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引用:IMDb.com

FLEE フリー & チェチェンへようこそ ーゲイの粛清ー & アンネ・フランクと旅する日記の町山智浩さんの解説レビュー

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2022年03月02日更新
あまりにもすさまじいんで、これはアニメにする事でやっとみんなが見れると。いう事も非常に大きいなと思います。(前略)今見るべき・・偶然、今こそ見るべき映画になった映画が続けざまに公開されるという事で、是非ご覧ください。(TBSラジオ「たまむすび」より)

映画評論家の町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』(https://www.tbsradio.jp/tama954/)で、『フリー(FLEE)』のネタバレなし解説を紹介されていましたので書き起こしします。
映画視聴前の前情報として、また、映画を見た後の解説や考察レビューとして是非ご参考ください。

町山さん『フリー(FLEE)』解説レビューの概要


※○○の中に入る文章は、この記事の1番最後で公開しています。
TBSラジオたまむすびでラジオ音源を聞いて頂くか、書き起こし全文をご覧頂くか、この記事の1番最後を見て頂く事で判明します。

ウクライナとロシアについて

(赤江珠緒)町山さん・・色々とね、世界が混沌としておりまして。

(町山智浩)そうですね。でも、思ったよりもウクライナの人達がですね、頑張って戦って。

(赤江珠緒)ほんとそうですね。

(町山智浩)ロシアはあっという間でウクライナをですね、占領できると思ってたんだけどそうはさせないと。で、日本を含めた世界中、ロシアの国民も含めたもう本当に世界中の人々がロシアのウクライナ侵攻に反対してると。

(赤江珠緒)そうですね、国際世論もゼレンスキー大統領をなんかね、引っ張ってきてるような気がしますね。

引用:IMDb.com

プーチンの本音

(町山智浩)はい。で、まぁロシアはそうやって自分の周りの国をね、衛星国家化して傀儡国家を打ち立ててですね、まぁ帝国主義というやつですね、それをずっとやってきた訳ですけどもそれもロシア帝国の頃からね。こういったものをプーチンは当たり前だと思ってやってたら、もうそういう事が許されない世界になってきてるって事を本当に思い知るべきだと思いますけどもね。で、まぁ今回NATOが、北大西洋条約機構がウクライナをNATOの中に入れようとしたっていうのが理由だと。ウクライナに核兵器を持たれたら困るみたいな事をプーチンは言ってるんですけど、そんな事以前に彼は演説でウクライナは歴史的にずっとロシアの一部だからっていう本当の侵攻理由を言っちゃったんでね。要するに俺のもんだと思ってるから文句あるか?っていう話で。で、侵攻してるんで。

(赤江珠緒)結局そういう事なんですね。

(町山智浩)そうなんですよ本音言っちゃってるんでね、既にね。色んな理由をつけても意味がないんですけども。でですね、今回ちょっと紹介する映画は、ウクライナと同じでですね、ロシアっていうかソ連にね、侵攻されて占領された国、アフガニスタン。についての映画なんですけれども、『フリー』というタイトルの映画でですね、”フリー”って言っても”自由”じゃなくて綴が違うんですね。

(山里亮太)はい。

(町山智浩)自由の方はFREEなんですけどこの映画のタイトルは、FLEEという綴でですね、これは”逃げる”っていう意味なんですよ。

(赤江珠緒)ふ〜ん!

(町山智浩)で、そのタイトルの『フリー』という映画、これがですね、アニメーションで、尚且つドキュメンタリーっていう。

(山里亮太)へぇ〜!

アカデミー賞3部門ノミネートのデンマーク映画

(町山智浩)ドキュメンタリーアニメーションなんですね。で、アカデミー賞がですね3月25日に発表になるんですが。アメリカのアカデミー賞が。それでアニメーション部門と、ドキュメンタリー部門と外国語映画賞、国際長編映画賞の3部門に同時ノミネートしてるんです。これデンマーク映画なんですが、この3部門ノミネートっていうのは非常に奇妙な事なんですね。

(赤江珠緒)そうですね珍しいパターンなんですね。

(町山智浩)非常に珍しいんです。アニメーションなのに何故ドキュメンタリーかって。これはどうしてかというと、1人のアフガニスタンからデンマークに逃げてきた難民のアミンという男性のですねインタビューを元に、インタビューは音声でずっと流れるんですが、画面はずっとアニメーションなんですよ。

