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引用:IMDb.com

(500)日のサマーの町山智浩さんの解説レビュー

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2020年05月26日更新
恋に落ちての500日間を描いてるんですが、この映画の変なのは、500日間が順番に出てこないんですよ。男と女違う視点で見れる映画ですね。(TBSラジオ「たまむすび」より)

映画評論家の町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』(https://www.tbsradio.jp/tama954/) 
で、マーク・ウェブ監督のアメリカ映画『(500)日のサマー』のネタバレなし解説レビューを紹介されていましたので書き起こしします。 

映画視聴前の前情報として、また、映画を見た後の解説や考察レビューとして是非ご参考ください。 

町山さん『(500)日のサマー』解説レビューの概要

①杉作J太郎さんは世界的な偉人!?

②『(500)日のサマー』は草食系男子が主役

③「あの子とエッチした」っていうだけで町中が◯◯◯◯◯◯になる
④実はフィクションではなく、脚本家の実体験だった!

⑤小島さんとJ太郎さんの2回戦に向けて
 
※○○の中に入る文章は、この記事の1番最後で公開しています。
TBSラジオたまむすびでラジオ音源を聞いて頂くか、書き起こし全文をご覧頂くか、この記事の1番最後を見て頂く事で判明します。 

『(500)日のサマー』町山さんの評価とは

(小島慶子)
えー金曜日のこの時間は、映画評論家。
映画とエロの伝道師、週刊文春やサイゾーの連載でも。週刊文春やサイゾーの連載でも!

(宇多丸)
「れんしゃい」って言ってるな。

(小島慶子)
ね!週刊文春や歳三の連載でも。3回言いましたよ、町山さん。
お馴染みの町山智浩さんです。

(町山智浩)
はーいお疲れでーす。

(小島慶子)
今日はアメリカ・バークレーからお電話です。

(宇多丸)
こんばんはー。

(町山智浩)
こんばんは。
あっ、ご無沙汰してます。

(宇多丸)
ご無沙汰です、どうもー。

(町山智浩)
なんで俺最近呼んでくれないの?

(宇多丸)
あ、『ウィークエンド・シャッフル』ですか?

(町山智浩)
そう。

(宇多丸)
あのー、あれですよ。
もう、スペシャルウィークで確かに、町山さんのお力を借りてですね。
明日あれなんですよ、例の『20世紀少年』の・・

(町山智浩)
呼んでよ。

(宇多丸)
最終章をやるんですけど。

(町山智浩)
はい。

(宇多丸)
違うんですよ、町山さんの力を借りて、数字取ったみたいなこと、結局借りっぱなしじゃないですか今まで。

(町山智浩)
そんなことないっすよ。

(宇多丸)
だからちょっとなんか、強力すぎるんです、町山さんは。
だからあのいずれまたちょっと「どうしても救ってくれ」っていう時にあの、スーパーヒーロー的にお呼びしたいと。

(小島慶子)
なんかすごいヨイショしながら婉曲に断る、この見本みたいな。

(宇多丸)
違う!違うよ!

(町山智浩)
あはは(笑)結局断ってるんじゃん。

(宇多丸)
違うんですよ!
町山さんいつでも呼んで、出ていただきたいんですけど、僕が食われちゃうから。

引用:IMDb.com

ウィークエンドシャッフルに町山さんを呼ぶと、宇多丸さんが食われる(笑)

(町山智浩)
あのね、そうそう。
この間杉作さん呼んだでしょ?

(小島慶子)
はい、杉作J太郎さんいらっしゃいましたよ、先週。

(宇多丸)
そうなんですよ。

(町山智浩)
ねぇ、どうでした?

(宇多丸)
なんとも知れん空気感のね。

(小島慶子)
なんか・・私あの・・

(町山智浩)
俺、聞いたっすよ。
大変なことになってましたね。

(宇多丸)
なんかね、あのー野獣同士のお見合いでしたよね。

(小島慶子)
あのー、初めて見る動物、みたいな感じで私、最後まで掴みきれませんでした、J太郎さんのこと。

(町山智浩)
あ、どうしてだか分かりました?

