隊という。映画ファンだったら「ああ、『特攻大作戦(The Dirty Dozen)』的なあれね」と。日本でいえば、「『The Dirty Dozen』日本版といえば当然『ワイルド7』的なあれね」というふうに聞くだけで「えっ、それはちょっと面白そうだな」というふうに、企画段階でなる話だとは思うんです。

引用:IMDb.com

デヴィッド・エアーさん

デヴィッド・エアーさん。基本的にはハードでリアルな、一種ドキュメンタリックなタッチを得意とする人。もちろんVFX、CGIを多用したようなファミリー向けビッグバジェット超大作みたいなのは初めてなので、たしかにこの起用賭けではあるんだけども、資質的には意外と合ってるかも。特に、「特攻大作戦」路線だったらありかも?というふうに思わせる組み合わせではあると思います。それこそ、マーゴット・ロビーとか、あとキャプテン・ブーメラン演じたジェイ・コートニーさんなどは、もともと別にアメコミ映画興味なくて。ジェイ・コートニーとか、「俺はアメコミ映画なんか出ねえから」とか言ってた人が、「デヴィッド・エアーがやるなら、デヴィッド・エアーの最新作としてなら出たい」ということで参加を決めたぐらいな人でございます。

デヴィッド・エアー作品について

当コーナーでは過去、デヴィッド・エアー作品。2013年9月7日に「エンド・オブ・ウォッチ」。これは傑作でした。「制服警官もの」の本当に新しい傑作でございました。そして2014年11月15日に、アーノルド・シュワルツェネッガー主演「サボタージュ」をガチャで当てて評しました。そのたびに、「デヴィッド・エアー、この人の名前を覚えて帰ってねー」なんてことを言ってましたけど。作風は本当に完全に一貫したものがあります。いわゆる本当に作家的なというか、一貫した作風があります。要はこういうことだと思いますが。合法的か違法かを問わず、きれい事ではない、正邪、正しいか間違ってるかの境が曖昧にもなるような過酷な現実を生き残ってきた「プロ」。これはだから、警官であったり、軍人であったり、あるいはストリートを生き抜いてきた、そういうワルのチンピラ。犯罪者のプロでもいいんですけど。合法的か違法かを問わず、きれい事ではない正邪の境が曖昧にもなるような過酷な現実を生き残ってきた「プロ」。なんなら、その過酷な現実のサバイブに適応しすぎて、もはやもう普通には生きられない。もうそういう生き方しかできないという悲しみとか孤独みたいなものも背負った、タフな荒くれ者たち。これを常に描いています。そこにはデヴィッド・エアーさんご本人がもともとはLAのサウス・セントラルという、ギャングスタラップなどで非常にお馴染みの荒くれの地域出身で、なおかつ軍隊経験ありという、そういうことが非常に色濃く反映されていたりするわけですが。なので、特にロサンゼルスのストリート描写。例えば本当のストリート・ギャング出身の俳優さん使ってのストリート描写とか、銃器描写のリアルさっていうのは定評があるという方でございますが。

荒くれ者たちならではの絆

また、「荒くれ者たち」って言いましたけど、ある意味カタギの道から外れてしまった荒くれ者たちならではの絆。例えば、こういう場面。カタギの人が聞いたらちょっとギョッとするほど、「えっ、なに?ケンカしてんの?」っていうような、ちょっとギョッとするような異常に乱暴な軽口の叩き合い。で、その軽口の叩き合いこそが、絆の証、結束の証でもあるような、そういう荒くれ者たちの絆。これをリアルに表現するために、このデヴィッド・エアーさん、役柄上チームとなる俳優さんたちを、グループセラピー的にワークショップやって。その内面とかを吐露させたり、キャラクター掘り下げとかをガンガンさせて、演技のアンサンブルが、さっき言った荒くれの乱暴な軽口の叩き合いみたいなのが非常に自然な空気を醸し出すように、役者たち自身を本当にチーム化させてくような、独自の演出法を取ってたりとかすると。で、今回の「スーサイド・スクワッド」でも本当にそういうふうになってて。撮影してますよというときだって、「うわ、仲いいな!」って写真いっぱい出てきてました。最終的に互いにタトゥーを入れ合う仲にまで。本当にそういう軍隊チックな絆が生まれたというような、そういう独自の演出手法を取ってたりするような人。

