ガザ 素顔の日常の町山智浩さんの解説レビュー
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映画評論家の町山智浩さんがTBSラジオ『こねくと』(https://www.tbsradio.jp/cnt/)で、『ガザ 素顔の日常』のネタバレなし解説を紹介されていましたので書き起こしします。
映画視聴前の前情報として、また、映画を見た後の解説や考察レビューとして是非ご参考ください。
町山さん『ガザ 素顔の日常』解説レビューの概要
①2019年、戦前のガザのドキュメンタリー
②ガザを支配するハマスがイスラエルにテロを仕掛けたという事でハマス残滅の動きになりすでに3万人亡くなっている
③子供はそのうち○○○
④ガザは子沢山で子供がすごく多い
※○○の中に入る文章は、この記事の1番最後で公開しています。
TBSラジオたまむすびでラジオ音源を聞いて頂くか、書き起こし全文をご覧頂くか、この記事の1番最後を見て頂く事で判明します。
映画『ガザ 素顔の日常』町山さんの評価とは
(町山智浩)最『ガザ 素顔の日常』という映画なんですが。これはアイルランドの映画監督がガザで撮影した、2019年かな?最近撮影したドキュメンタリーなんですが。今、ガザにものすごい爆撃、砲撃が続いてるんですがイスラエルによる。ガザというのはイスラエルの中にあるパレスチナ人が住んでる、海岸沿いのすごい狭いところなんですよ。東京の都心部よりもちょっとちっちゃいぐらいなんだけど、そこに200万人以上住んでるとこなんですけど。10月にそこを支配しているハマスというまぁ過激派集団が、イスラエルに対してテロを仕掛けたという事で、ハマス殲滅って事で、ずーっとイスラエルがガザに攻撃をし続けて、もう既に3万人亡くなってますね。
(石山蓮華)本当にひどいですよね。
(町山智浩)子供がね、そのうち1万2000人ですよ。ハマス、子供いないだろうっていうね。あと、医療従事者がすごい亡くなってます。お医者さん達が。
(石山蓮華)本当にたくさんの方が亡くなっていますね。
2019年、戦前のガザのドキュメンタリー
(町山智浩)35あった病院、そうなんですよ。病院とか爆撃してますからね。ただこの映画はね、その戦争がなかった合間の時に、ガザってのはどういうところだったのかっていうのを見せるんですね。で、ハマスの過激派の人達がマシンガンを持ってたりしてたりする映像もちゃんと撮れてるんですけども、殆どはただの人なんですよみんな。ガザに住んでいる人達は、パレスチナの。で、あんちゃんとかね、サーファーも出てきますね。あとラッパーの人も出てきますよ。タクシーの運転手とかね。あと、すごくパレスチナの民族衣装ってきらびやかで派手なんですけども、それの民族衣装のファッションショーをやろうとするお母さんとかね。あとクラシック音楽のチェロをやろうとしてる少女とか、色んな人達が出てきて普通に生活してるのがずっと出てくるっていうのこの『ガザ 素顔の日常』という映画で。ものすごい爆撃して、本当に皆殺しをしようとしてるのが、みんなテロリストなのかっていうと、全然違うよっていう映画なんですよ。本当に普通の人達です。でね、子供がものすごく多い。これね、子沢山なんですよ、パレスチナの人達。10人ぐらいいるのは当たり前みたいになってるんで。撮影してる間、どこにでも子供が映ってるんですよ。で、みんな遊んでんですけど。ここに爆弾を落としたら、子供は死にますよ。普通に。
ガザは子沢山で子供がすごく多い
(でか美ちゃん)ねぇ。それは普通に考えたらわかるというか、わかりきってやってる事でしょうと思いますよね。
(町山智浩)そうなんですよ。ただね、壁に囲まれて、漁業くらいしか産業がないんですね。で、その壁の外に出る事ができないんですよ。壁の中で生まれて、壁の中で死んでくんですね。パレスチナの人達は。だからみんな全く夢も何もないんですよ。未来も。で、1人の女の人が言うんですね。子供の頃に何も夢がなくなったと。1つの夢は、早く大人になってイスラエル人を殺す事だって言うんですよ。だからハマスが生まれたんですよ。それを生み出したのは、イスラエルなんですよ。そういう事もね、わかる映画なんですけども、あとね。手や足のない人達がいっぱいいるの。子供達の中にも。爆弾をいっぱい落としてるから、もう当たり前のように手や足のない子供達がいるんですよ。今それがどんどん増えてますね。という事でね、ぜひ見ていただきたいのがこの『ガザ 素顔の日常』ですね。東京の一部劇場で現在も上映中です!
後日談
(石山蓮華)ガザ地区の穏やかなそのね、戦争が起こる前の生活を追ったドキュメンタリーも拝見しまして、すごくこう映像が美しく、ガザ地区の中で暮らす人に会いに行くような映画だったんですが。やっぱり今の状況を思うと本当にこう胸が苦しく、今みんなどうしてるかなっていうのを思いますね。
(でか美ちゃん)思いますし、戦争前も別にすごく平和という訳じゃなくて、ガザに住んでる方は、またいつ起こるかわからないっていう覚悟を持ちながら。で、すごくすごく狭い家に、ものすごい数で暮らして、なんか、戦争前の平和な日常を描いたものですっていうつもりで見ると、もちろん映像きれいなんだけども、そもそもガザ地区っていうものが置かれてる状況?そして今の現状っていうのに対して、世界中で無視するのは絶対に違うだろうって思いましたね。
(町山智浩)ねぇ。これ映画の中で映ってる・・ものすごく子供がたくさんいるところでね、ガザ地区って子沢山でね。1家族10人とか子供がいるんですけど。この後、要するにものすごいイスラエルの攻撃があって、現在まで10月から2万人以上ガザで死んでるんですが。そのうち1万人以上が子供でね。で、この映画でニコニコ楽しくみんな笑って遊んでた子供達のうち、何人かは亡くなってるんですよね、既にね。
(でか美ちゃん)そう。それをすごい思っちゃいましたね。ここに、この映画に協力してくれた人達の中で。今ね。その生きてる人っていうのがちゃんといるのかなって考える時が。
(町山智浩)このあいだ国連でね、南アフリカ政府が、ガザでイスラエルがやってる事は虐殺行為なんだと。いう事で、その停止を求める決議を立ち上げたんですが、日本やアメリカはそれに対して賛成してないんですよね、まだね。
(石山蓮華)うーん、なぜだろう。
(町山智浩)これはみんなで止める事ができる事なので、日本の人達もやっぱりこれはやめさせるべきだという事で、意見を国の方に上げていかないとならないなと思ってるんですけど。そういう審議も全然、なんか日本は国会の方であんまりやってないんですけどね。
(でか美ちゃん)そうですよね。
※書き起こし終わり
○○に入る言葉のこたえ
③子供はそのうち1万2000人