(小島慶子)
えっ?あーわかんない、なんでだろう?

(宇多丸)
あれだけじゃね、やっぱわかんないですよね。

(町山智浩)
杉作さん、世界的な人なんですよ。

(小島慶子)
えっ何?

(町山智浩)
ワールドワイドで世界的な偉人なんですよ杉作さんって。

(小島慶子)
そうなんです。そういうのも聞いていたんですよ、事前にね。

(宇多丸)
世界的な偉人なんですか?

杉作さんはワールドワイド!?

(町山智浩)
だってあの人は今、全世界でもうもう本当に席巻している、「エアーセックス」の創始者なんですよ。

(宇多丸)
全世界を席巻しているんですか?「エアーセックス」

(小島慶子)
あはは(笑)

(町山智浩)
そうですよ、いまアメリカでもすごい流行ってて。

(宇多丸)
エアーセックスですか!?

(町山智浩)
だってパブとかでも、昔はカラオケ大会とか言ってカラオケやったじゃないですか。

(宇多丸)
えぇ。

(町山智浩)
いまみんなエアーセックスするんですよ。

(宇多丸)
んっまじですか!?

(町山智浩)
そうですよ。

(宇多丸)
あはは(笑)

(町山智浩)
いま余興って言ったら、エアーセックスですからアメリカは。

(宇多丸)
あはは(笑)

(小島慶子)
くだらない!(笑)

(宇多丸)
あの、こっちがよく事情知らないから適当言ってるんじゃないでしょうね、町山さん。

(町山智浩)
いやー、嘘だと思ったらアメリカ来てみてくださいよ。
「来ないと思って言ってるなお前」(笑)

(宇多丸)
あはは(笑)

(小島慶子)
くだらないなぁ。

(町山智浩)
いやでもね、杉作さん本当にあれ(エアーセックス)で世界的にブレイクするチャンスだったんですよ、

(宇多丸)
(小島慶子)
なるほど。

(町山智浩)
「エアーセックス」の、なんていうか導師としてね。

(宇多丸)
はいはい。

(町山智浩)
でも彼、この間ねイベントやったんですよ僕。

(小島慶子)
はい、一緒に?

(町山智浩)
やったっていうかね、吉田豪ちゃんに呼ばれて。
杉作さんと僕で出たんですけど。

引用:IMDb.com

杉作さん&吉田豪さん&町山さん

(宇多丸)
(小島慶子)
はい。

(町山智浩)
で、すごい面白かったんですけど。
その話してて、「なんでそのエアーセックスって、そのイギリスやアメリカであんなに人気なのに杉作さんは表にでなかったんですか?」と。

(小島慶子)
えぇ。

(町山智浩)
「アメリカでツアーとかやっても大儲けできましたよ」って言ったら、「恥ずかしい」って言うんです。

(宇多丸)
(小島慶子)
あははは(笑)

(小島慶子)
恥ずかしがり屋さんなんだね。

(宇多丸)
いや、それねぇ?
エアーセックスっていう打ち出しの時点で十分恥ずかしいんですけど。

(町山智浩)
ねぇ。「エアーセックスの杉作J太郎なんて言われたくないですよ!」とか言って。

(宇多丸)
(小島慶子)
あはは(笑)

エアーセックスの杉作J太郎

(町山智浩)
すっごい真面目なんです、真剣なんですよ。

(宇多丸)
あのね、杉作さんは基本的にふざけてないんですよね。

(町山智浩)
ふざけてないんですよあの人。

(宇多丸)
どんなに変なこと言っている時でも、本気なんですよ本当に。

(町山智浩)
本気なんですよ。
それで、なんでエアーセックスっていうのを始めたかっていうのを聞いたらですね、
あれ要するになんか友達に「俺はモテモテでセックス得意だよ!」って自慢していた男がいたらしいんですよ。

(宇多丸)
はい(笑)

(小島慶子)
えぇ。

(町山智浩)
そいつがなんかムカつくんで「絶対嘘だ」と思っていたんですね。

(宇多丸)
あはは(笑)

(町山智浩)
で、そいつが嘘だっていうのを炙り出すために、わざわざみんなで「エアーセックス大会」っていうのを企画して、

(小島慶子)
あぁー!