引用:IMDb.com

デヴィッド・エアー作品のキモとは

なので実はデヴィッド・エアー作品って、もちろん銃撃シーンとかそういうのも印象的ですけど、実は派手なドンパチシーンとかより、日常的なそういう会話とか、日常的な何気ないやり取りとかの方が、実はデヴィッド・エアー作品の僕はキモになってたりするなとは思います。今回の「スーサイド・スクワッド」も実はだから、会話劇のところが長いという感じはあると思いますけど。とにかく、そんな荒くれ者たちのチームが、例えば当然のようにその荒くれ者たちは現場で身体を張る「兵隊」、広義の「兵隊」なので、彼らを駒として利用する、ある意味冷酷に利用するような上層部、システム側とは対立したり、非常に不信が抱いてるような描き方がされていたり。

町山智浩さんのデヴィッド・エアー監督インタビューを読んで

あるいはこれは、映画評論家、TBSではお馴染み、町山智浩さんのデヴィッド・エアー監督インタビューを読んで、改めてたしかにそうだなと思ったところなんですけど。さっき言った、正邪の境が曖昧にならざるをえない、正しいとか悪いとか、通常の感覚では言ってられないような過酷な、「リアル」な現実をサバイブしてきた男たち。今回だと、ハーレイ・クイン、女性もいますけど。そういう荒くれたちが、そういうハードな現実を生き残ってきたからこそ犯してきた罪っていうか、いろんな様々な罪を贖うかのように、贖罪するかのように、その荒くれたち、本当にろくでなしなはずの荒くれたちが、最終的には非常に自己犠牲的な行動を取るという、キリスト教的というか、デヴィッド・エアーさん自身カトリックである、カトリック的価値観が、実はそういうような意味でも通底しているという。確かにそうかも。特に、この番組ではガチャが当たらず評はできませんでしたけど、前作。2014年の「フューリー」。第二次大戦の戦車戦描いた「フューリー」は、特にやっぱりその側面、非常にわかりやすく前に出てた。非常にキリスト教的なシンボリズムみたいなのがもうあちこち、シンボリズムっていうか、モロに出してるとこがめちゃめちゃいっぱいありました。

デヴィッド・エアーの作風に、もうピッタリはまるような作品

ということで、今回の「スーサイド・スクワッド」も、こうやって改めてデヴィッド・エアーさんの作風っていうのを振り返ってみても、本当にこの通りの作品です。僕が今言った通りのデヴィッド・エアーの作風に、もうピッタリはまるような作品なのは間違いない、はずなんだけど。

引用:IMDb.com

シュワちゃん主演の「サボタージュ」

ただ同時に、特にさっき言った「サボタージュ」。シュワちゃん主演の「サボタージュ」評の中でも僕言いましたけど、「サボタージュ」は、劇場公開されたバージョンは、後から結末が変えられた再編集版なわけです。ハリウッド映画ではよくあることなんですけど。実際にできてから試写で見せて、評判が悪いので結末を変えるってちょいちょいあることなんですけど。もともとのバージョンから変わって、もともとこういうふうにするつもりだった話から変わって、結局主演であるシュワルツェネッガーの役柄を完全に善人として描くという結末に変えられた結果、この「サボタージュ」は。もともとあった、シュワルツェネッガー演じる役柄が非常にダークに終わる、2バージョンのエンディング、これはたぶんブルーレイとかの特典映像で見れるんですけど、とは変えられて完全に善人として描くような結末に変えられたため、正直やっぱり1本の映画としてみると、「サボタージュ」は前半のすごい不穏な空気とかはすごくいいんだけど、最後まで観るとなんかちょっと焦点がぼやけた作品に終わってしまった感は否めなかったというふうに僕は「サボタージュ」を評したと思うんですが。

