暴力と権力、粛清が吹き荒れるマフィア界を牛耳る男
このレビューにはネタバレが含まれています
2020年6月20日 15時57分
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総合評価:
5.0
言わずと知れた名作です。暴力を嫌い、マフィアファミリーである自分の家を嫌悪するはずの三男マイケル。彼こそが最も冷静に、そして残酷に報復と権力を考えられる人物だったというのは、皮肉としか言いようがありません。
劇中にはショッキングシーンも多く、マフィア界の怖さが味わえます。ベッドに愛馬の首が投げ込まれたり、短気で攻撃的なコルレオーネファミリーの長男・ソニーが銃弾だらけになったり……。イタリアンマフィアの恐ろしさを垣間見ることになるのです。
同時にファミリーを愛し、庭先でダンスをしたりするのも同じくマフィアなのです。このギャップの凄さ。さらにそこで酒を飲みながら話す会話も、裏切り者の話や麻薬の情報だったりします。こうなると、どのシーンで裏切りが判明するのか、そして誰が誰の命を奪おうとしているのか緊張感を持ってみなければなりません。
マイケルが家督を継ぐことになったとしても、安心出来ないこの世界。憎んでいたはずなのに、冷静沈着に事を進めていくマイケルの表情が、完全にマフィアになっているところは素晴らしいとしか言いようがありません。三部作外れなしです。
罪を背負いながらも恋人に「何でもない」と言える心、ありますか?
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