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引用:IMDb.com

ワイルド・スピード/ジェットブレイクの町山智浩さんの解説レビュー

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2021年07月21日更新
まさにまぁなんて言うか、車のキン肉マンですね!頭を空っぽにして見に行って下さい!ポール・ウォーカーさんファンもビックリするような展開になってますよ、今回。ジェットブレイクは。(TBSラジオ「たまむすび」より)

映画評論家の町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』(https://www.tbsradio.jp/tama954/)で、『ワイルド・スピード ジェットブレイク』のネタバレなし解説を紹介されていましたので書き起こしします。
映画視聴前の前情報として、また、映画を見た後の解説や考察レビューとして是非ご参考ください。

町山さん『ワイルド・スピード ジェットブレイク』解説レビューの概要

①『ワイルド・スピード ジェットブレイク』はワイルド・スピードシリーズの10作目の作品
②2年に1本作っているという恐ろしいペース
③○○○のプロ達が世界を救う
④続編をドンドン作っていくうちに全然違う物になっていった
⑤主人公は70年代のアメ車、相棒は日本の改造車で戦う
⑥軍用の攻撃ジェットヘリとカーチェイス!?
⑦今回はロケットと戦う
⑧何故か車にロケットエンジンを付けて宇宙へ
⑨ワイルド・スピードシリースがすごいのは、すごく重要なキャラクターが次々と死ぬ
⑩しかし、スグ生き返る
⑪少年ジャンプと似ていて、戦った敵が次々と味方になっていく
⑫キン肉マンのように、敵が味方になっていく
⑬ハゲ率が高いキャスティング
⑭カーチェイス映画なのに○○を一切使っていない
⑮しかし、1回だけCGを使った事がある

※○○の中に入る文章は、この記事の1番最後で公開しています。
TBSラジオたまむすびでラジオ音源を聞いて頂くか、書き起こし全文をご覧頂くか、この記事の1番最後を見て頂く事で判明します。

ワイルド・スピード ジェットブレイク町山さんの解説

(町山智浩)
今日はですね、ワイルド・スピードという映画シリーズを紹介します!

(赤江珠緒)
はい!ワイルドスピード。

(山里亮太)
急に!(笑)

(赤江珠緒)
日本でも最新作が8月6日に公開になると。

(町山智浩)
はい!これね、すごいシリーズでね、10作も作られてるんですよ、既に。

(赤江珠緒)
人気なんですね。

引用:IMDb.com

『ワイルド・スピード ジェットブレイク』はワイルド・スピードシリーズの10作目の作品

(町山智浩)
これね、2001年から始まってですね、 2年毎に1本作ってるという恐ろしいシリーズなんですよ。で、あまりにも本数が多いんで、付いていけない人も多いと思うんですよ。でワイルド・スピードっていうのがあるらしいけど、ちょっと見れてないなって人も結構多いと思いますんで、今回10作目でね、追いついて欲しいという感じで話すんですけども。

この映画はまぁどういう話かって言うと、車の話なんですよ。主人公たちが・・あ、ご覧になってます?

(赤江珠緒)
いや〜見てないんですよ町山さん。。

2年に1本作っているという恐ろしいペース

(山里亮太)
なんとなくで。。この前僕、ちょうどゴジラとか見に行った時に予告でこれがやってて。すんごい、とんでもない、カーチェイスレベルじゃないドタバタのやつやってたんで・・。

(町山智浩)
そうなんですよ。カーチェイス映画なんですけども、具体的には7人か8人くらいいる車泥棒のプロ達が、全世界を駆け巡って、世界を救うようなミッションを行うっていうシリーズなんですね。

(赤江珠緒)
ちょちょ、ちょっと待って下さい。車泥棒が?(笑)

(山里亮太)
いいですね〜。(笑)

引用:IMDb.com

車泥棒のプロ達が世界を救う

(町山智浩)
車泥棒ですよ、車泥棒のプロ達なんですよ元々は。で、これ元々そういう話じゃなかったんですよ。1作目のワイルド・スピード第一作っていうのは、まずトラックの強奪事件があって、それがその物凄い、ドライビングテクニックを使って強奪したんで、ストリートレーシングってやってる人達いますよね、公道レース。だから”頭文字D”みたいなね。

