インサイド・ヘッド2の町山智浩さんの解説レビュー
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映画評論家の町山智浩さんがTBSラジオ『こねくと』(https://www.tbsradio.jp/cnt/)で、『インサイド・ヘッド2』のネタバレなし解説を紹介されていましたので書き起こしします。
映画視聴前の前情報として、また、映画を見た後の解説や考察レビューとして是非ご参考ください。
町山さん『インサイド・ヘッド2』解説レビューの概要
①前作の『インサイド・ヘッド』はアカデミー賞長編アニメーション賞を獲得
②頭の中の感情がそれそれキャラになっている
③『インサイド・ヘッド』は監督の娘の経験を元に作られた
④感情についてちゃんとした○○○さんがコンサルタントしている
⑤成長して新しい感情=新しいキャラクターが登場
⑥町山さんが面白いと感じたポイントは、頭の中の○○と○○の領域がすごく小さくなった点
⑦ヨロコビ以外の感情も必要
⑧ダリィは必要?
※○○の中に入る文章は、この記事の1番最後で公開しています。
TBSラジオたまむすびでラジオ音源を聞いて頂くか、書き起こし全文をご覧頂くか、この記事の1番最後を見て頂く事で判明します。
『インサイド・ヘッド2』町山さんの評価とは
(でか美ちゃん)そして、今日は?
(町山智浩)はい。今日はですね来週8月1日に公開されるディズニー・・まぁピクサーですね。アニメ『インサイド・ヘッド2』という映画を紹介します。
〜音楽〜
(でか美ちゃん)すごい軽快な。
(町山智浩)軽快なこれすごいね、主人公の女の子のライリーちゃんがアイスホッケーのクラブに入ってて、中学でね頑張るシーンで始まるんですけどこの音楽でね。これね、インサイド・ヘッドっていうのは2015年にアニメで公開されてこれアカデミー賞とってる傑作ですね。
(でか美ちゃん)ふーん!
前作の『インサイド・ヘッド』はアカデミー賞長編アニメーション賞を獲得
(町山智浩)それの続編です。インサイド・ヘッドっていうタイトル通り頭の中の話で、前作はライリーちゃんが小学生だった時にですね、転校で学校に馴染めなくて、ふさぎこんじゃって表情もなくなってしまって。どうしようて事で頭の中の・・ライリーちゃんの頭の中にチームがいましてですね、それが一生懸命なんとかそのライリーちゃんを元気にするっていう話だったんですね。で頭の中のチームのリーダーはヨロコビというですね、いつも喜びをコントロールしている、喜びっていう感情そのものが1人の女性になってる姿なんですけど、それキャラなんですね。でヨロコビの他にはですね、イカリっていうもう怒ってばっかりのがいて、怒りの感情とですね、あとこれは恐れの感情ですね、怖がってばっかりいる、ビビリていう名前に日本語ではなっていますけど、恐怖心ですね。それと、英語では”Disgust”って言うんですけど嫌悪。なんだろうな、日本だとムカムカっていう名前になってるキャラクターがいて、日本だとおしゃれな女の子のキャラになってて、あいつ嫌い!あいつ嫌!って言ってるキャラなんですね。嫌悪感ですね。それと、カナシミっていう、まぁいつも悲しんでるキャラクターが頭の中にいて、ライリーちゃんの。それぞれの感情コントロールしてるんですが、それぞれの部品みたいな形でね。チームですね。メンバーですね。
(でか美ちゃん)はい。
頭の中の感情がそれそれキャラになっている
