ゴジラ-1.0の町山智浩さんの解説レビュー
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映画評論家の町山智浩さんがTBSラジオ『こねくと』(https://www.tbsradio.jp/cnt/)で、『ゴジラ-1.0』のネタバレなし解説を紹介されていましたので書き起こしします。
映画視聴前の前情報として、また、映画を見た後の解説や考察レビューとして是非ご参考ください。
町山さん『ゴジラ-1.0』解説レビューの概要
①アメリカでは○○!
②RottenTomatoesで100%の評価
③終戦直後の胸が締め付けられる雰囲気
④キャスティングが古い顔ですごい!
※○○の中に入る文章は、この記事の1番最後で公開しています。
TBSラジオたまむすびでラジオ音源を聞いて頂くか、書き起こし全文をご覧頂くか、この記事の1番最後を見て頂く事で判明します。
映画『ゴジラ-1.0』町山さんの評価とは
(町山智浩)僕ね、最近日本映画をすごく見てるんですけど、こないだ日本にちょこっと行ったっていうのもあって。ちょうどねアメリカでね、先週『ゴジラ-1.0』が公開されたんですよ。山崎貴監督の。満員でした!
(でか美ちゃん)へ〜!
(石山蓮華)へ〜すごい。
(町山智浩)すごかったです。なかなかチケット取れませんでしたよ。
(石山蓮華)そうなんですね。
(でか美ちゃん)日本でもまぁ話題にはなってるけど、満員御礼みたいな感じではちょっとなさそうなんで。
(町山智浩)あぁそうなんですか。アメリカではね、そんなにスクリーン数は多くなかったんですけど、今週の第3位ですよ。
(石山蓮華)へー!すごいなー!
(でか美ちゃん)それってやっぱ、ゴジラっていうコンテンツそのものが人気なのか、作品として評価が、こう期待が高くてなのかどっちなんですか?
(町山智浩)まず事前にね、批評がめちゃくちゃよくて。Rotten Tomatoesっていう映画批評をまとめたサイトで100%だったんですよ。
(石山蓮華)100%フレッシュってやつですか?
RottenTomatoesで100%
(町山智浩)そうなんですよ。
(でか美ちゃん)そんな事あるんですか、100パーって。
(町山智浩)めったにないんですよそれ。すごく期待して見に行ったんですけど。僕はすっごいね、もう胸が締め付けられちゃって苦しくなるぐらいでしたね。あのね、当時の雰囲気。。これ終戦直後なんですけど、僕は昭和37年生まれではあるんですけど、あの頃の雰囲気ってわかるんですよ僕。っていうのは、その頃に作られた映画を見て育ってるのと、あと途中でね電車が出てくるんですよ。有楽町の所をね、高架の所を電車が出てきて、ヒロインが乗ってるんですけど。浜辺美波さんがね。あの電車がね僕が子供の頃に乗ってた電車なんですよ。
(石山蓮華)えー!
終戦直後の胸が締め付けられる雰囲気
(町山智浩)戦前からある電車がね、僕は子供まだ残っていてて。で木造なんですよね。で床がね、木なの。でね、ものすごい油が染みていて独特の匂いがする電車なんですけど。それが出てきてね、ゴジラに食われて折られちゃうんですけど。(笑)
(石山蓮華)おー!
(町山智浩)だって木だもん!折れるよね。(笑)
(石山蓮華)まぁそうですよね。
(でか美ちゃん)あと本当ゴジラ系映画あるある。無慈悲!というね。(笑)うわー、見なきゃな。
(町山智浩)でねちっちゃい子も結構来ててね。ゴジラ映画っていうんでまぁ子供も見れると思って連れてきた親がいたと思うんですけど。たぶん相当怖い夢を見てると思います。(笑)めちゃくちゃ怖いトラウマになってると思いますよ。
(石山蓮華)なんか映像がすごいリアルらしいと聞きました。
キャスティングが古い顔ですごい!