(赤江珠緒)
走り屋みたいな。

(町山智浩)
そうそう。それをやってる走り屋の中に犯人がいるんじゃないかって事で刑事が走り屋文化の中に潜入捜査をするっていう話が一作目の話なんですよ。

(赤江珠緒)
は〜〜はいはいはい。

続編をドンドン作っていくうちに全然違う物になっていった

(町山智浩)
だから本当に”頭文字D”みたいな話だったんですよ。で当時日本車の改造車がものすごくアメリカで流行ってブームだったんで、それを当て込んで作られたのが1作目のワイルド・スピードだったんですけれども。そっからその続編をドンドン作っていくうちに全然違う物になっていったんですよ。で、何故か彼ら・・その車泥棒の走り屋達が、悪の組織を倒すという話になっていって・・。

(山里亮太)
ははははは。(笑)

(赤江珠緒)
いやいやいや車泥棒も悪だけど?(笑)うん。

(町山智浩)
もっと悪い奴らを倒すんですよ。で、それが段々、敵がどんどん強くなっていくうちに、なんだか訳がわからない映画になっていったんですね。

(山里亮太)
ははははは。(笑)

(赤江珠緒)
大丈夫ですかこれ。(笑)うん。

(町山智浩)
僕もね、大丈夫か?と思いましたよ本当に。(笑)

(赤江珠緒)
ははははは!(笑)

引用:IMDb.com

4作目ワイルド・スピード MAX

(町山智浩)
ねぇこれね、4作目でね、『ワイルド・スピード MAX』 っていうタイトルなんですけども、メキシコからアメリカに麻薬を密輸してる組織をやっつける為に、密輸組織の走り屋になって潜入するって話になってるんですね主人公たちが。

 

映画「」のポスター

 

で、そのメキシコの国境からずっとアメリカの内部に掘られている地下トンネルでのカーチェイスと。いう事になって、まずそこで麻薬王を倒して、それで5作目がですねブラジルに行って、彼らが『ワイルド・スピード MEGA MAX』 ・・・MAXって最大なんですけど、それより上のメガMAXがあるんですね。

(赤江珠緒)
MEGA MAX!(笑)

5作目ワイルド・スピード MEGA MAX

(町山智浩)
はい。で5作目でね、ブラジルの犯罪王が集めている全財産が入ってる金庫ね、もう何十トンもある金庫を車で引きずり回して盗むっていう話が5作目だったんですね。

(赤江珠緒)
はっはっはっは!(笑)ほうほうほう。

(町山智浩)
振り回すからもう、リオ・デ・ジャネイロの街を滅茶苦茶に破壊するんですけども。で、そっからどんどんすごくなっていくんですよ。で、車のカーチェイス自体も、もう何ていうかエスカレートしていって、その次のその『ワイルド・スピード EURO MISSION』 っていう映画では、もうカーチェイスする相手が戦車なんですよ。

引用:IMDb.com

ワイルド・スピード EURO MISSIONでは相手が戦車

(山里亮太)
いやぁ・・絶対・・勝てるでしょ・・。

(赤江珠緒)
うん・・戦車・・?

(町山智浩)
それもチーフテンていう巨大な戦車なんですね。それと高速道路でカーチェイスするんです。

(山里亮太)
(笑)

主人公は70年代のアメ車、相棒は日本の改造車で戦う

(町山智浩)
これね、主人公のチームのボスは、ビン・ディーゼルという人で、まぁ・・いわゆる、ハゲのマッチョのスターですけど、彼が運転する車は大抵というか殆どですね70年代のアメ車なんですよ。彼は70年代のアメ車しか乗らないんです。で相棒は白人のポール・ウォーカーっていう俳優さんが演じているブライアンという人で、この人は元刑事だったんですけど車泥棒の中に入っちゃったんですね。で、彼は日本車の改造車しか基本的に乗らないんです。で、その日本車の改造車と、70年代のアメ車で戦車と戦うんですよ。

(赤江珠緒)
そういうコダワリがあるんですね、2人ともね。

(町山智浩)
そうそう。車が最強!って話なんですよワイルド・スピード。

(赤江珠緒)
はぁはぁはぁ。

(町山智浩)
ね。で、その戦車が、大砲バンバンぶっ放しながら、その高速道路を走るんですけど、その70年代のアメ車と改造の日本車に負けちゃうんです。

(赤江珠緒)
どうやって・・勝てる?(笑)

引用:IMDb.com

ワイルド・スピード SKY MISSIONでは車が空を飛ぶ!