(町山智浩)で、前回はそれでなんとか転校してうまくいかなくなったライリーちゃんを元気づけようとしてヨロコビがその喜ぼう喜ぼうって言ってるんですけど、カナシミにコントロールされて、感情を失って外側では顔が殆ど無表情になってしまうという、ライリーちゃん自身の。という話で、それを克服したんですけどチームワークで。今回2は彼女が中学生で高校受験という時なんですね。
(でか美ちゃん)ほう!うんうん。
(町山智浩)彼女がアイスホッケーで、高校に行きたいんですね、スポーツでね。そこでまぁ色々とですね、思春期独特の新しい感情がライリーちゃんの頭の中に入ってくるという話なんですね。
(矢口真里)素晴らしいなと思いました〜。
(でか美ちゃん)矢口さんは1を見られてるんですって。
(町山智浩)あ、ほんとに。
(矢口真里)見ました!2も本当に楽しみだったんですけど、どんな内容なんだろうと思って、予告編見たら、この新しい感情達がなんかまさにこう大人になる時に芽生える感情達というか。すごいなピクサーって思いましたほんとに。
(でか美ちゃん)なんか感情自体が、新キャラになって登場するって事ですもんね。
(町山智浩)そうなんですよ。これ元々はピート・ドクターという監督自身がその娘がいて、ピクサーに入社した時に転校してきたんですね田舎から都会に。
(矢口真里)あ〜そうなんだ。
『インサイド・ヘッド』は監督の娘の経験を元に作られた
(町山智浩)そうなんです。そしたらなんか馴染めなくて、で、病院に行って色々相談した時に、先生達が実は脳の構造ってのはこうなって人の心ってこうなってるんですよって教えてくれて、じゃぁそれアニメにしようと思って。
(矢口真里)すごーーい!
(町山智浩)アニメにしたんですね。
(でか美ちゃん)実体験というか自分の子供の体験を書いてたんですね。
(町山智浩)そうなんです。だからほんとに精神学とか心理学の先生がサポーターについて、これ勝手にアニメーターの人が作った話じゃなくて、ちゃんとしたお医者さん達がコンサルタントしてるんですよ。
(矢口真里)へーー!すごーい!そうなんだ!
感情についてちゃんとしたお医者さんがコンサルタントしている
(でか美ちゃん)私1を見れてないので、どんな感じなんだろうと思ってたんですけど、なんかあんまり美談で固められてそうでもなくて良さそうすね、その専門家がいるって聞くと。
(矢口真里)そうそう、ずっとキラキラだけじゃないですよね、深い。結構これは深いなと思う。
(町山智浩)そうそう。キラキラしてるのは喜びっていうキャラクターで、子供のほんとちっちゃい頃って、それこそ4歳とか5歳の頃って、キャーキャーキャーキャー喜んでるばっかりで、いつも楽しそうじゃないですか。
(矢口真里)そうですね。
(でか美ちゃん)楽しそう、基本的に。
(町山智浩)でも、だんだんだんだん成長していくと複雑な感情が芽生えてくるんですよ。
(矢口真里)確かに〜。新しいね、友達できたりとかね。はいはい。
成長して新しい感情=新しいキャラクターが登場
(町山智浩)キャーキャー喜んでるだけじゃなく、そうそう友達できたり。だから友達と喧嘩しちゃったりね。他の子と自分を比べてなんかすごく悩んだりとか、だんだんするようになってくるっていう部分も描いたりしてるんですけど。で、今回ね新しく新規で入ってくるキャラクターは何人かいて。
(矢口真里)はい。
(町山智浩)1人はですね不安ていうキャラクターなんですけども。
(でか美ちゃん)ほう!
(町山智浩)これはだから日本語だと何になるんだ?
(矢口真里)心配?
