アメリカの闇を描かせたら天下一品テイラー・シェリダンの脚本作品。
2021年8月29日 11時43分
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総合評価:
5.0
テイラー・シェリダンと聞いてピンと来た人。観てなかったら大損してます。
ボーダーライン・シリーズの脚本家であり、ウインド・リバーでは監督も務め、演技力の確かな俳優。
天は二物を与えず、という言葉を良い意味で裏切るテイラー・シェリダン脚本の映画。
ボーダーライン、ウインド・リバーと並ぶ、日本人の私たちが知らないアメリカの闇を見事に描き切っている。
ドラマ、アクション、サスペンスと、様々なジャンルが渋滞せずに、上手く絡み合っている。
文字にしてストーリーをサクッと書くと、サスペンスやミステリーと思われるのが悔しい。
テイラー・シェリダンの映画といえば、瞬き出来ない激しくも、緊張感のある銃撃戦。
映画の中でストーリーの流れを一気に変えるドラマチックかつ、登場人物たちの気持ちが爆発する。
この映画も勿論たっぷり見せてくれる。
兄弟の思い、引退しても兄弟が気になるベテラン保安官、保安官のパートナー。
軽い気持ちで手を出すと、テイラー・シェリダン作品はラストでズシンと重い気持ちにさせられる。
そこで終わらず、ドキュメンタリーのように考えさせられる。
漢の映画です。