(町山智浩)
どうやって勝つか!映画をご覧なって下さい!ワイルド・スピード。はい。で、その次はね『ワイルド・スピード SKY MISSION』  っていう映画が作られるんですよ。

(赤江珠緒)
スカイ・・!

(町山智浩)
はい。"SKY MISSION"なんで、今度は空なんですね。で、今度は車が空を飛びます!!

(山里亮太)
おおっ!!先取ってるな〜〜!

(町山智浩)
70年代アメ車とかが空を飛ぶんですよ!

(赤江珠緒)
ほお!

(町山智浩)
で、それだけじゃなくて、ビルからビルにジャンプして飛び移ったりします。

(赤江珠緒)
はーーそれはスゴイな!

軍用の攻撃ジェットヘリとカーチェイス!?

(町山智浩)
で、最後はそのジェットヘリですね、軍用の攻撃ジェットヘリとカーチェイスします!

(赤江珠緒)
いやそれカーチェイスじゃないんじゃない?もう。(笑)

(町山智浩)
カーチェイスなんですよ。(笑)で、敵はミサイルとか撃ってくるんですけど、それに70年代アメ車で立ち向かって・・勝ちます!!

(赤江珠緒)
勝ちますか!勝ちますね〜〜70年代アメ車強いな!!

(山里亮太)
どうやって勝つんですか!(笑)

引用:IMDb.com

ワイルド・スピード ICE BREAKは潜水艦と戦う

(町山智浩)
強いんですよ。で、その次がですね、『ワイルド・スピード ICE BREAK』 っていう作品なんですが、ここでカーチェイスする相手は、ロシアの原子力潜水艦なんですよ。

(赤江珠緒)
いやいやいやいや。(笑)

(山里亮太)
"潜水"艦だって話ですよね。(笑)

(町山智浩)
潜水艦。潜水艦とカーチェイスするんですよ。

(山里亮太)
どうやってですか。(笑)

(町山智浩)
あのね、氷の上を走るんですよ。

(山里亮太)
あ〜〜・・って、「あ〜」じゃないでしょ。(笑)

(町山智浩)
潜水艦が氷を破きながら、その、カーチェイスするんですよ。で、ビン・ディーゼルが乗ってる70年代アメ車が潜水艦に勝ちます!!!

(赤江珠緒)
いやいや。(笑)"逃げ延びる"はわかるけど、"勝つ"はわからないなぁ。(笑)

70年代アメ車が潜水艦に勝ちます!

(町山智浩)
勝つんですよ。これ、本当にね、どうやって勝つのかね、もう是非見てもらいたいんですよ。コレで勝つか!と。それで、今度のシリーズ10作名の『ワイルド・スピード ジェットブレイク』 ね。今回公開されるジェットブレイクは、ジェットブレイクっていうタイトルだから、ジェット機なのかと思うじゃないですか。これね、タイトル間違ってるんですよ、日本語タイトル。

(山里亮太)
あっ、そうなんですか。

(町山智浩)
今回ロケットなんですよ。

(山里亮太)
どう戦うんですか。(笑)

(赤江珠緒)
(笑)ロ・・ケット?(笑)

引用:IMDb.com

今回はロケット

(町山智浩)
あのね、原子力潜水艦に前作で勝ったんで、今度は宇宙に行くんです、彼らは。

(赤江珠緒)
宇宙に、車で?

(町山智浩)
宇宙に。そうです。中古のアメ車にロケットエンジン付けて、宇宙に行くんです。

(山里亮太)
いやいや。(笑)エンジンだけじゃないですか。(笑)

(町山智浩)
本当に行くんですよそれで。(笑)車で行かなくてもいいと思ったんですけど。

(山里亮太)
そうですよねぇ!