(町山智浩)そうなんですよ。僕ね、リアルなのはね、ルックス。これデジタルで撮ってるんですけど。昭和30年代の日本映画のフィルムみたいなね質感があるんですよすごく。これたぶん監督がすごく調整してそういう昔の東宝のゴジラ映画とかの質感をね再現したんだと思うんですけど。しかも俳優さんがね、みんな古臭い顔なの。
(でか美ちゃん)ははは、それはでも俳優さんの力もだいぶありそうだけど。でも私も大好きな俳優さん、安藤サクラさんとか出られてるし。
(町山智浩)あ、そうですね。(笑)これ言っちゃ悪いけど出てくる俳優さんはみんなね、ちょうど30年代にいそうな顔の人ばっかりなんですよ。
(石山蓮華)神木隆之介さんとか。なんか。
(でか美ちゃん)浜辺美波さんとか今っぽい顔って感じするけど。
(町山智浩)え。そうか? 僕ね、神木隆之介さんは見てて、東宝の怪獣映画によく出てくる久保明さんっていう俳優がいるんですよ。すごい似てるんですよ、雰囲気が。
(でか美ちゃん)へー!
(町山智浩)浜辺美波さんもね、ゴジラ映画によく出てた河内桃子さんとか、そういった女優さん達にねすごく似てて。でね、やっぱりね途中で出てくるね田中美央さんっていう俳優さんがいるんですね。この人は軍人の役で出てくるんですけど、この人が東宝映画に出てくる軍人そのものなんですよ顔が。うわっ!これはキャスティングすげえと思いましたよ。これ現代っぽい俳優使ってないんですよね。
(石山蓮華)なるほどそうか。
(町山智浩)でね、脇の方で銀座で踏み潰される人達もね、本当に古臭い顔の人ばっかり集めてるの。
(石山蓮華)なんか本当に、ねぇ。細部までこだわりが詰まってるって感じですね。
(町山智浩)だからこれを見て思うのはね、やっぱり人の顔ってね、50年、60年経つと変わってくんですね。で、洗練されてくるわけですけど、そうじゃないところね人達をちゃんと集めて使ってるのはすごいなと思ったですね。
(でか美ちゃん)あとまぁメイクのね力とかで、逆に神木さんとか浜辺さんにそんな印象なかったんで私は。むしろなんなら今、普段のドラマとか出る時に今っぽいメイクとか、スタイリングをしてるからそう見えてるだけで。
(町山智浩)そうかもしれないですね。
(でか美ちゃん)昔から、なんかいわゆる美男・美女みたいな人は変わってないのかもしれないですね。顔立ちがね。
(町山智浩)そうですね。あとどんなに頑張っても昭和の人にしか見えないピエール瀧っていう俳優もいますけれども。
(でか美ちゃん)ははは、瀧さんもかっこいいですから。(笑)
(町山智浩)大昔の人にしか見えない人なんですけど、そういうような人達もそれで仕事はちゃんとあるのでね。
(でか美ちゃん)ちょっと見ようゴジラも。
『君たちはどう生きるか』
(町山智浩)だから僕は本当に懐かしい気持ちでね感動したんですけどね。で、色々見たんですが、宮崎駿監督の新作も見てびっくりしましたけど。『君たちはどう生きるか』。見ました?
(石山蓮華)見ましたよ。
(町山智浩)あれ、すごくないですか?
(でか美ちゃん)私、ジブリの中でめっちゃ好きな方の作品でした私は。
(町山智浩)あぁ、そうですか。
(石山蓮華)私も、夢みたいだなと思いながら見てました。
(町山智浩)80歳過ぎて、あれだけの想像力ってすごいですよ。子供のような想像力なのね。ちょっと驚いた。俺80過ぎて、あれだけとんでもない事を考える事ができるだろうかって思いましたけど、もしできたらたぶん俺ボケてるんだと思いますけど。
(でか美ちゃん)いやいやいや。(笑)
(でか美ちゃん)なんかちょっと最後の作品だみたいな触れ込みもあったけど。これ作れるならまだ作れるだろうって思うぐらいの。
(町山智浩)そう。全然枯れていないの。
(石山蓮華)体力いっぱいあるなって。
(町山智浩)ものすごい精力だなと思いましたけど。
※書き起こし終わり
○○に入る言葉のこたえ
①アメリカでは満員!