(町山智浩)
そいつにエアーセックスをやらせたら、全然下手くそで、バレたっていう。

(宇多丸)
「お前それセックスじゃねーよ」と(笑)

(町山智浩)
そういうこと。

(小島慶子)
そんなことのために。

(宇多丸)
「そんなセックスねぇよ」みたいな。

(町山智浩)
だからそのよくスパイ映画とかで一人のスパイを炙り出すために全員でこう芝居するじゃないですか。

(宇多丸)
(小島慶子)
あぁー!

(町山智浩)
あの『スパイ大作戦』みたいに。

(宇多丸)
『スパイ大作戦』みたいな感じにね。

引用:IMDb.com

スパイ大作戦のスケール

(町山智浩)
そういうね、壮大なスケールのものだったんですけどね。

(宇多丸)
じゃあもう炙り出しが終わったら杉作さんにとってそれはもう終わったことだったんだ。

(町山智浩)
そう、終わったとなんですよ。
あの人テレビとかで結構ああいう、なんか、なぎら健壱さんみたいな容貌なんで、

(宇多丸)
はいはい。

(小島慶子)
えぇ。

(町山智浩)
スケベオヤジの役をやらされちゃうじゃないですか。
で、この間もなんかテレビでね、あの蒼井そらちゃんのですね、

(宇多丸)
はいはい。

(町山智浩)
あの、蒼井そらちゃん分かります?小島さん。

(小島慶子)
あーあの、AVの人ですよね?

(町山智浩)
そうそう。

(小島慶子)
こんな可愛い子がAVやるなんてって。えぇ。

(町山智浩)
そうそうそう。
で、あの子の部屋に忍び込んで彼女が脱ぎ捨てた生ブラジャーを杉作さんがつけるっていうのをやらされたらいいんですよ仕事で。

(小島慶子)
はぁ。

(町山智浩)
で、嫌々やったら杉作さん胸囲が2倍くらいあるから、そらちゃんの。

(宇多丸)
はい(笑)

蒼井そらのブラジャーを杉作J太郎が・・

(町山智浩)
で、ブラ壊れちゃったんですよ。

(宇多丸)
あはは(笑)

(町山智浩)
で、蒼井そらちゃんは「あ、壊れちゃったからこのブラ、杉作さんにあげますね」って言ってくれたらしいんですよ。

(宇多丸)
うんうん。

(小島慶子)
ふぅーん。

(町山智浩)
したら杉作さんが断固、「そんなものいりません!!」って。

(宇多丸)
あはは(笑)

(町山智浩)
「僕はそんなスケベな気持ちでやったんじゃないんです!!」って。
何なんだこの純情男はっていうね。

(宇多丸)
あはは(笑)

(小島慶子)
分かんないなぁ、まあでも(笑)
へぇ〜。

(町山智浩)
よく分かんないんですけど。

(宇多丸)
はいはいはい。

(町山智浩)
ちょっとこの間もね会ってね、「何が最近楽しかったですか?」って。
「夢見たんですよ!」って言うんですよ。で、「あの宮崎あおいちゃんとキスした夢なんですよ!」って言うんですよ。

(小島慶子)
あぁーいい夢ですね。

(町山智浩)
もう48ですよ(笑)
「でも困っちゃったんですよ!」って言うんですよ。
で、「杉作さん何困ったんですか?」って。「僕が宮崎あおいちゃんとキスしてるのを横で、加護ちゃんが通りかかったんですよ!」

(宇多丸)
あはは(笑)

(町山智浩)
「嫉妬されちゃって困りました!」って言ってるんですよ。全部夢なんですよ。

(宇多丸)
幸せな。

(小島慶子)
すごいマンガみたいな夢ですね。

(町山智浩)
妄想ですよもう。

(宇多丸)
ねぇ。

(町山智浩)
それで「小島さんとの番組どうでした?キラキラどうでした?」って、「ちょっとぎこちなくてうまくいかなかったみたいですけど」みたいな話をしたら、
杉作さん「いや、わかるんですよ!どうも、小島さんは僕に惚れちゃってるみたいなんですよ!」

