大柄なヤングアメリカンが顔面蒼白!真実のミッドウェー海戦がここに
2021年9月14日 15時31分
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総合評価:
4.0
ドキュメンタリー映画ではないので、当然、脚色はあるでしょうが、それにしても真珠湾攻撃からミッドウェー海戦までの米軍の士気の低さがこれほどまでに描写された作品はあったでしょうか?。
「絶対(日本軍)に勝てっこない」と大柄なヤングアメリカンが顔面蒼白となって縮こまり震えている様は、今までの戦争映画のイメージを大幅に覆す程。
そして、米映画であるにもかかわらず、日本軍士官の描写にも敬意をもって描かれていますし、山本五十六と南雲忠一との確執による足並みの乱れや、慢心など、敗因も容赦なく分析されており、中立的なストーリー運びに唸らされます。
エド・スクライン演じる爆撃中隊長ディック・ベストの向こう見ずな勇敢野郎キャラクターは、「ザ・ハリウッドヒーロー」然としておりますが、娯楽映画の主役はそうであるべき。
豊川悦司(山本)と浅野忠信(山口多聞少将)とのやり取りも魅力的で、特に浅野が憤慨して「私は南雲中将ではありません!」と発した際の「ニヤリ」と不敵な笑みを浮かべる豊川が非常に印象に残りました。
米軍のドーントレスの急降下爆撃時の日本軍の対空砲火の苛烈さのリアル感、ありえなさ感の臨場感も凄いです。