映画ポップコーンの評価
あなたの評価は?
セルマという1人の女性。社会的そして身体的に弱くても、精神的にとても強い女性。ミュージカルという喜びを生きる糧にして、見事に生きている。 ここまでの不条理が1人の女性に襲いかかる。その情景を見ながら感じるよりも、見終えた後に襲いかかる重たい気持ちの方が大きい。 筆者は女性であるし、主人公のセルマが子供を手に抱きたったという気持ちも充分に理解できる。運命の歯車はどこで狂わされたのか? というと、やっぱり子供を女1人で育てているところではあると思う。 世間が弱者を助けないからだ、悪人、不条理を作り出す人間がいるからという背景もある。ただ、最後まで自分特有の幸せの形にひたり、 生きていくセルマを見ていると、たとえ最後が残念でかわいそうでも、卑怯な人間よりもずーと幸せじゃないかと。。神はいるのかいないのかよりも、生きている人間の中に神性が働いているのだというきずきが得られたり、この作品を見て不条理に心を痛めたら他人事ではなく、自分自身のあり方を見つめ直していくいい機会である。
弱視のセルマは同じく目の見えない息子のために工場のパートで、貯金をしている日々。そんな秘密をある男性に打ち明けてしまい、悲劇が始まります。 天才シンガーソングライター・ビョークの透き通る歌声が全編に使用された、豪華なミュージカル映画でもあり、目の見えないセルマの身の上に起きた不幸を体感し、その生きる力を感じる映画でもあります。 目のほとんど見えないセルマに、「中国の万里の長城は見た?」と問いかける男性。それに対するセルマの答えが「どんな壁でも屋根さえ落ちてこなければ立派なのよ」と返す歌のあたりは、目の見えないということを悲しむのではなく、視点を変えるだけで幸せがたくさん落ちていることに気づかされます。 決して、幸せではないセルマですが、その純粋な心と歌声は忘れられるものではありません。恐怖で死への階段を登るときも、ミュージカルにしてしまう彼女は、素晴らしい強さを持っていると言えるでしょう。 「目が見えない」悲劇から、次第に「金銭を奪った泥棒の濡れぎぬを着せられる」という最大の悲劇にまで転落してしまう様子は、直視できないほどのつらさやダメージを見ている側に与えます。ですが、その逆境をセルマは自分の世界に逃げ込むことで、没頭することで乗り切っていくのです。 現実を直視していないという批判もあるかもしれません。ですが、彼女は他に何が出来たでしょう。せめてこうして嵐が過ぎるのを待つしかないのではないでしょうか。そして、それを責めることは誰にも出来ないと感じます。 ラース・フォン・トリアー監督作品の全編にわたる陰鬱さはありますが、それ以上にビョーク演じるセルマが輝く映画です。絶対に見て欲しい作品となっています。
↓↓みんなが読んでいる人気記事↓↓
→【2022年】動画配信サービスおすすめランキングに注意!人気を無料や利用者数、売上で比較!徹底版
→【すぐわかる】動画配信サービスおすすめランキング【忙しいあなたへ】人気を無料や利用者数、売上で比較!簡易版
→映画のレビューを書くと、あなたの好みの映画が見つかります!
ドッグヴィル
奇跡の海
アンチクライスト
メランコリア
ハウス・ジャック・ビルト
イディオッツ
マンダレイ
エンター・ザ・ボイド
ヨーロッパ
アレックス
エピデミック
エレメント・オブ・クライム
✅映画解説 ✅口コミ ✅映画の豆知識・トリビア ✅ネタバレありなし考察 ✅どの配信サービスで見られるか 映画に関するあれこれが、この1サイトでぜーんぶ出来ます。