(宇多丸)
あはははは(笑)

(小島慶子)
あぁー・・。

(宇多丸)
どこをどう取ればそう取れるのかが不思議なんですけどね。

(小島慶子)
えぇ。

(町山智浩)
いや、そうじゃなかったんですか?小島さん。

(小島慶子)
うーんと、私が今まで出会った男性の中ではいないタイプの方でですね、

(町山智浩)
それだったら惚れてるでいい?

(小島慶子)
もう、「新種」だからまぁ、はじめでの・・

(宇多丸)
でもそんな言い方したら、あの『タクシー・ドライバー』じゃないですけども、

(町山智浩)
そう!『タクシー・ドライバー』がいつも言われる言葉なんですよ女の人に。

(小島慶子)
そうなの?

引用:IMDb.com

タクシードライバー系の人

(宇多丸)
あの『タクシー・ドライバー』のトラヴィスってやつが、要するに「あなたみたいな無学でちょっと変わった人会ったことないわ」って言ってるのに「そうだろ?」って、こう。

(小島慶子)
あーなるほど!

(町山智浩)
そうそう。「この女惚れてるな」って思っちゃうんですよ『タクシー・ドライバー』系の人は。

(宇多丸)
そうなんです。

(小島慶子)
いやー杉作さんちょっと、どこにも分類できず、どんな方だったかっていうのも掴みきれなかったですね。

(町山智浩)
でもそれがね、愛に変わることもあるんでね。

(小島慶子)
えぇー!何をきっかけに。

(宇多丸)
だからあのポジティブなー。

(町山智浩)
そんなに嫌がるなよー(笑)
失礼だなぁ。

(宇多丸)
でも、杉作さんがそう思ってるっていうことは小島さんも不思議と胸の中が?ちょっとあったかいものが?みたいな。

(町山智浩)
ちょっと気にならないですか?

(小島慶子)
悪い人じゃないのかなーくらい。

(宇多丸)
悪い人じゃないどころじゃないですよ。
もう男が惚れる男といえば杉作J太郎ですから。

(町山智浩)
杉さんさんああいう感じですけど、本当にいま流行りの草食系男子ですよ本当は。 

(小島慶子)
えぇー!?

(宇多丸)
いや、なんかそれも違和感がちょっとありますけどね(笑)

(町山智浩)
だって本当、彼はいっつも恋の夢ばっかり見てて、恋に恋している男ですから。

(宇多丸)
純粋ですよ本当に。

(小島慶子)
じゃあ別にその・・

(町山智浩)
でも夢でもエッチな夢なんか見ないですよ。キスですよ。

(小島慶子)
あ、キスの夢でね。そうだよね。

(町山智浩)
この人が見る夢は。

(小島慶子)
はぁー。

(宇多丸)
でも「エアーセックス」の提案者なんですもんねぇ。

(町山智浩)
エアーセックスしかしないんです。本当のセックスなんて汚らわしいっていう人なんですよ。

(小島慶子)
そうなのかぁ。
そういうと急に清純派に思えなくもないというか。

(町山智浩)
清純派ですよ杉作さんは。
デビュー当時のアグネス・チャンみたいなもんですよ。

(小島慶子)
えぇーっ!?
あはは(笑)

(宇多丸)
あはは(笑)

(町山智浩)
そうですよ。

(小島慶子)
まぁでもちょっと誤解してたのかな?私ちょっと。

(宇多丸)
そうですよ。まだまだ。

(町山智浩)
本当にね、あの人ほんと草食系なんでね。
モテるはずなんですけどね。

(小島慶子)
確かに分からない人ってね、興味が果てないから、ちょっと忘れられない人にはなりがちですよね。

(町山智浩)
でしょ?もうそれがね、だんだん恋に変わりますからね。

(宇多丸)
次番組出たときなんか気まずさが走って良さそうですね、これね。

(町山智浩)
予言しておきますから、はい。

(小島慶子)
えぇちょっとー(笑)

(町山智浩)
今日は本題なんですか?(笑)

(小島慶子)
今日なんですか?本題の映画なんですか?