(町山智浩)シンパイくんになってるんだ。
(でか美ちゃん)オレンジのキャラ。
(町山智浩)これはやっぱり、高校に入って大人になっていく上で将来どうなるだろうって上で不安でいっぱいになりますよね。
(矢口真里)はい。
(町山智浩)子供の頃はほら、その時しか生きてないから、先の事考えないじゃないですか。その時楽しければよくて。でも、中学高校くらいになってだんだん先の事を考えるようになって不安になっていくんですよね。
(矢口真里)そうですね〜。
(町山智浩)あと他の人はどう考えてるだろうって考えるようになるんですけど。
(矢口真里)思春期だ〜。
(町山智浩)そう。それはね、ハズカシっていうキャラクターで出てきて。自分は他の人からどう見られてるんだろうっていう気持ちね。子供の頃はそういうのないですからね。
(でか美ちゃん)確かに、子供の頃ね。大きい声で歌ったりとか、なんでもなかったですけど。
(町山智浩)そう。
(矢口真里)まぁ中学くらいからね。確かに。
(でか美ちゃん)誰にどう見られるとか。ハズカシのデザインめっちゃかわいいですね。ちゃんとハズカシって感じの。
(矢口真里)かわいい!ピンク色のまんまるの感じで。
(でか美ちゃん)カバみたいなパーカーを深くかぶって。
(町山智浩)そうそう、体デカいんですけどね、自分をちっちゃく見せようとしてるんですけど。で、ハズカシっていうのが出てきてね、あと、イイナーっていうキャラクターが出てくるんですよ。これはもう、イイナイイナって人を羨んだり妬んだりしてるキャラクターで、これも思春期、中学生くらいの時出てきますよね。
(でか美ちゃん)あの子いいな〜この子いいな〜ってめっちゃ思いますよ。
(矢口真里)あ〜出てくる〜!
(町山智浩)ずるいなーとか思ったりね。で、もう1つがね、すごくねこれがまさにね中学生の中二病ってやつですよね、ダリィってやつ。
(矢口真里)だりい!
(町山智浩)あ〜だりだりってやつですね。
(でか美ちゃん)マジでだりー!
(矢口真里)でもこれって、今っぽいですよねダリィって。なんか昔って中学生ダリィってイメージなかったんですけど。
(でか美ちゃん)なんか昔の中二病はもうちょっとやっぱ、その私の33歳世代だと、カッコつけ方面?なんか俺は悪の使者!みたいななんかそっちが中二病のイメージだったんですけど。
(矢口真里)あ〜そうそうそう!アハハハハ!わかるわかる!(笑)
ダリィという感情は今どき?
(でか美ちゃん)なんかダリィって感覚は確かにちょっとここ最近っぽい気がします。
(矢口真里)やっぱスマホとかに依存したりしてる、現代の学生のイメージと言うか。
(でか美ちゃん)頑張るのダサい的な。
(矢口真里)そうそうそう、無気力かっこいい。
(町山智浩)だからこのね、ダリィっていうキャラクターいつもスマホいじってるんですよ。
(でか美ちゃん)おーやっぱそうなんだ!
(矢口真里)やっぱそうだと思う!
(町山智浩)頭の中にいるのにね。(笑)
(でか美ちゃん)たしかに。おもしろ。
(町山智浩)ね。
(矢口真里)片時もスマホを手放さないキャラなんじゃ。(笑)
(町山智浩)で彼女自身が、ライリーちゃんはアイスホッケーの選手なんだけど、いつもはその熱血でね、頑張るぞー!ってやってるんだけど、ダリィが出て来ちゃったんで、こんな事やってもしょうがねーなってなっちゃうねすよ。
(でか美ちゃん)意味ねーしって。なっちゃうんだ。あるある。意味ある。
(矢口真里)そういう時もあるよねーでも。
(町山智浩)ダリィが目覚めてね、なんかめんどくさい子になってくんですけど。これね、僕ね、本当に面白いなと思ったのは、ライリーちゃんの頭の中にいくつかそのなんていうか彼女自身の関心領域があるんですけど、最初の一作目は小学生だったから、パパとママってすごく大きかったんですよ。今回ね、すっごく小さくてもう見えないくらいちっちゃくなっちゃってる。(笑)思春期だから。(笑)