(赤江珠緒)は〜〜ほうほうほう。

引用:IMDb.com

アフガニスタンからデンマークに逃げてきた難民アミンのインタビューをアニメ化

(町山智浩)彼の体験をアニメ化した映画なのでドキュメンタリーでアニメーションで国際映画賞というですね、3部門同時ノミネートという事態になってますね。で、この『フリー』という映画の主人公のアミンさんは、40歳ぐらいかな?現在ね。デンマークに暮らしてるアフガニスタン難民なんですけれども、彼は男性と結婚しようとしてるんですよ。で、彼はゲイなんですけれども、デンマークでは同性の結婚が許されてるんで、結婚をしようとしてるんですが、なんかトラウマがあってですね、自分が何故デンマークへアフガニスタンから来たのかっていう事に関して、あんまり誰にも語ろうとしないんですね。

(赤江珠緒)ほーう。

(町山智浩)で、この『フリー』という映画の監督がですね、デンマーク人のジョナス・ポエール・ラスムーセンっていう人なんですが、たまたま近所に住んでて、このアミンさんという人の。で、「どうしてこうやってデンマークにいるの?」みたいな事を聞いても、彼は絶対にそれをちゃんと語ろうとしないんで、非常に興味を持ってですね、何度も何度もそれをインタビューしてきたらしいんですよ。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)で、どうしてちゃんとしゃべれないの、ちゃんと言えないの?という事で聞いてるうちに段々と彼は心を開いていって、でもそれでも20回以上インタビューしてですね。それを録音していって集めた物を、さぁどうしよう?と、このラスムーセンっていう人は考えたんですね。で、彼ね、ラジオの人らしいんですよ。

(赤江珠緒)ラジオのお仕事?

(町山智浩)ラジオの仕事をしてる人で、ラジオで音声ドキュメンタリーにできないかなと思ったらしいんですけども。でも、せっかくだからなんとかね、画を見せたいと。映画にしたいと。でビデオも撮ったらしいんですけど、このアミンさんは、絶対にこれが私だっていう事がわからないようにして欲しいんだと。

(赤江珠緒)あーそっか。

アミンはアフガニスタンから逃げてきたゲイ

(町山智浩)何故ならば、この人はアフガニスタンから逃げてきたんですが、ゲイなんですよ。アフガニスタンのタリバン政権下ではゲイは殺されるんです。で、それに対して、タリバン政権に対して非常に反対的な、敵対的な事を言ったら彼の親戚もたぶん殺されますからね。

(赤江珠緒)そっか・・。

(町山智浩)だから、身元を明らかにしないで欲しいと。言う事で、どうしようと。これどうやって映画にするんだろって。彼が考えたのは、あっ!アニメにすればいいんだ。

(山里亮太)なるほど。

(赤江珠緒)そういう事ですね!うん。

(町山智浩)そう。顔とかわかんないようにすればいいじゃんと。それで考えたのがこの『フリー』という映画の、アニメ化する事だったんですね。で、話を聞いていくうちに、その何故、このアミンという人が何も自分の過去について語ろうとしなかったかが段々わかってくるんですよ。で、それはあまりにも過酷だったから、人に言えるような体験じゃなかったんですね。でね、この映画はまず彼の少年時代のアフガニスタンから始まるんですけど、この曲で始まります。はい、ちょっとかけてもらえますか?

(町山智浩)はい。これ、ご存知の方いますか?

(山里亮太)はい!

(赤江珠緒)はいはい。

(町山智浩)これは80年代の北欧のポップバンド、a-haが歌ってた、『Take On Me』っていう曲なんですね。これ、アフガニスタンで流行ってたんですよ。

(赤江珠緒)へぇ〜!なんかちょっとアフガニスタンとイメージが・・違いますね。

(町山智浩)80年代初めの、このアミンさんが育ったアフガニスタンっていうのはものすごく自由な国で。ヨーロッパとかアメリカの文化がすごく浸透して、ミニスカート履いている女性も60年代終わりにはいたりね。日本を含めた世界中の観光客が来て、非常に貧しい人は貧しかったんですけども、すごく自由な社会だったんですよ。