(宇多丸)
本題だ、本題、はい。

本題の映画、『(500)日のサマー』

(町山智浩)
えっと、今日はね『(500)日のサマー』っていう映画を、ちょっと紹介したいんですけども。

(小島慶子)
はい。

(町山智浩)
これはあの、500日間サマーって、夏はねーだろって思ったら、

(宇多丸)
はいはい。

(小島慶子)
えぇ。

(町山智浩)
「サマーっていう女の子と500日間過ごしたこと」っていう意味の映画だったんですけども。

(小島慶子)
ふ〜ん!

(町山智浩)
これね、草食系の男の子の話なんですよ。

(小島慶子)
はい。

(町山智浩)
で、もう恋に恋する夢見る男なんですね。

(小島慶子)
うーーーん!

(町山智浩)
で、杉作さんじゃないんですけど、ちゃんとあの草食系っぽい俳優さんが出ているんですけども。

(宇多丸)
あはは(笑)
杉作さん、説明がね・・必要になりますからね。見た目も草食か。

引用:IMDb.com

杉作さんのような草食男子が登場

(町山智浩)
そうそう。でもあのー、心の中には美しい美少年がいますから、杉作さんの中にもね。

(小島慶子)
えぇ、えぇ。

(町山智浩)
それはいいんですけど(笑)
で、アメリカ映画なんですけど、主人公はザ・スミスとかそういうのを聞いている、なんていうか、あのー・・ピチカート・ファイヴとか聞いてそうなね。
アメリカによくいるんですけど。

(宇多丸)
あーぁー。
要するにマッチョじゃなくて・・。

(町山智浩)
マッチョじゃないんですよ。
オザケン(小沢健二)とか好きそうな男の子なんですよ。

(小島慶子)
あはは(笑)

(宇多丸)
なるほどね、はい。

(町山智浩)
で、アメリカだとね「ロックンロール!」みたいなのがいるけど、そうじゃないんですけどね。

(宇多丸)
ブリティッシュ系とか、そういう。

ブリティッシュ系

(町山智浩)
ブリティッシュ系なんですよ。
で、J-Popもよく聞くみたいな感じの、男の子なんですけど。
それがサマーっていう女の子と会って。このサマーっていう女の子がね、日本のなんていうか、映画館ファンが好きになりそうなね、いわゆるなんていうかな・・おかっぱサラサラヘアーのね、女の子なんですけど。
ズーイー・デシャネルっていう女優さんが演じてるんですけど。
で、その子と恋に落ちての500日間を描いてるんですが、この映画の変なのは、500日間が順番に出てこないんですよ。

(小島慶子)
へぇー!

