ヘルドッグスの町山智浩さんの解説レビュー
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映画評論家の町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』(https://www.tbsradio.jp/tama954/)で、『ヘルドッグス』のネタバレなし解説を紹介されていましたので書き起こしします。
映画視聴前の前情報として、また、映画を見た後の解説や考察レビューとして是非ご参考ください。
町山さん『ヘルドッグス』解説レビューの概要
①潜入捜査物のヘルドッグス
②警察の秘密捜査官である岡田准一さんがヤクザの組に潜入
③岡田准一さんがどんどん気に入られてのし上がっていく
④ものすごい凶悪な殺し屋を演じるのがなんと○○○○○くん。
※○○の中に入る文章は、この記事の1番最後で公開しています。
TBSラジオたまむすびでラジオ音源を聞いて頂くか、書き起こし全文をご覧頂くか、この記事の1番最後を見て頂く事で判明します。
潜入捜査物のヘルドッグス
(町山智浩)それでもう1本の方はですね。まぁこんな事はねえよっていう内容の映画でですね。でも潜入捜査物なんですが、『ヘルドッグス』という映画でですね。
(山里亮太)はいはいはいはい!
(町山智浩)これ今もう公開中ですよね。
(山里亮太)公開中ですね。
(町山智浩)東映で公開中なんですが、これは原田眞人監督なんですが、これはまぁヤクザの組がありまして日本にね。そこに警察の秘密捜査官である岡田准一さんが潜入すると。いう話なんですけど、岡田准一さんはそのヤクザのボスにすごく気に入られちゃって、彼のボディガードになっていくという話なんですね。で、さっき言った、『ナルコの神』の彼もね、度胸がすごく座ってるんでね、あの潜入捜査官のカンさんがね。ものすごくボスから、ヨハン牧師から気に入られちゃうんですよ。どんどん気に入られて、のし上がっていくんですけど、この『ヘルドッグス』の岡田准一さんも、岡田准一さんだから。めちゃくちゃ強いから。
(赤江珠緒)はっはっはっは!
(町山智浩)めっちゃ強いから、どんどん気に入られてどんどんその上にのし上がっていっちゃうんですよ。だから困っちゃうんですけどもね、2人ともね。ただね、この映画『ヘルドッグス』はね、もう原田眞人監督のイマジネーションがですね爆発してて、すごい事になってます、結構いろんなところで。
(山里亮太)えー!
ヘルドッグスのキャスティングがすごい
(町山智浩)はい。えっ?って思うようなねキャスティングをしてて、まずですね。この岡田准一さんを”兄貴”と慕うですね、ものすごい凶悪な殺し屋がいるんですよ。これ演じるのはですね、坂口健太郎くん。
(赤江珠緒)あー!
(山里亮太)真逆な、さわやかな優しい役が・・。
(町山智浩)優しげでね。色白で、痩せててね。その彼がものすごい人を殺す事をなんとも思わない男をやってますよこの映画の中では。
(赤江珠緒)あーそうですか。今大河でもね、ちょっと父を諫めるみたいになってますけどね。
(町山智浩)こっちは完全にもうどうかしている役なんですよ。
(赤江珠緒)あーーそうですか、へぇ。
どうかしている役を演じる坂口健太郎
(町山智浩)でね、大丈夫かなこれって思うんですけども、裸になります!
(赤江珠緒)ほ〜お!
(町山智浩)筋肉モリモリなんですよ坂口健太郎。
(山里亮太)へぇ〜!これに向けて仕上げたのかな?
(町山智浩)腹筋3つに割れてて、ちょっとびっくりしましたよ。ものすごい鍛えてる。でね、これはヤクザ映画なんですけど、とにかくね、全てのショットが、ショットっていうか撮影が、もう本当に美しいんです。キレイで、全てのインテリアとかが超おしゃれ。出てくるヤクザが全員超スタイリッシュ。
(赤江珠緒)あっ!そんなにスタイリッシュな?えぇ?
(町山智浩)僕ね、昔ね、取材をやってた時に、ヤクザ団体とか右翼団体とかよく行ってたんですけど、こんなにおしゃれな人達いないよ?(笑)
(赤江珠緒)あはは!