(赤江珠緒)確かに。なんか昔を知ってる人はなんか”花の国アフガニスタン”っていうイメージがあるっていう人すらいますもんね。

引用:IMDb.com

アフガニスタンは自由で美人の多い国だった

(町山智浩)そうなんですよ。美人の宝庫とも言われてたんですよ。まぁイラン系の人とアジア系の人達のミックスの国なんで、すごく美人が多い国だったんですね。ミスユニバースとかによく選ばれたりするような国だったんですけど。それが、途中からおかしな国になってくるんですけど、この曲を聞きながらこの少年時代のアミンちゃんがお姉ちゃんの服を着て踊ってるとこから始まるんですよ。で、彼はちっちゃい頃から女の子の服が大好きな男の子だったんですけど、自分はゲイだって事には気がついてなかったんですね。ただね途中からね、ジャン=クロード・ヴァン・ダムが好きになるんですよ。ジャン=クロード・ヴァン・ダムってご存知ですか?

(山里亮太)はい。

(町山智浩)オランダのアクションスターですね。格闘スター。で、アミンくんのお兄ちゃんがやっぱり格闘スターとして「かっこいい!」とか言って好きだったんですけど、アミンくんは違う意味でヴァン・ダムが好きだったんですね。

(山里亮太)あーーなるほど!

(町山智浩)こう、うっとりしたり、ときめいたりしてたんですけど。

(赤江珠緒)そうかそうか、ふんふん。

アフガニスタンの社会が変わる

(町山智浩)彼は段々自分がゲイだった事に気がついてくるんですけど、ところがそこでですね、アフガニスタンの社会がですね変わっちゃうんですね。ソ連に後押しされた社会主義政権ができちゃうんですよ。アフガニスタンに。で、それは完全にソ連の傀儡(かいらい)政権なんですよ。だからそれこそウクライナにソ連が打ち立てようとしてたり、チェチェンとかですねベラルーシに打ち立てているソ連の傀儡政権と同じ物をアフガニスタンにも作ったんですね。それで、非常にソ連的なですね、全体主義社会になっていって、で、この主人公のアミンさんの父親はパイロットだったんで、飛行機の。それでインテリだからって事で、社会主義政権から弾圧されて逮捕されちゃうんですよ。

(赤江珠緒)えー・・。

(町山智浩)で、その後にこのお父さんは出てこないのでたぶん死んでるんですよ。で、この社会主義政権からものすごく弾圧されて・・。

引用:IMDb.com

音声トラブル

(赤江珠緒)・・あれ、ちょっと音声が途切れちゃったかな?インテリだから社会的政権から逮捕されてしまった、アミンさんのお父さん。

(山里亮太)ちょっと今トラブルでね。いやーそっか、すごい・・、でも不思議だよね、アニメーションでドキュメンタリーって。

(赤江珠緒)そうね。でもやっぱそうしないといけない理由っていうのがあるんだよね。

(山里亮太)しっかりあるからね。ちょうどこのさ、時代となんかこう・・

(赤江珠緒)そうですよだってなんかさ、今ね、ベラルーシとかもね、停戦交渉の場所になったりはしてるけども、完全にロシア側だったりするもんね。そういう傀儡国家を作ろうとしてアフガニスタンが随分変わってしまった。

(赤江珠緒)それと今のを照らし合わせると、今見とくべきというか、色んな事考えさせられる・・。

(赤江珠緒)どうかな?町山さんと繋がってるかな?ちょっとまだ繋がってないか・・なるほどな。。

(山里亮太)これちょっと聞きたいもんね。

(赤江珠緒)ね!これちょっと気になる所で終わっちゃったもんね。今日はね、『フリー』という映画、デンマーク映画でございますが長編アニメーション賞、そして長編ドキュメンタリー賞、国際長編映画賞の3部門にノミネートされているという状況でございます。

(山里亮太)あっ!復活したかな?今バタバタしております。これ後でも言うと思うけど、日本ではまだ観れないのか。

(赤江珠緒)そうね。そうね。

(山里亮太)そうだね。

(赤江珠緒)『フリー』は日本公開はまだ未定という。

(山里亮太)でもアカデミー賞が関わってきたらたぶん観れるようになったりするのかな。

(赤江珠緒)そうね、アカデミー賞の発表は日本時間3月28日だから、これだけノミネートされてるし、今後見られるようになるかもしれないね。

(町山智浩)・・・・・もしもし・・・・・

(山里亮太)戻ってきた!あーー町山さん!