編集でゴタゴタがあったというところも重なる

今回の「スーサイド・スクワッド」も、そこもちょっと重なる。今までのデヴィッド・エアー作品の作風としてもバッチリはまると同時に、編集でゴタゴタがあったというところも重なる。何度も再編集がされ、バージョンが二転三転したと。モメたっぽいっていうか。これでも知られている。例えば、先ほどからメールでも何度も出てます。クイーンの「Bohemian Rhapsody」。今回劇場版の公開されてる本編でも最後の方でちょろっと流れますけど。それとは違う部分を大々的に使ったあの予告編、ご覧になった方、非常に多いと思うんですが。本当にあの予告が、超ー面白そうだったじゃないですか。「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」の時にあれが流れて、「うわーっ!正直、こっちの方が面白そうなんだけど!こっちは期待できそうだ!」思った人はいっぱいいると思うんですけど。実際あの予告編、非常に大変評判がよかった。

コミコンで流したのを盗撮されてしまって・・

最初、コミコンで流したのを盗撮されちゃって、勝手にネットに出されちゃって、やむなく正式公開したらこれが大評判を呼んで、「バットマン vs スーパーマン」の予告編再生回数をYouTubeではるかに超えて人気出ちゃった。本当によく出来てたじゃないですか。で、この評判がよかったというのを受けて、「スーサイド・スクワッド」を作った映画会社ワーナー・ブラザーズは、予告を作ったトレーラーパーク・Inc.という会社に、もともとデヴィッド・エアー監督の意向が忠実に反映された、いわゆるディレクターズカットというか、よりシリアスでダークなトーンだったらしいバージョンがもうすでにあったんだけど、それとは別個に、そのトレーラーパーク・Inc.に、トレーラーパーク・Inc.が作ったあの予告編同様「ポップな」バージョン、つまりポップミュージックをいっぱい引用して。で、キャラクターをポップに紹介するような場面を多めにしたような、「ポップ」バージョンの再編集を、あの予告を作った会社にワーナーが改めて依頼してるんです。だから、そんだけあの予告がよかったっていうのもあるけど、そんなことってある?と。で、そのデヴィッド・エアーバージョンと競合試写を行って、評判をやったりして。で、結果、今の劇場版はそのトレーラーパーク・Inc.バージョンとデヴィッド・エアーのディレクターズカット寄りのバージョンとの折衷版ということらしいんですけど。

引用:IMDb.com

実際出来上がった「スーサイド・スクワッド」は?

その結果、どれだけ制作の途中で紆余曲折があろうとも、結果がよくなれば別に我々観客はいいわけじゃないですか。さあ、じゃあどうなのか、実際出来上がった「スーサイド・スクワッド」は?っていうことなんですけど。アメリカ本国では事前の批評では本当にコテンパンだったんだけど、フタを開けてみれば、公開されてみればもう大ヒットということになっていると。

主要キャラクターのルックス、コスチュームを含めた造形などを含めた画面全体のルックス

確かに「これはこれでいいじゃん」と思える人が多くても不思議ではない程度には上手くいっているところも多い、と思います。例えば、これ全員とは言わないがというのがちょっとキツいとこなんですけど、全員とは言わないけど主要キャラクターのルックス、コスチュームを含めた造形などを含めた画面全体のルックスは、概ね素晴らしいと思います。コスチューム然り、美術然り。あと、これ大きいなと思うのは、今回アナモルフィック・レンズ使ってフィルム撮影してる。ならではの、非常にツヤっぽくて豊かなナイトシーン。「DCエクステンデッド・ユニバース」過去二作、夜の場面。しかも荒天というか、非常に天気が悪い中でのクライマックスシーン多いっていうのはもはや「DCエクステンデッド・ユニバース」のカラーなのかな?っていう感じなんだけど。正直過去二作と比べると、今回のナイトシーン、美しさが格段に違います。きれい。すっごい画が美しいし豊かだなというふうに思います。特にCGIを多用、避けてるようなところは、非常にクラシカルなと言っていいような、今となっては、映画というものの魅力というのが画からすごくあふれ出てるような感じがあると思います。画は本当に美しいし、あと、キャラクターの造形、衣装とかも含めた、も素晴らしいし。