(宇多丸)
ほうほうほう。

(町山智浩)
最初の方で430日目、とか出てきて。その次に62日目、とか28日目、とかめちゃくちゃな順番で出てくるんですね。

(宇多丸)
結構恋の終わりの方が出てきたり、最初の方が出てきたりっていう。

引用:IMDb.com

過程がめちゃくちゃな順番で出てくる

(町山智浩)
そうなんですよ。
これってどういうことかっていうと、要するに恋が終わりかけた時に、いろんなことが走馬灯のように駆け巡るじゃないですか、思い出が。

(宇多丸)
はいはい。
「あの時はあんなに楽しかったよなここに来たの」みたいなのとか。

(町山智浩)
そうそうそう。
それをそのまんま映画で表現してて、例えばアイケアって・・日本ではIKEA(イケア)っていいますけど。

(小島慶子)
IKEA、はい。

(町山智浩)
IKEAっていろんな家具が並んでいるじゃないですか。

(小島慶子)
えぇ。

(町山智浩)
そこにデートで行って、その新婚ごっこをしてですね。

(宇多丸)
はい。l

(町山智浩)
あのー、やりません?それ。

(宇多丸)
まぁ、あのーやってもおかしくないですよ?これ。
はい。

(町山智浩)
ねぇ。
朝ごはん出す真似したりとかね。

(小島慶子)
えぇ。

(町山智浩)
あと置いてあるベッドでいちゃいちゃしたりとかね。

(小島慶子)
ソファ座ってみたりね、はいはい。

IKEAで新婚ごっこ

(町山智浩)
そうそう。
新婚ごっこをするわけですよ。

(小島慶子)
はい。

(町山智浩)
それと、その何日も経ってですね、恋が冷めちゃって。
でもって会話がなくなってもIKEAに行くっていうですね(笑)
それが絡められるんですよ、時間が離れた、あのbefore&afterみたいな感じで。

(宇多丸)
はいはいはい。

(小島慶子)
うーん。

引用:IMDb.com

恋愛のBefore&After

(町山智浩)
あとね、面白いのはですね。
えーこの男の子が初めてエッチするわけですよ、その、ね。

(小島慶子)
サマーちゃんと。

(町山智浩)
で、1番嬉しいのが、エッチして1人になった瞬間なんですよね、男って。

(小島慶子)
えぇっ!?

(町山智浩)
「ヤッター!!」って感じですよ。

(宇多丸)
あー、やり遂げた感!
はいはいはい。

(小島慶子)
そうなんだ。

(町山智浩)
もう道ですれ違う人たちがみんな自分に微笑みかけているような気分になってくるんです。

(小島慶子)
あ、そうなの?(笑)

(宇多丸)
あーでもそれあるかも知れない。
翌朝道歩いているときがすごいあるかも知れない。

(小島慶子)
あっそう?

(町山智浩)
ちょっと踊っちゃうじゃない、思わず足が。

(宇多丸)
わかる、わかる。

(小島慶子)
キラキラ男子はみんな、うんうんと深くうなずいている(笑)
あ、そうなの。へぇ!

(宇多丸)
あ、そうかも、うん。

みんな自分に微笑みかけているような、気分

(町山智浩)
この映画だと、本当に周りの人たちがニコニコしてきて、近寄ってきて。
自分が足が踊っていくと、頭の中で、ホール&オーツのですね『You Make My Dreams』っていう曲がかかるんですけど。

(宇多丸)
はいはい。

(町山智浩)
だんだん踊り始めている間に「群舞」になるんです。
「群舞」ってあの大ミュージカルになるんです。

(宇多丸)
ミュージカルになっちゃう。

(町山智浩)
それであの、アニメでですね、小鳥が飛んできてですねディズニーアニメみたいに。
よく考えるとエッチしたぜっていうだけなんですけど(笑)

(宇多丸)
はい(笑)

(小島慶子)
あはは(笑)

(町山智浩)
その男の子は「あの子とエッチしたぜ!」っていうだけで町中の大ミュージカルになっちゃうんです。

(小島慶子)
あ、そんなもん・・みんなそうなの?
あ、「うん」なんだぁ〜!

(宇多丸)
でもその気分わかりますね。

(町山智浩)
心の中ではそうなっていますよね、心の中ではね。

(小島慶子)
あーそうなのみなさん。へぇ〜!

(宇多丸)
自分も変わったし、世界も変わったって思う時ありますね。

(小島慶子)
ふ〜ん!

引用:IMDb.com

自分も変わったし、世界も変わった

(町山智浩)
そうそうそう。
まぁ本当に世界がバラ色に見えるんですけど。

(小島慶子)
でもまぁ女性もそうですけどね、うん。

(町山智浩)
本当ですかっ?(笑)

(小島慶子)
そうですよー。

(町山智浩)
小島さんはそうですか?個人的に。

(小島慶子)
えー?好きな人と初めて結ばれた翌朝ですよね?

(町山智浩)
そうですよ、どうですか?

(小島慶子)
それはあのー、再生・巻き戻し、再生・巻き戻しを繰り返してドキドキですよね。

(町山智浩)
あっ!そうなんですか。

(小島慶子)
それはそうじゃない?