(赤江珠緒)よかった!繋がりました!

(町山智浩)あー!すいません!落ちました!ごめんない。ちょっと大分食っちゃったですね、ごめんなさい。

(赤江珠緒)いいえ!はいはいはい!

(町山智浩)すいません、システムが落ちたみたいでwifiの。ご迷惑をかけました。

(赤江珠緒)だからこの、お父さんが逮捕されちゃって・・。

アフガニスタンからソ連に亡命するも、ソ連が崩壊

(町山智浩)逮捕された!でその後ですね、アフガニスタンのムジャーヒディーンと呼ばれる、イスラムゲリラが今度は社会主義政権と戦い出したんですよ。で、内戦状態になりまして、このアミンさん一家は、どうしようっていう事になって、それでその時の唯一の友好国であるソ連に逃げるんですよ。亡命する形になるんですね。ムジャーヒディーンによって首都カブールが落ちそうになったんで。で、逃げてみてソ連に着いたら今度はソ連が崩壊しちゃうんですよ。

(赤江珠緒)あぁそっか、うん。

(町山智浩)でソ連が崩壊しちゃった為に難民の事なんか面倒を見てられないっていう状態になってソ連の人達もご飯が食べられないって事で食料が全くない状態になるんですよ。で、彼ら難民の面倒を見られなくなったんで彼らはいきなり不法移民になっちゃうんですよ。

(山里亮太)うわ〜そっか、うーわ。

(町山智浩)全く国籍のない人達になっちゃうんです。で、その中でそのソ連が崩壊している中で治安が全くなくなって、ソ連の警察達がなんて言うか無法化してですね、その不法移民達にたかってですね、財産を全部奪い取るという状況になっちゃうんですね。

(赤江珠緒)治安が最悪な状況になってる、うん。

引用:IMDb.com

北欧に逃げようとするも・・

(町山智浩)そうなんですよ。で、もうこれはソ連にもいられない、ソ連がもう崩壊していく中で、これは北欧に逃げるしかないっていう事で、一生懸命このアミンさん一家がお金を貯めて、まず自分達の娘、お姉さんですねアミンさんの。をまぁ逃し屋に、大量のお金を払って頼んで北欧に逃がそうとするんですけども、しばらくしてですね、北欧の方で貨物船から大量の移民が殆ど死んだ状態で貨物・・なんて言うかコンテナ?の中から発見されたっていうニュースがやってて、その中に自分のお姉さんもいたんですよ。

(山里亮太)うわぁ・・。

(町山智浩)難民をつめこんでですね貨物船に載せて運んでたので、食料もなければトイレも何もない、酸素すら殆どないっていう状態で、中の人達殆ど死んでたんですね。

(山里亮太)えぇお姉さんも・・。

(町山智浩)お姉さんもその中にいて。これはダメだ!って事で、じゃあ私達はどうやって逃げようって事になって、今度は漁船に乗るんですよ。逃がし屋に頼んで。で漁船が北欧に向かって進んでいくと、漁船の底に難民は隠れてるんですけど、どんどんどんどん水が入ってくるんですよ。

(赤江珠緒)えええ。。

(町山智浩)という、凄まじい、次から次へと地獄のような事が展開していくのが、映画なんですね、この『フリー』という。まさに「逃げる」というタイトルで、それが果たしてできるのかっていうサバイバルのストーリーになってくんですよ。

(赤江珠緒)なるほど。当然映像もない訳ですから、それはアニメじゃないと描ききれないところもありますもんね。

(町山智浩)そうなんです。あと映像がないからアニメにするしかないって事もあるんですけど、もしこれが映像があったり、実写映像をね、作り直して演技とかして撮影したとして、この内容を見たいと思う人がいるかっていう事ですよね。

(赤江珠緒)あー・・そうか。すさまじすぎて。

あまりにも凄まじすぎる為アニメ化

(町山智浩)あまりにもすさまじいんで、これはアニメにする事でやっとみんなが見れると。いう事も非常に大きいなと思います。アニメの力っていうのはやっぱり強いんですね。でね、このドキュメンタリーで、なおかつアニメであるというのは、この映画が初めてではないんですよ。その前にですね、『戦場でワルツを』っていう映画があるんですね。

映画「」のポスター

(山里亮太)はいはいはい!