これぞデヴィッド・エアー演出の真骨頂

あと、さっき言ったように、これぞデヴィッド・エアー演出の真骨頂。出演者同士のリアルな絆、ヴァイブスが生み出す、いい感じのチーム感。バカみたいですけど。出演者同士のリアルな絆、ヴァイブスが生み出すいい感じのチーム感。でも、こうとしか言いようがねえじゃん?例えば、だからそういうのが実際事前のワークショップとかそういうのでできてるから、グループセラピーとかでできてるから、ちょっとした軽口、さっき言った乱暴な軽口とか、ちょっとしたやり取りとか。あと、ちょっとした仕草。例えばそうだな、分かんないですけど、ハーレイ・クインが、ハーレイ・クインもちょっとしたイイ仕草がもう満載なんだけど、バーにみんなでふてくされて入ってく場面で、きれいにお辞儀して入ってくとか。こういうちょっとしたところ。ちょっとした仕草とか、ちょっとした軽口に宿る自然なチャーミングさ。チャーミングなんですよ、やっぱそのやり取りが。荒くれたちがキャッキャキャッキャやってるのって、やっぱりかわいいわけです、ちょっと。そのチャーミングさ。これやっぱ確かに見ていて楽しいっていうか。「ああ、デヴィッド・エアーの映画。デヴィッド・エアーがやってよかったところだな」って思うところでもありますし。

引用:IMDb.com

キャラ造形の美しさとか、あるいはやり取りのチャーミングさ

で、今、ハーレイ・クイン、言ってしまいましたけど。今言ってきたようなプラス要素。キャラ造形の美しさとか、あるいはやり取りのチャーミングさ、仕草とかそういうものに宿る自然なチャーミングさっていうその要素を、ある意味、一身に体現していると言えるのが、マーゴット・ロビー演じる今回はハーレイ・クインだと思うので。やっぱ彼女が特に好評だというのは、納得な話だと思うんです。彼女単体でスピンオフが企画もう始まってたりするんですもんね?それもそうだろうなとは思うんですけど。

「画としては」

ただ、身も蓋もない言い方をしてしまえば、さっき言った「Bohemian Rhapsody」が流れる予告を見て、「あ、この画、いい!」と思ったような画は、やはり本編で見てもいい「画としては」。いいですか?「画としては」です。実際観始めて、映画始まってしばらく観ながら。しばらくは、ポップな、ややベタな選曲含めて、ローリング・ストーンズとか、「悪魔を憐れむ歌」とか、ややベタな選曲含め、まさにさっきの前述のトレーラーパーク・Inc.の編集版的なところなんだろうけど。そこは、当然のように、予告でのポップな印象通り。だって同じ人が作ってるから。ポップな印象通りのくだりなので、「あ、なかなかまあ軽快で楽しいんじゃん?」っていう気分で観てられるわけです、頭しばらくは。回想とかそういうファーって感じでフラッシュバック形式で、いちいちキャラクターごとの紹介、説明を、しかもイメージソング付きで羅列していくっていうこの作りは、正直思いの外、先週の「HiGH & LOW」に近いなっていうふうに思ったんですけど。「山王連合会!」っていうのとさ、「デッドショット!ダーン、ダーン、ダーン!」っていうのは同じことだから。と思ったんですけど、どうなんすか琥珀さんっ!そのへん!「HiGH & LOW」と意外と近いと思ったんすけど、どうなんすか、琥珀さんっ!?

「ん?さっきから延々、キャラクター紹介ばっかしてて、実は話全然進んでなくない?」

ただ、そこはまあいいやって感じで観てるんですけど、だんだん観てるうちに、「ん?さっきから延々、キャラクター紹介ばっかしてて、実は話全然進んでなくない?」っていう。だから、「ちょっと正直退屈になってきたんですけど」みたいになってくると。実際、さっき言ったポップげな音楽演出とかでなんとなく軽快げに観られてるような気がしてしまうけど。その意味では、上手くいってるとも言えるんだけど、気がつくと30分ぐらいは実質キャラクター紹介、説明の繰り返しで、実は話のテンポむちゃくちゃ悪いんです。話、全然進んでねえ!みたいな。

