地獄の黙示録
ベトナム戦争が真っただ中のサイゴン。アメリカ陸軍情報部のウィラード大尉にある密命が下される。それは、カンボジアに特殊任務で赴いたままジャングル奥地に自らの王国を築き、カリスマ的な存在と化した危険人物カーツ大佐を暗殺せよ、というもの。任務を全うすべく、ウィラード大尉は4人の部下とともに哨戒艇に乗り込み川をさかのぼる。道中、極限状態に晒され続けた彼らは幾多の異常な世界を体験していく。やがて彼らはついに、ジャングルの奥深く、カーツ大佐が潜伏する“王国”へと辿り着くのだった。
この映画は公開当時は、いろいろ物議を醸しだした問題作として必ずしも評価は高くなかったらしい。 ベトナム戦争を正確に描いていないとか、長すぎて結局、何が言いたいのかわからないとか、評論家からいろいろ批判されたという。しかし、制作された時代から離れ、少し距離間を持ってじっくり鑑賞すると、スケールが大きく、描かれているテーマも深遠な大作であると感じ取れる。 ロケはベトナムを模して、フィリピンで撮影されたという。 フィルム全編に東南アジア特有の湿気と暑さが写し取られている。最近のCGによる表現が多くなった現代の映画と違い、こういった味わいがフィルム時代の映画のリアリティーだと言えると思う。 ストーリーはベトナム戦争が舞台であるが、ある一人の男を探しに行くロードムービーであるともいえる。車の代わりに偵察用のボートで、川をさかのぼっていく。 その道中にいろんな出来事に遭遇するのであるが、最後に行きついた先と待ち受けていたものは想像を超えるものだった。 おそらく、製作者自身の想像、予想をも大きく超えるフィルムになったのではないか。物語の持つパワーを感じる大作である。
このレビューにはネタバレが含まれています
監督のコッポラ自身が「この映画を撮っている途中で分からなくなってきた」と言うぐらいですから、相当なシロモノです。ベトナム戦争が舞台で、主人公が命令を無視した兵士を暗殺するためにジャングルの奥地へと向かう…というストーリーです。ですがコッポラが言うように、話はあっても無いに等しいくらい、段々と物語が破綻しています。それが乗れるか、乗れないかが評価の分かれる所です。 ジャングルの奥へと向かうに従って、段々と常識が揺らぎ、狂気が増していく。非日常の前線では狂った世界が当たり前。それらを観ていると、次第にこの映画に引き込まれいてきます。撮影を勤めるのは、名匠ヴィットリオ・ストラーロ。混沌とした狂気の世界を、美しい映像で捉えています。 音楽の使い方も良いです。ドアーズの「ジ・エンド」、ローリング・ストーンズの「サティスファクション」が効果的に使われています。中でもワーグナーの「ワルキューレの騎行」を聞きながら、ヘリを飛ばして村を攻撃するシーンは、同時とても話題になりました。
↓↓みんなが読んでいる人気記事↓↓
→【2024年】動画配信サービスおすすめランキングに注意!人気を無料や利用者数、売上で比較!徹底版
→【すぐわかる】動画配信サービスおすすめランキング【忙しいあなたへ】人気を無料や利用者数、売上で比較!簡易版
→映画のレビューを書くと、あなたの好みの映画が見つかります!
✅映画解説 ✅口コミ ✅映画の豆知識・トリビア ✅ネタバレありなし考察 ✅どの配信サービスで見られるか 映画に関するあれこれが、この1サイトでぜーんぶ出来ます。