(赤江珠緒)前ね、ご紹介いただきました。

(町山智浩)これイスラエル映画でですね、1982年に、あのレバノン内戦っていうのがありまして。イスラエル軍がレバノンに侵攻したんですね。レバノンのキリスト教政権を援護する為にね。で、そこに参加した監督がアリ・フォルマンっていう監督で19歳の時にそこに参加したんですけれども、その時の記憶がどうしてもなくて。で、それを思い出そうとしていった過程をそのままアニメにした物なんですよ。で、それは、映像が全然ないから、アニメにするしかなかったんですけれども、何故、アニメにしたかと言ういうと、すさまじい地獄をアリ・フォルマン監督が体験して、具体的にはその、パレスチナ難民大虐殺に関わってるんですね彼は。で、この『戦場でワルツを』っていう映画は、ラストの所はパレスチナ難民のすさまじい実写映像で終わるんですよ。

で、彼が何故その記憶を自分の記憶から消してたかが最後にわかるんですね。で、そういう形でアニメという物がそのドキュメンタリーの中で使われるという新しい流れが今起きてるんですけれども。でね、このアリ・フォルマン監督の新作もね、公開されるんですよ、もうすぐ日本で。

引用:IMDb.com

『アンネ・フランクと旅する日記』

これは3月11日に日本公開なんですが、『アンネ・フランクと旅する日記』というタイトルで、このアリ・フォルマン監督はね、イスラエルの人でユダヤ系なんですけれども、ナチスの時代にね、ユダヤ人の少女であるアンネ・フランクがですね、アムステルダムに隠れてたんですけれども。密告で捕まってね収容所で死んだんですけれども、その彼女についてのアニメーションを今度は世界中の子供達にも見れるようにね、アニメーションにした作品なんですね。

(赤江珠緒)へー! 

映画「」のポスター

(町山智浩)で、アンネ・フランクはその地獄のような体験の中で、心の中に想像で友達を作ってたんですよ。要するに想像しか逃げ場がなかったからね。それをそのままね、アニメにするという、アニメの力っていうのが非常によく分かる作品なんですよ。でね、さらにね、そのゲイの問題だとね。今日本で公開されてるのかな?で、ユーロスペースで公開だと思うんですけど。『チェチェンへようこそ』っていう映画があるんですね。

『チェチェンへようこそ』

映画「」のポスター

(町山智浩)これはね、チェチェンというイスラム系の国がロシアの近くにあった訳ですよ。それをプーチンがですね占領してですね。そこにロシアの傀儡政権を立てたんですね。そこで何をやっているかと言うと、ゲイの人を弾圧して殺しまくってるんですよ。で、その実態を暴いたドキュメンタリーなんですけども。これ、あんまり知られてないですけどロシアでプーチンは徹底的にゲイを弾圧してるんですよ。

(山里亮太)へー・・。

(町山智浩)LGBTの人とか。でも、そういった事をやってるからって事で、アメリカのアンチ・ゲイの人達がプーチンを支援してたりしてもう最悪の状況なんですけどね。

(赤江珠緒)そうか・・。

(町山智浩)そう。だからこのへんの映画は全部関連して今現在起こってる事と深く結びついてる映画なんですよ。という事でね、『フリー』がね何故かね、日本公開がまだ未定なんですけれども、是非ね、今こそ見るべき映画だと思いますね!

(赤江珠緒)そうですね・・!

(町山智浩)で、『チェチェンへようこそ』は・・チェチェンへようこそっていうタイトルもアレですけどもね。(笑)『Welcome to Chechnya: The Gay Purge』なんですけども、これは現在ユーロスペースで公開中で、そのアリ・フォルマン監督のアニメーション、これはお子さんも見れますね。『アンネ・フランクと旅する日記』は3月11日から日本公開という事で、今見るべき・・偶然、今こそ見るべき映画になった映画が続けざまに公開されるという事で、是非ご覧ください。

(赤江珠緒)そうですね。今、全部が繋がってますね。

(町山智浩)すいませんでした!ちょっと・・。

(赤江珠緒)あ〜いえいえいえ!はい!町山さん、ありがとうございました!

(山里亮太)ありしたーっ!

(町山智浩)どうもでした!

※書き起こし終わり

○○に入る言葉のこたえ

①フリーのつづりは”FLEE”で逃げるという意味

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