引用:IMDb.com

ボスとなるヴィオラ・デイヴィスさん演じるアマンダ・ウォーラー

しかも、例えば「スーサイド・スクワッド」のタスクフォースXという、それのボスとなるヴィオラ・デイヴィスさん演じるアマンダ・ウォーラーという黒人女性がボスとしていて。それが、オープニングタイトル「スーサイド・スクワッド」ボーン!って出た後に、高級レストランみたいなところで、メンバー各人の紹介をさっき言ったフラッシュバック形式でしつつ、他の高官たちに、特別チーム結成の必要性、有効性を説くという場面がついてます。タイトル直後に、それがありますよね?これはいいとしよう。ポンポンポーンとキャッチーにこのキャラクター紹介にも細かいことをいうといろいろ言いたいことはあるけど、まあいいよ。それはキャッチーにポンポンポンといってるとしよう。有効性を説く場面の後に、またアマンダ・ウォーラーが、その他の高官たちに、同じことを別の場所で説くシーンが重なるんです。えっ、また同じ説明すんの?みたいな。しかも、さらにその後、例えばメンバーたちを直接リクルートする場面。

この5つは全て一種のキャラクター紹介なわけです

で、ウィル・スミス演じるデッドショットだけは腕試しさせて。能力っていうのを見せる場面があってとか。あと、実際に一堂に会するところとか。逆にその前の冒頭。デッドショットとハーレイ・クインだけは現在っていうのを見せるところ。これら、今それぞれ5段階、5つの違う場面なんですけど、この5つは全て一種のキャラクター紹介なわけです。背景とか能力とか、いわゆる属性というやつを説明する場面。なので、これが5個に分かれてるわけです。勧誘シーン、能力を発揮するシーン、背景を説明するシーン。それがいちいち分かれてやるという、非常に非効率な語り方をしている。非常にクドい。以下にクドいか分かるということだと思います。こんなの、どこか一点に絞って10分以内に済ませばいいことじゃないですか。例えば、一堂に会されるところで全員こうやって拘束されながらやって来て、ワーって暴れて能力を発揮して、周りの普通の兵隊たちがなぎ飛ばされて、「ああ、こいつはやっぱ強い」。で、ドンドンドンドンッ!って名前が出るとか、なんかそういう。とにかく、集められるところで全部その説明済ませられる。例えば、タイトルが出る前に高官を説得するアマンダ・ウォーラーがあってからのとか。いくらでも集約できるのにという、非常に効率の悪いストーリーテリングをしてると。

グリッグスという看守

ちなみに、このオープニングあたりで、デッドショットやハーレイ・クインさん、敵対的に接していることが強調されるグリッグスという看守がいます。アイク・バリンホルツさんという方が演じてるグリッグス。彼がジョーカーに利用されたことを、ハーレイ・クインがちょっとふざけ気味に警告「あんた、ヤバいんじゃないの?」って警告する、そういうフリっぽいことまであるから、最初もう感じ悪いっていうのが強調されてたし、当然こいつがギャフンと言わされたり、なんか痛い目にあうっていう展開がどこかで用意されてるんだろうなと思って観ていると、この人、この後全く出なくなったりとか。

引用:IMDb.com

完全に「ニューヨーク1997」

事程左様に、30分たっていよいよ事態が前に進み出す、モロに「ニューヨーク1997」的な、爆弾を埋め込まれて、要人を助けに行けと、危ないところに、って言われる。完全に「ニューヨーク1997」、ちなみにスネークは出てきていきなり任務を負わされるわけだから、あそこから始められるだろ!っていう話なんだけど。まあいいや。とにかく「ニューヨーク1997」的な話が一応前に進み出したら出したで、今言ったように、話運びは、これは再編集がどうこうって次元じゃなくて、たぶん元の脚本自体の問題がすでに大きいんだと思うんだけど。とにかく話運びは観てても、僕3度観ましたけどやっぱりそれでもストーリーの行方を見失いかけるほど、ガタガタ。穴だらけで、はっきり言って分かりづらい。分かりづらいイコール、説明もしづらいんです。困っちゃう。