町山さんが面白いと感じたポイントは、頭の中のパパとママの領域がすごく小さくなった点
(でか美ちゃん)ちょっとお子さんいらっしゃる2人からしたらせつない話ですよね。
(矢口真里)そうですよね。でも確かに子育ては短い・・!って言われるやつですよねたぶん。
(町山智浩)短いですよあっという間ですよ。
(矢口真里)中学くらいから親はあまり頭の中にいないんですね。
(町山智浩)そうそう。ただうざいだけになる。(笑)
(でか美ちゃん)世界が・・ね。あー悲しい。
(矢口真里)今を楽しもう。。
(でか美ちゃん)世界がガーッと広がりますからね。
(矢口真里)そうね。自立してくのに道をね。
(町山智浩)その一応主人公はヨロコビなんですけど、ヨロコビは1番大事な感情なので人間の中のね。
(矢口真里)はいはい大事。
(町山智浩)ね、それがあるとやっぱりごはん食べてね、美味しかったとか何かして楽しかったってのがあって前に進めるんで人生。それがなくなっちゃうと人間死んじゃいますんで。
(矢口真里)そうですね。
(町山智浩)で、彼女はなんとかそのリーダーシップをとってライリーを育てていこうとするお母さんみたいな存在なんですね。自分が自分自身の中の感情ですけど、お母さんみたいなんですよ。で、ところがそのダリィやつとか、ハズカシってのとか、そういうネガティブな思春期の感情が出てきて、特に不安が出てきちゃったんで、もうとにかく悩んでばっかりで前に進めなくなっちゃうんですよライリーちゃんが。で、どうやったらそのライリーちゃんを昔の天真爛漫の元気なライリーちゃんに戻せるかっていう事でヨロコビが格闘していくっていう話なんですよ。
(でか美ちゃん)でもね、今聞いてる限りだと、ヨロコビ1人ではちょっと負担が多すぎると思います。
(矢口真里)そうね、他のメンバーも協力してくれないとって思ったら、結構複雑な感情ばっかなんですよね。(笑)
(町山智浩)そうそうそう。(笑)
(矢口真里)ヨロコビしかポジティブな・・結構全部が複雑なんだなぁ。
(町山智浩)そう。だからなかなかチームワークができないんですよ。ね。でチームワークが、脳の中で感情のチームワークができないとなるとどうなるかっていうと、非常にその不安定になるんですよ、彼女が。
(矢口真里)そっかぁ。。
(でか美ちゃん)そうですよねぇ思春期。。
思春期の不安定さ
(町山智浩)それこそアイスホッケーの合宿に行くんですけど、集中できないし、カッとなったり泣いたりね、で、ドキドキして何もできなかったり。そうかと思うと、あ、もうダリ。やめた!ってなっちゃったり。
(でか美ちゃん)ちょっと逃げたくなっちゃうというか、ねぇ。
(町山智浩)そうなんですよ。非常に不安定になっていくんで、どうやって彼女を救えるかっていう話なんですけども。
(矢口真里)なるほど。
(町山智浩)これね、先程も言いましたけども前作ですごい良かったのは、そのカナシミがね、コントロールしちゃってライリーちゃんを。転校しちゃってうまくいかないと。で、ところがそのカナシミをなんとか押さえつけようとしちゃうんですよ、ヨロコビちゃんが。
(でか美ちゃん)はいはい。
(町山智浩)するとどんどん、ライリーは、感情を失っちゃうんですね。
(でか美ちゃん)そうか、押さえつけるだけだとまぁ解決になってないんですもんね。
(町山智浩)なってないんですよ。で、作り笑いをしても全然カナシミは消えないんで。で、カナシミに自分を開放させるんですよ、最終的には。本当は転校してつらかったの、友達できなくてつらかったのって、ぶっちゃっけて、ワーンと泣く事で癒やされるんですよね。
(矢口真里)吐き出したほうがいいぞと。
(町山智浩)そう。人間ねカナシミとかつらいのを抱えたままではね、どんどんどんどん壊れていっちゃうんですよ。
(でか美ちゃん)そうですね。
(矢口真里)間違いない。
ヨロコビ以外の感情も必要
