TVシリーズが4年前ほどに放送され、ソシャゲ初のアニメながら一部に熱狂的なファンを沸かせていた今作。私自身も、TVシリーズを楽しんで見た身ではあったので、期待を胸にこの劇場版を鑑賞しに行った。
しかし、これがこちらの予想を遥かに超えるとんでもない傑作だった。
まず、今作は高校卒業を控え進路選択に悩む舞台少女たちというのが物語のメインの軸となっている。この「卒業」という要素が、これまで数多ある学園ものアニメや映画などで扱われてきたがやはり否が応でも涙腺が緩んでしまう。
また、各舞台少女たちの進路選択に付きまとう友情、夢などもメインの物語として描かれる。こういったアニメでは、各キャラ同士の組み合わせを楽しむものが要素としてあったりするが、今作ではTVシリーズで描き切れなかった軋轢なども解決されていく展開が後半のパートに当たる。前半部でも驚きの展開や演出の連続に圧倒されるのだが、この後半パートの各キャラの本音のぶつけ合いに落涙してしまった。
また、劇場版ということで舞台装置の演出やアクションも格段にパワーアップしており、音響面でも確実に劇場公開を意識した音作りがされている。まさに、劇場で体感してこそ煌めきを放つ作品として完成していた。本当に圧倒された。