ある真相を知らされ、スーサイド・スクワッド一同が驚き憤るシーン

例えば、途中、ある真相を知らされてスーサイド・スクワッド一同、「なんだってーっ!?」って驚き憤るというポイントが約2ヶ所、あるんです。「なんだって!そういうのが真相だったのか!」みたいなことを言ってるんだけど、これ、なににどの程度驚くべき件なのか、ぶっちゃけ非常に飲み込みづらい提示のされ方しかされないので、観客としては、「えっーと、えっと、ここ、『ええーっ?』ってなるべきところなんだよね?ごめん、俺、ちょっといまいちわかってないかも」みたいな感じになるしかないような、下手くそな見せ方になってる。特に、2個目の、真相を知らされてスーサイド・スクワッドが「なんだって!そうだったのか!」っていうところは、観客には事前に真相の一部っていうか、ほぼ事実上全部が事前に見せられてるため、なんて言うのかな、観客に対してなにがしたいのかよくわかんない作劇になってて。だって、ねえ。「あいつが逃げちゃって。」「うん、さっき言ってたよね?」っていう。

サプライズがしたいのかなんだか、いまいち狙いがわからない感じ

「あ、それってなんか、すげー、内緒の話だったんだ?」みたいな。サプライズがしたいのかなんだか、いまいち狙いがわからない感じになっちゃってるとか。とか、ヘリコプターが劇中、このミッションの途中に順番に計3台出てくるんですけど。それが割と時間を置かずに、まるでヘリコプターとは最初からそういう乗り物であるかのように、3台順に、ご丁寧に落ちるわけです。3台とも落ちるんです。その展開が繰り返されるんです。3台目が落ちる頃には、当然観客の僕らも死んだ目ですよ、もう。「また落ちた?3度目?」。非常に芸がないと。ただでさえ、今このシーンでは何が争われているのかな?というのがよく分からないことになりがちな話運びに加え、途中でまたいちいちメンバー達の回想、彼らの「人間味」を描くためなんでしょうが、やたらとウェットな回想がいちいち挟み込まれて、そのたびに話しが止まるわけです。もともと分かりづらいのに。で、話が止まって、また戻ると、「えっと、なんだっけ?ところで」って。

引用:IMDb.com

映画のテンポについて

ということで、つまり結局、さっき言った30分紹介に費やして、じゃあ話が動き出したら早いかっていうと、残りの90分も結局テンポは悪いままという。そもそも今回の劇場公開版、編集のせいもあるんですかね?スーサイド・スクワッドの連中がどれだけ悪いのか?という具体的描写はほとんどない。あっても、まあ悪人に対してなんかやったりしてるだけなんで、そこまで悪くは見えないっていうところにとどめられてるところに、さっき言ったウェットな描写がつるべ打ちされるため、結果、平均よりいい人たちにしか見えないっていうことになってしまい、とか。やたらと説明を重ねてくるために、しかもそれを演じてるのがウィル・スミスだったりするから、「うん。見るからにいい人に、僕にも見えますけどね」っていう。見るからにいい人が、いいことしかしていないようにしか見えないんですけどみたいな。そのくせ、スクワッドを指揮する上層部側が、ドン引きな極悪行為、で、それを当然のように容認するというところをわざわざ見せている。なのに、その件について物語的な因果応報は別につかないので、なんつーか「モチベーションが下がる」。本当「EVIL」なのはお前だろう?っていう、お咎めなし。だったら、こんな極悪行為を見せることないっていうか、それこそ編集でカットすりゃいいのに、こんなとこ。あれなくたって成り立つんだから。

身もふたもないことを言ってしまいます。今回の敵。

で、「EVIL」と言えば、監督曰く「これはBad 対 Evil(ワル対邪悪)の戦いだ」ということで、邪悪側、今回の敵なんですけど。身もふたもないことを言ってしまいます。今回の敵。絵面的に、かっこわりい!かっこわる!登場したあたりは、まあいいんです。登場したあたりはまだかっこいい。ちょっとJホラーのハリウッド解釈的というか。ハリウッド版「リング」の貞子的な感じというか。あの、グッて手の見せ方、トリック的な見せ方は全然かっこよかったんだけど、なんかこう、わーってメタモルフォーゼしてきれいになってからのあの動き。こうやって腰をクネクネさせて、「おいでおいで!カモンカモーン!」みたいな。「レッドスネーク、カモン!」みたいなあの動きとかデザインとか、もう本当にダサいし。そもそも天に向ってビームがドーン!と伸びて、その周りにいろんな瓦礫とかが浮かんでてっていうラスボス周りの絵面、もう何度目だよ!っていう。全然フレッシュじゃないし。あと、「最終兵器を作る!」とか言ってんだけど、なんだかよく分かんないっていう。あとあいつ、何なら平気で何なら平気じゃないのか、理屈がよく分からないので、結局。心臓がどうこうとか言うんだけど。だから、結局そのラスボスを倒す理屈もまたよく分からず、つまりカタルシスは生まれづらいということになっちゃってる。