(町山智浩)だから、そういう教訓があって、カナシミもなんて言うか人の心の一部なんだと。それ以外の気持ちもね実は必要なんだっていう事を前作で描いていて。例えばそのイカリなんですけど、怒りがないと戦えないですよね。
(でか美ちゃん)そうですね。こう焚き付けられるような感情って怒りがメインな気がしますね。
(町山智浩)そうですよね。ナニクソ!っていうのがないと目の前の障害を超えられないので、怒りも必要なんですよね。あとムカムカっていう嫌悪感。これは実はかなり必要で、すごく初歩的な原初的な感情らしいんですよ、生物にとって。気持ち悪いっていうのがないと、例えば何かに刺されてかゆいから嫌だとか、これ食べて苦いから吐き出すとか、それがないと毒にやられちゃうんです。
(でか美ちゃん)そっか生命維持する、動物的な部分として必要なんですね。
(町山智浩)らしいんですよ。
(矢口真里)へー。
(町山智浩)不快なものを我慢してると絶対病気になっちゃうから。
(でか美ちゃん)はいはい確かに。
(町山智浩)不快感というのは必要らしいんですね。
(でか美ちゃん)てかまぁ熱中症ってそういう事ですもんね。
(町山智浩)そうそう、そういう事なんですよ。暑いもうこれ耐えられないっていうところでちゃんと。でもそのまんまにしたら死んじゃいますからね。あとそのビビリっていう恐怖心。これも恐怖心が弱いと危険ですよね。
(でか美ちゃん)確かに。ガンガンガンガンいったら・・
(矢口真里)危機感もたないといけないですよね。
(町山智浩)崖っぷちに立っちゃいけないとか単純な事ですよね。海に入る時は気をつけようとか。これも全部必要なんです。すべてが実はネガティブな感情も、実際人間が生きる上でどうしても必要な事なんだって事を前作は描いてたんですけど。今回もなんとかその思春期のネガティブな気持ちと邪魔だからヨロコビは戦おうとするんですけど、そのうちにこれは彼らも必要なんだっていう事に気づいていくんですよ。
(でか美ちゃん)ほーう。
(矢口真里)すごーい、深いなぁ。
(町山智浩)例えばハズカシって気持ちがさっきも出てきましたけど、羞恥心とか自意識がないと、めちゃくちゃになっちゃいますよね。
(でか美ちゃん)めちゃくちゃになっちゃいますね。
(矢口真里)そうですね。必要ですよー。
(町山智浩)ね、ある程度は必要なんですよね。で、そういう事で不安がないとそれこそさっきの恐怖と同じですけど先を見越して考えるっていう事ができなくなっちゃうでしょ。ねぇ。もし不安が・・もしこうなったらっていう悪い想像ばっかりするんですけどこのキャラクター。シンパイくんは。悪い事になったらどうしようっていうすごく最悪の可能性も考えないと人間生きていけないですからね。で、あとイイナーっていうそのなんていうかみとか嫉妬心みたいなのも、
(でか美ちゃん)やっかみ。
(町山智浩)これないと全然向上心が出てこない。
(矢口真里)向上心、たしかに。
(でか美ちゃん)目標を見つけるみたいな事ですもんね。
(町山智浩)そうですよね、全然これがないとさ、まぁいいや俺はこれでいいやって何もしなくなっちゃうから。
(でか美ちゃん)確かに。
(町山智浩)これはまずい。ねぇ。であとね、だりー!っていうその・・
(矢口真里)ダリィは必要ですか!?
ダリィは必要?
(でか美ちゃん)ダリィそう!私ちょっとダリィちょっと存在が危ういかなって思う。(笑)
(矢口真里)ダリィ必要なのかなーと思っちゃった!
(町山智浩)これ必要ですよ。
(矢口真里)そうなんだ!
(町山智浩)必要ですよだってすぐ色んな物に熱狂したり、ねぇ。これだ!いくぞ!っていう時に、わかりました!って言ったら、まずカルトにひっかかるね。
(でか美ちゃん)まぁたしかに。それこそ『シビル・ウォー』じゃないけど、戦争とかそういうものに巻き取られちゃいますもんね。
(矢口真里)あーイケイケになっちゃいすぎる?