スタイリッシュでキレイ
(町山智浩)とにかくヤクザの事務所に行くと、一体どこで買ったんだこんなもんっていうような謎の置物とか、謎の掛け軸といっぱいあったり。
(赤江珠緒)そうですよね。ちょっと虎の毛皮が・・とおかちょっとそういうイメージですもんね。
(町山智浩)うわっ!センス悪!!みたいな。(笑)もう髪型とか服とか、みんなめちゃめちゃセンスが悪くて、どうかしているセンスなんですよ、普通ね。でも僕ね、20年以上ヤクザの人達に会った事ないから。この20年以上の間に日本のヤクザこんなにセンスがよくなったのかと思いましたよ。(笑)。めっちゃくちゃセンスよくて。で、カラオケに行くと、カラオケに行ったらねぇ、歌うのは演歌じゃないですか。ねぇ。兄弟仁義とか歌うのかと思ったらね、オペラを歌うんですよ?
(赤江珠緒)ええー!
(町山智浩)で、なんでだろうって思って、このヤクザの役をやってる人が吉原光夫さんっていう劇団四季の人なんで。
(赤江珠緒)あっ!劇団四季の方!
(町山智浩)劇団四季の人がオペラを歌うんですけどね。はい。で、オペラだけだったらまだいいんだけど、もう1人の親分さんがですね、元労働組合だったのかなんかわかんないんですけど、『インターナショナル』を歌うんですよ。『インターナショナル』って組合歌ですね。「たーてー♪」っていうやつですね。
(赤江珠緒)それはその、ストーリーの中に普通に入ってきていける感じ?
(町山智浩)なんか突然、『インターナショナル』を歌うんですよ。「たーてー、飢えたるものーよー♪」って歌ってると、その横で岡田准一さんが女殺し屋と格闘しててですね。女殺し屋にパワーボムを食らわせるんですけど、なんかものすごい、この世の物とは思えないシーンでしたね。まあ、すごいすごい映画でね。ただねポイントはね、その岡田准一さんの事をね坂口健太郎さんもね、ヤクザの親分をやっているMIYAVIさんなんですけど、大好きで大好きでね、好き好きでラブラブになっちゃうっていう映画でね。
(山里亮太)ほう!
(赤江珠緒)うん?
(町山智浩)で、MIYAVIさんが岡田准一さんの事を思うとね、花占いしだすんですよ。
(山里亮太)えっ!
岡田准一さんの事をみな好きになる
(町山智浩)好き・・嫌い・・好き・・嫌い・・とかね。あと、岡田准一さんが他の女とセックスしてるって事を知ったね坂口健太郎さんがね、「兄貴は!この女と俺とどっちが大事なんだよ!!」って言うんですけど。(笑)お前ちょっとどうかしてるよお前っていうね。映画なんですが。(笑)
(赤江珠緒)色んな要素盛りだくさんですね。
(町山智浩)色んな要素盛りだくさんですごい事になってる、ものすごい映画なんですけど。で、とにかく潜入捜査物が流行っててね。10月28日には『警官の血』という日本のベストセラーになった直木賞取った佐々木譲さんの小説が韓国で映画化されて。これはね、汚職警官に刑事がですね内部調査で潜入捜査をするんですが、潜入捜査だらけだよ。日本。
(赤江珠緒)本当ですね!
(町山智浩)どういう事なのか?これは何だろうと思うんですが、やっぱりね、こうなんていうか、潜入捜査をするためにはその人に好かれないとならないんで、好かれよう好かれようとする訳ですよ。すると好かれちゃう訳ですよ。そうすると、こっちも好きになっちゃう訳ですよ。それでどうしようっていう問題なんでね、これね。
(赤江珠緒)そうですね、立場上非常に複雑になってね。
(町山智浩)そうそう。だからこう一応、大きな正義、大義の為に潜入捜査してるんだけどみんな。で、仁義によって絡め取られて、その仁義と大義の間で挟み撃ちになるというね、所で面白いからね、みんな次々と潜入捜査物を作るんじゃないかと思うんですが。という事でね、『ナルコの神』は今Netflixで配信中で。『ヘルドッグス』も現在公開中です!はい!
(赤江珠緒)はい。という事でこういうの重なる時は本当に重なりますねぇ。町山さん、ありがとうございました!
(山里亮太)ありしたーっ!
(町山智浩)どもでした!
※書き起こし終わり
○○に入る言葉のこたえ
④ものすごい凶悪な殺し屋を演じるのがなんと坂口健太郎くん。