主演女優であるエマ・ワトソンの美貌は若くてとても美しいものでした。でも、映画「美女と野獣」の美女役としては、何かが違うようにも感じるのです。
そんな彼女の配役でした。
それはまだ若くて表情や演技がかたいような、野獣を包み込むような母性が感じられないのです。
野獣のビジュアルはそれはそれは醜く、そして言動も野蛮です。
その上世間も冷たい。そんな世界で美女だけが輝いて見えるはずなのに、エマ・ワトソンでは何かが足りない。
ストーリーは裏切りません。お屋敷にお屋敷内部の調度品たちもファンタジックです。ただ唯一美女だけが、ファンタジックではない。
夢を見させてくれるような雰囲気にかけているのです。そんな風に感じる演出でした。
それは世間のせいでもあるかもしれない、そんな風な映画です。
とにかく野獣の過去、素性は醜く、世間も醜く心に冷たいものが刺さってきました。ラストはご存知の通り暖かいのでよかったのですが、
シビアな美女と野獣、いえ激しい美女と野獣というところでしょうか。リアルな美女と野獣ですから、エマ・ワトソンをご覧になるなら是非おすすめできます。
その他これという注目すべきキャストは少なめです。