(町山智浩)戦争に巻き込まれちゃう。ねぇ。宗教とか色んな物に巻き込まれて、これスッと冷めて冷静になるって事ですよダリィは。
(でか美ちゃん)そうか、冷静さっていう意味でもあるのか。
(町山智浩)ね。熱狂に引き込まれ過ぎないですっと引くっていう気持ちがないと人間危険なんで。
(矢口真里)そのへんも今回の映画に入ってたりするんですか?
(町山智浩)入ってるんですよ。
(矢口真里)そうなんだ、めちゃめちゃ見たい。
(でか美ちゃん)ちょっと、めっちゃ見たい。
(町山智浩)最終的には全員がチームワークで、ライリーちゃんを前に進めるんですよ。
(矢口真里)これだから、ライリーちゃんと同じ世代の子で同じ悩みを抱えてる子もたぶん励みになるし、これからそういうお姉ちゃんになってくお兄ちゃんになってく小っちゃい子も見れるし、で子育て世代のお母さん達も見れるしって。まじで全世代がハマるというか。
(町山智浩)そう。そうなんですよすごく勉強になりましたよ。
(でか美ちゃん)だって私町山さんの解説聞いてて自分でもビックリしたんですけど、私まだ思春期かもしれない。(笑)
(矢口真里)wwwwwいやでもいるよ!いや大人もそうなのよたぶん。
(町山智浩)いや人によるからさ。(笑)
(矢口真里)いや大人って色んな感情あるから。
(でか美ちゃん)どうしようって思いましたよ。
(町山智浩)僕も結構あれですよ。色んな感情あるから。俺羞恥心がすごく少なかったり。
(でか美ちゃん)はいはい私も羞恥心少なめです。
(町山智浩)恐怖がすごく少なかったりする人なんで。
(矢口真里)へぇ〜。
(町山智浩)そう。でものすごく心配が弱い人なんで。
(矢口真里)私心配強いかも〜。
(町山智浩)あ心配強い人。安全でいいですよ。
(でか美ちゃん)私はイイナーと心配強いですね。
(矢口真里)イイナーも強いかも。
(でか美ちゃん)ダリィとハズカシがびっくりするくらいいないけど。(笑)
(矢口真里)私もないかな、たぶんちっちゃいと思う。(笑)
(でか美ちゃん)大人も見たほうがいいかもしれない。
(矢口真里)面白い、こういう会話もできますしね、のちに。
(町山智浩)バランスがね、みんなそれぞれ違うんでね。
(矢口真里)そうですね。
(町山智浩)そう、でね、あと面白かったのがこれチームワークの話なんですけど、あの全員が協力してこのライリーちゃんという子供を育てようとする話なんですよ。でこれね。おそらくというか元々そうなんですけど、ピクサーっていうアニメ会社でみんなで作ってる訳ですよねこのアニメを。ものすごい人数で話を作ってるんですよみんなで話し合いながら。これピクサーそのものなんですよ。
(でか美ちゃん)なるほど。そういう事か。
(矢口真里)確かに。
(町山智浩)子供を喜ばせて、なおかつ子供をある程度育てあげていきたいと思うその会社なんで、そこの会議室みたいな物なんですよ、インサイド・ヘッドって。
(矢口真里)へぇ〜おもしろい。
(でか美ちゃん)おもしろい。
(町山智浩)ピクサーいつもそうなんです実は。
(矢口真里)確かに、似てますよね雰囲気というか。教訓がやっぱ入ってる。
(でか美ちゃん)確かに確かに。
(町山智浩)トイ・ストーリーシリーズがありますけど。
(矢口真里)はい。大好き。
(町山智浩)トイ・ストーリーは子供を喜ばせるオモチャ達の話なんですけど、あれはやっぱり子供を喜ばせる仕事をしているピクサーのチームワークと同じなんですよね。でモンスターズインクもそうだったんですけど、だからたぶんね、自分達の仕事だからうまく描けるんですよピクサーの人達は。
(でか美ちゃん)ほんとに実体験だ、ドキュメンタリーみたいな感じなんすね。
(町山智浩)そうなんですよ。
(矢口真里)だからリアルだよね
(町山智浩)そうそうリアルなんですよ。だからみんな違う才能をそれぞれに持ってて、でも全員が必要で、全員のそれぞれの才能をうまく組み合わせて1つのアニメを作ってるんですよね。ピクサーなんてのはほんとすごくてね、ピクサーってうちの近くにあるんですよ。
(矢口真里)いいなー。
(でか美ちゃん)おぉ、また近所に。
(矢口真里)かっこいい。ピクサー近くにあるの。ハハハ!