(町山智浩)
冷静にあんまり言わないでもらって(笑)

(宇多丸)
あはは(笑)

(町山智浩)
それであとね、よく主人公の妄想とか、主人公の一人称でだけで映画が作られてるんで、相手の女の子の気持ちが全くわからないんですよ。

(宇多丸)
なるほど。

(小島慶子)
えぇーー!

(宇多丸)
あの、なるほどなるほど。

相手の女の子の気持ちが全くわからない

(小島慶子)
じゃあ彼の頭の中なんだなー?

(宇多丸)
いや、だし・・

(町山智浩)
そこがリアルですよね。

(宇多丸)
あの、普通だってね?そのー例えば付き合って別れた相手が結果的にどうだったのかって、だってそれは外側しかわからないから、

(町山智浩)
わからないですよ。

(宇多丸)
そっちの方がリアルかも知れないですよね。

(町山智浩)
だって「なんで俺を捨てたんだ」とか分からないじゃないですか。

(宇多丸)
あー!

(小島慶子)
うん、うん。

(町山智浩)
「俺のどこがいけないんだ」とか。

(宇多丸)
一応口では色々な理由を言うけども、「あなたは悪くないのよ」ぐらいのこと言うけども。

(町山智浩)
そうそう。
あと突然ご飯食べてるときとかに突然女の子が機嫌悪くなっちゃう時ってあるじゃないですか。

(小島慶子)
あははは(笑)

(宇多丸)
ありますねぇ。

(小島慶子)
突然じゃないのよ!!(笑)
突然じゃないの!

引用:IMDb.com

突然女の子が機嫌悪くなる

(町山智浩)
あいつ「何で突然悪くなったのか?」って分からないからムカムカして。

(小島慶子)
伏線があるのよ、だいぶ前から伏線が。えぇ。

(宇多丸)
でもほら、男から見たらっていうことですよね。

(町山智浩)
そうそうそう。

(宇多丸)
男から見たら本当にもうよく分かんないから。

(小島慶子)
相当数のサインを見逃してるっていうことですよ。

(町山智浩)
そうそうそう。
でも分からないですよそんなにね。

(宇多丸)
うんうん。

(小島慶子)
突然じゃない!

復縁する、その過程の描写が面白い

(町山智浩)
で、あとね、あのー途中で別れてね、その後再開するんですけども。
これもね再会がだいぶ前の方に出て、順番が面白いんですけど。

(宇多丸)
あーはいはい。

(町山智浩)
再開する所で、あのー、妄想するわけじゃないですか。
「やっぱりあなたが好きだったの」とか言って、ヨリを戻すとか。
それはね、映画の画面が2つに分かれて右側で進行するんですよ。

(小島慶子)
ふぅーん!

(宇多丸)
あ、妄想で、その自分の都合のいいように描くところが。

(町山智浩)
妄想的ハッピーエンドが。

(宇多丸)
はい。

(町山智浩)
で、左側では結局、再会したけど何も起こらない現実が描かれて。
それは同時に右と左で進行するんですよ。

(小島慶子)
あはは(笑)それ見たい。

(宇多丸)
なるほどなるほど。

引用:IMDb.com

妄想的ハッピーエンドと現実

(町山智浩)
結構すごい面白いんですよね。

(宇多丸)
すごいこう、わかりやすくこう、恋愛の幻想を全部潰してくれるという感じですかね。

(町山智浩)
そうなんですよ。
だってこの男の子はね、何度もサマーっていう子に「愛してるよ、愛してるよ」って言うんですけど、
そのサマーは決して「愛してる」って言わないんですね。

(小島慶子)
あぁーー。

(宇多丸)
はぁーぁー。

(町山智浩)
「あなたのことを好きよ、好きよ」って言うんですけど、「愛してる」とは言わないんです。

(宇多丸)
はいはいはい。

(小島慶子)
う〜ん!