何故か車にロケットエンジンを付けて宇宙へ

(町山智浩)
ワイルド・スピードだから、車こそ最高!っていうまぁシリーズなので。とりあえずタイヤ使わないんですけど、何故か車にエンジン付けて。(笑)タイヤいらないんですけどね、宇宙行くんだったらね。

(赤江珠緒)
そうですねぇ。(笑)

(山里亮太)
宇宙、行けるんだぁ!(笑)

(町山智浩)
そう。中古のポンティアックかなんかに、エンジン・・ロケットエンジン付けて宇宙に行くんですよ。

(山里亮太)
どういう原理なんだろう。(笑)

引用:IMDb.com

ベゾスのロケットについても言及

(町山智浩)
よくわからないけど、ベゾスとかもコレで行った方が良かったと思うんですよ。そうすればね、「あんなチンコみたいなのに乗って宇宙行きやがって。」とか言われないで済んだと思うんですけれども。(笑)

(山里亮太)
そんな言われ方。(笑)

(町山智浩)
こういうね、すごいシリーズなんですけど。

(山里亮太)
深く考えちゃうからダメなんだな・・。

(赤江珠緒)
敵がどんどんどんどんエスカレートしてますもんね、そういう事か。

ワイルド・スピードシリースがすごいのは、すごく重要なキャラクターが次々と死ぬ

(町山智浩)
深く考えちゃいけないっていう所がね、本当あって。ワイルド・スピードシリースがすごいのは、すごく重要なキャラクターが次々と死ぬんですよ。チームのメンバーが。

(赤江珠緒)
えぇ〜!うん。

(町山智浩)
で、その途中でですね、ビン・ディーゼルの恋人役の・・まぁ恋女房のですね、ミシェル・ロドリゲスという女優さんが演じてる、レティという本当にスーパードライバーの女性が出てくるんですけど、この人が死んじゃうんですよ。突然、死んじゃうんですね。で、その復讐戦とか言う事になるんですけど、明らかに・・この人4作目で死なせちゃうんですが、明らかにそれは作品上の失敗なんですよ。

(山里亮太)
えっ?

(町山智浩)
魅力的なキャラクターだから。

(赤江珠緒)
あ〜・・そっか。。うん。

引用:IMDb.com

スグ生き返る

(町山智浩)
で、みんなファンとかが、「なんでアソコで死なせたんだ。」って結構みんな怒ったんですね。したら、「ハイ。わかりました〜。」って感じで、スグ生き返っちゃうんです。

(山里亮太)
っ!!!いいな〜〜!!(笑)

(赤江珠緒)
えっ?次の作品で・・?

(町山智浩)
次の次の作品で・・『ワイルド・スピード EURO MISSION』で、「死んだってのは間違いでした〜。」つって帰って来ちゃうんですよ。

(山里亮太)
すごいね・・!男塾とかと同じだ・・!

(町山智浩)
男塾とか少年ジャンプとかの世界なんですよ。

(山里亮太)
ですよね!生きてたんだ実は・・。

少年ジャンプと似ていて、戦った敵が次々と味方になっていく

(町山智浩)
少年ジャンプと似てるのがね、戦った敵が次々と味方になっていくんですよ。

(赤江珠緒)
はー!

(山里亮太)
いいですね!少年漫画の流れ星銀牙とか・・。

(町山智浩)
でしょ?であの、ドウェイン・ジョンソンというまぁ・・ ロック様ね、ブラジルで戦った時に、そのMEGA MAXで彼らを追っかける刑事役で出てくるんですけど、その後意気投合して彼らのチームに入っちゃうんですよ、仲間に。

(山里亮太)
なんで泥棒の方に来るんだろ。(笑)

(町山智浩)
そう。で、そのSKY MISSIONでは、トランスポーターシリーズのジェイソン・ステイサム。が、殺し屋として出てきて彼らの敵になるんですけど、その後やっぱりなんとなく仲良くなって仲間に入っちゃうんですよ。

(赤江珠緒)
なんとなく。(笑)

(山里亮太)
考えちゃダメよ。

(赤江珠緒)
考えちゃダメね、深くね。

(町山智浩)
これキン肉マンと同じなんですよ。

(赤江珠緒)
あー!そうだ、そうね。

引用:IMDb.com

キン肉マンのように、敵が味方になっていく

(町山智浩)
キン肉マンって、悪の超人として出てきた人達が、すぐ意気投合して仲間になっちゃうでしょ?