(町山智浩)ピクサー近くにあって、1回見学に行ったんですけど、ほんとにすごいのは歩くだけの人っていうのがいるんですよ。
(矢口真里)えぇっ!なんでですか?
(でか美ちゃん)えーモーション?
(町山智浩)キャラクターの歩きだけを演る人。
(矢口真里)あー!
(でか美ちゃん)モーションアクターって事ですよね、みたいな。
(町山智浩)もうそれだけを徹底的にやる人。あと水の動きだけを演る人とか、それぞれみんな細かく分譲作業で、それでうちの近所に住んでるツツミさんていうアニメーターがいてピクサーでずっと働いてた人がいるんですけど、その人は色だけをやる人なんです。
(矢口真里)めちゃくちゃ担当でかいじゃないですか色。
(町山智浩)色はすごい大きいの、色で感情をコントロールするっていう技術をやってた人で。これ歩いて5分のところ住んでますけどそのツツミさんは。(笑)
(矢口真里)すごいところ住んでますね。
(でか美ちゃん)やっぱりお子さんから大人まで楽しめそうですねほんとに。
(町山智浩)もう会社の話としても面白いしね。で親の話でもあるしね。
(矢口真里)ちょっと1を見てから行こ。
(でか美ちゃん)確かに改めてちゃんと。
(矢口真里)成長を見れますもんね、またね。ちゃんと改めて。
(町山智浩)これシリーズで作って欲しいんですけど、僕ねおじいさんの頭の中をやってほしいんですよ。
(でか美ちゃん)あーそっちも見たい。
(矢口真里)すごい!第5弾、6弾くらいいけますね。
(町山智浩)そう。もうね、記憶がねどんどん・・何かの記憶を引き出そうとするとなかなか出てこないみたいなね。
(でか美ちゃん)いないみたいな、面白そう。
(矢口真里)いいですね。
(でか美ちゃん)じゃぁちょっと全世代に・・。
(町山智浩)間違った感情が出ちゃうんですよ、怒りとか悲しみがランダムに出てくるんですよ。
(でか美ちゃん)うわ、いいかも。ピクサー近所なんで企画書持ってってくださいそのまま。(笑)
(矢口真里)直談判!(笑)
(でか美ちゃん)直談判でお願いします。(笑)
(町山智浩)インサイド・ヘッドジジイ編。
(でか美ちゃん)ジジイ編お願いします。(笑)
(矢口真里)子供見るかなそれ。(笑)
(町山智浩)子供見に来ないかもしれない。(笑)
(でか美ちゃん)という訳でですね、皆様に見てほしいという事で、なんとですねこの『インサイド・ヘッド2』の劇場試写会招待券を3組6名の方にプレゼントしまーす!
(矢口真里)おぉいいな!
(でか美ちゃん)ご希望の方は、connectアットマークtbs.co.jpまで住所氏名電話番号をお書きの上メールにてご応募ください。当選者の方は今日のエンディングで発表いたします。今日は来月1日に公開される『インサイド・ヘッド2』をご紹介いただきました。町山さんありがとうございました!
(矢口真里)ありがとうございました!
(町山智浩)どもでした!
※書き起こし終わり
○○に入る言葉のこたえ
④感情についてちゃんとしたお医者さんがコンサルタントしている
⑥町山さんが面白いと感じたポイントは、頭の中のパパとママの領域がすごく小さくなった点