クライマックス

で、第一、クライマックスのところで、爆弾を下で爆発させると。ある意味捨て身の作戦でいくっていうのがあるんだけど。待って待って、あの肝心の爆弾、命がけで爆破、っていうか本当に死んじゃってると思うんだけど、直接爆破しているのって、スーサイド・スクワッドじゃなくて、名もなきネイビー・シールズ隊員なんですけどっていう。偉いのはあいつだろう?っていう。で、その後その爆弾が開いた穴。あるメンバーが犠牲になったかも?っていう、爆弾の穴を覗くところもはっきり見せないっていう。中途半端にこう、俺も思わず発声しそうになりましたから。「ちゃんと覗いてー!」「ちゃんと確認してー!」「ちゃんと、敵死んでるか確認してー!」って。発声上映かと思ってしまいましたけど。それと似たようなことでいうと、クライマックスの山場。デッドショットが幻を振り切るというところも、別にキャラクター的な成長と重なっている幻ではないため、それを振り切ったところでそれほどクライマックスに相応しいカタルシスはないとか、ことだと思います。

引用:IMDb.com

ラスボス周りの戦いは「デヴィッド・エアー的資質」に完全に反してる

一つ言えるのは、このラスボス周りの戦いは「デヴィッド・エアー的資質」に完全に反してると思います。ファンタジーとかオカルトとか、全くデヴィッド・エアーはそういう資質ない。たぶん、興味ないと思うし。だから、デヴィッド・エアーだったらやっぱし、最低限リアルベースな敵と戦うというのであれば、もうちょっと良くなったのかな?とは思うけど。ただ、リアルって言っても今回、デッドショットのあの銃器周りのリアルっつったってっていうことですから。

通常の悪というものに対して、スーサイド・スクワッドの極悪がいかに強いか、有効かっていう、ストレートにカタルシスをもたらす活躍シーン、1ヶ所ぐらいあればよかったのに、そういうのもないし。

「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」と比べて

ということで、同じくそのワルの寄せ集めチーム、しかも全員無名だからイチから観客に紹介・説明しなきゃならないっていう意味では、条件同じなはずの「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」が、比べるのは酷かもしんないけど、いかに手際よく、チームワークが形成されていくプロセスを、しかもアクション、ストーリーを進める中で語っていたかっていうのを比べると、明白じゃないかなと思います。

ということで、これだけ面白くなりそうな要素が揃ってて、パッと見、上手くいってるように見えるところもたくさんあるのに、上手く噛み合わないっていうことはあるんだなっていう。映画を面白くするって難しいなと思うような、非常に惜しいなと思うような作品でございました。

ただ、アメリカのみならず世界中で大ヒットしてるということは、各キャラクターがパーツとしてよくできてれば、ストーリーが多少ガタガタでもあとは見る側が勝手に補完するっていう、本当に「HiGH & LOW」的な状態が世界的な流れになってんのか?っていう危惧さえ抱くような。だとすると、ちょっとこれでいいのか?っていう危惧は強まってしまうんですけど、どうなんですか、琥珀さんっ!?特にやっぱりデヴィッド・エアーファンとしては、「いや、デヴィッド・エアーはもっとちゃんとした映画を作れる人なはずなんだから」という感じはいたしました。ちょっと残念な映画でございました。いろんなことを考える意味でも、ぜひ劇場でウォッチしてください!

書き起こし終わり。

 

○○に入る言葉の答え

「③あまりにクドすぎる”キャラクター紹介”」でした!

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