(町山智浩)
そのへんがね、ちょっと怖い感じなんですけどね。

(宇多丸)
うーん!すごい面白そうですね。

「好き」は言うが「愛してる」は言わない

(町山智浩)
で、妙にリアルだなと思ったら、これ脚本書いた若い脚本家が、本当に女に振られた経験をそのまま作った映画だったんですよ、で、リアルだった。

(宇多丸)
あはは(笑)

(小島慶子)
僕の日記じゃないですか(笑)

(宇多丸)
これは気持ちが生々しいうちに書いたんでしょうねこれね、もうね。

(町山智浩)
だってこの映画の頭に、「この映画はフィクションで、実在の人物と似ていても偶然だ」って書いてあって、

(宇多丸)
(小島慶子)
あはは(笑)

(町山智浩)
そのあと、「ジェニー・ベックマン、お前のこと言ってるんだよ」って(笑)

(宇多丸)
名前かよっていう(笑)

(町山智浩)
失恋で自分を振った女の名前を1番最初にぶつけているっていう。

(宇多丸)
最低じゃないですか。

脚本が実話、なので妙にリアル

(小島慶子)
うわぁー!最低だそれは。
だからあれですよね?男の子はどうやって恋に落ちて、どんな気持ちになって、最後どうやって振られるかっていう。
まぁ、だから女の人が見ると、男の頭の中が全部わかる映画なわけね?

(町山智浩)
そう、男は妄想の化物だってことがよくわかってね、

(小島慶子)
あーなるほどなるほど。

(町山智浩)
気をつけた方がいいぞっていうね、思うんですけど。
で、男の子の方はね、これやっぱり妄想で恋に恋してた男が本当の現実の女の子と初めて恋をして、振られて。で、成長するんですよ。

(宇多丸)
はいはい。

(町山智浩)
で、現実に立ち向かうように変わるんですけども、そういう成長物語も見れるんですけど。
杉作さんはこれをやらないから、いつまでも恋する乙女なんですね。乙女男なんですけど。

(宇多丸)
えぇと(笑)
だから、杉作さんの500日は終わってないっていうね。

(町山智浩)
終わってないです。

(宇多丸)
永久に終わっていない。

杉作さんの500日

(町山智浩)
杉作さんの500日は永遠に続いてますから。

(宇多丸)
(小島慶子)
あははは(笑)

(町山智浩)
ロマンチックな500日が、夢のような(笑)
はい。

(小島慶子)
これ日本で公開されるんですか?

(町山智浩)
はい。えー来年1月に公開です。

(小島慶子)
あっ!

(宇多丸)
これすっごい面白そう。

(小島慶子)
これ見たいなー私。

(町山智浩)
面白いですよすごく。

(小島慶子)
へぇー!ええと・・

(町山智浩)
男と女違う視点で見れる映画ですね。

男と女違う視点で見れる映画

(小島慶子)
そうですね、これカップルで見に行っても面白いかも知れないですね。

(町山智浩)
あのー杉作さんの心の中にそういう乙女チックな美少年がいるっていうのを決して忘れないでくださいね。

(宇多丸)
杉作さんに置き換えながら見るのもまた一興。

(町山智浩)
そうそう、置き換えながら。
気持ちわりぃよそれって、違うか(笑)

いやーでも小島さん、本当にね、杉作さんが「小島さんが惚れてる」って思ってますから。

(小島慶子)
あっはい。わかりました。

(町山智浩)
その夢を壊さないようにお願いします。

(宇多丸)
2回戦が楽しみです。

(小島慶子)
もう1回よく自分に尋ねてみます。
「慶子、本当の気持ちは?」って。

(町山智浩)
本当惚れちゃうかもよ!

(宇多丸)
あははは(笑)

(小島慶子)
ありがとうございました。今日ご紹介いただいたのは、(500) Days・・えーなんだっけ?with?

(町山智浩)
of Summer

(小島慶子)
of Summerね、でした。

(宇多丸)
はい。

(小島慶子)
ありがとうございました。町山智浩さんでした。
また来週〜!

<書き起こし終わり>


○○に入る言葉のこたえ

③「あの子とエッチした」っていうだけで町中がミュージカルになる
特殊なスタイルの映画を軽快に解説していく町山さんのトークが面白いので、是非聞いてみて下さい!

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