戦争は麻薬
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年2月23日 14時39分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
ドキュメンタリー映画を観させられているようで、かなり重い。それなのに中毒性があって、かれこれもう10回は観ている。
何度観ても、鳥肌が立つのが、有名な冒頭のシーン。
地雷という、素人には見えない、プロでも見えにくい存在が、どれほどの威力を持っているのかが、あのシーンに凝縮されている。
ジェームズ一等軍曹の無茶なやり方は、今まで色んな戦争映画で性格が破綻していったキャラを彷彿とさせる。
昔の彼がどうだったかなんて知らないけど、戦争が彼を変えてしまったことは十分すぎるほど伝わってくる。彼自身、変わってしまったことに気が付いているのを所々で見せられると、戦争がどれだけの人を犠牲にしてきたかが分かる。
地雷撤去が主な仕事のストーリーだけど、舞台は戦場。
いつ何があるか分からない。
腕が痺れるほど長時間に及ぶスナイパーとの銃撃戦は、生々しい。
本国に帰ったシーンもまた戦争の現実を突き付けられる。
戦場で、チームを組む戦友のことは話をする以上知らないけど、命を張って戦場で一緒に過ごす時間がいかに濃いものなのか思い知らされる。
無事に帰って来ても、別れた妻との会話が成り立たない。
特に印象的なのが、スーパーでの買い物のシーン。
何度観ても驚かされるし、戦争がいかに愚かな行為かを知らされる。