(赤江珠緒)
そうでしたね。

(町山智浩)
それなんですよ。であとねぇ、非常にハゲ率が高いんですよ。ワイルド・スピードって。

(赤江珠緒)
ほう。

ハゲ率が高い

(町山智浩)
ビン・ディーゼルがハゲさんですね。で、ドウェン・ジョンソンがハゲさんじゃないですか。でジェイソン・ステイサムがハゲさんじゃないですか。こんなにハゲ率の高い・・ないですよ、これ!(笑)

(赤江珠緒)
ほんとだね、そう言われたらね。へ〜。(笑)

(町山智浩)
そう。だから僕最近ほんとにね、進んでるんですけど、頭が薄くなるのが。

(山里亮太)
気にしてますね、よく。(笑)

(町山智浩)
本当にね、これ見ると元気出ますよね。

(赤江珠緒)
ははは。(笑)

(山里亮太)
そういう方に勇気を与える作品でもあると!

(町山智浩)
そう。ハゲて来たらとりあえず筋肉をつけろって話ですよね。でやっぱ車運転してるから空気抵抗が少なくなるとか色んな事があると思うんですけど。

(山里亮太)
いやオープンカーじゃないでしょ別に。(笑)

何でもありな展開も

(町山智浩)
オープンカーじゃないんで意味ないっていう説もありますけど。(笑)でもね、この映画ね、ハンというね韓国系の走り屋の1人がいて、で途中でジェイソン・ステイサムに殺されるんですよ。ところがジェイソン・ステイサムはその後仲間になっちゃうんですよ。

(赤江珠緒)
あら!

(町山智浩)
仲間を殺した奴と彼らが仲間になってるんで整合性がなくなっちゃうんですね、このシリーズ。だからしょうがないからハンも死ななかった事になって、帰ってくるんですよ今回の作品で。

(赤江珠緒)
いやいやいや、何でもありだな!(笑)

(町山智浩)
なんなの?って。それじゃ絶対おかしいじゃん、ジェットブレイクで帰ってくるんだけど、その前のSKY MISSIONとかで、そのハンを殺された復讐としてジェイソン・ステイサムと戦った事がチャラになっちゃうんですよ。(笑)

(赤江珠緒)
いやもう・・俳優さんの方もさすがに困惑しそうですね。(笑)

(町山智浩)
困惑すると思いますよ。「今回悪役だっけどっちだっけ?」「俺生きてたっけ?死んでたっけ?」って、みんなわからなくなるというね。(笑)本当にね、行きあたりばったりで。戦ってる最中とかもね、「プランAはダメだ!」とか言うんですよ。「じゃぁプランBだ!」プランBもダメだって言うんですよ。「じゃぁプランCだ!」「プランCないよ。」「そう、だからいつものようにやろう。」「いつものようにって何?」「何も考えない。」とか言ったりするんですよ。こんな行きあたりばったりの人達がやってるんで、シリーズ自体も行き当たりばったりなんですけれども。この作品のスゴイ所って言うのは・・・CGを使わない事なんですよ。

(山里亮太)
えーーーー!!!

カーチェイス映画なのにCGを一切使っていない

(赤江珠緒)
こんな、こんなカーチェイスの話なのに?

(町山智浩)
これね、ちょっとビックリしたんですけど、この前のICE BREAKっていう作品がね、またいい加減な話でね、何故かニューヨークを走ってる今の車がすべて自動運転だっていう設定になってて。まだ自動運転なんて普及してないのね。その自動運転のコンピューターをハッキングして、自由に動かすという敵が出てくるんですね。で、その主人公たちと戦う時に、その立体駐車場ってあるじゃないですか、ビルのその5,6階のビルが全部駐車場になってる・・ねぇ。そこに停まってる車を全部、外側からハッキングして動かして、それぞれの階から全部飛び出させて、立体駐車場から車が・・大量の車が何十台も雨のように降り注ぐっていうシーンがあるんですよ。写真があると思うんですけど。

(赤江珠緒)
うん!あぁ本当だ。

(町山智浩)
その駐車場から何十台もの車が飛び出して下に落っこってるんですけど、これCGだと僕思ってたんですよ。

(赤江珠緒)
うん。ガラス突き破って落ちてきてますもんね。色んな所から。

(町山智浩)
そう。これでもメイキング見たらね、ただ単に本当に落としてました。

(山里亮太)
ぶっ飛んでんなぁ〜・・。

(赤江珠緒)
こんな何台も。

(町山智浩)
すごいですよこれ。何十台も落としてるんですよ。ビルから。そう。で、今回のジェットブレイクですごいのは、最新の兵器として強力磁石が出てくるんですね。で、ものすごい電磁石を使って、鉄の物を全部吸い付けていくというマシンを付けて、それでカーチェイスをするんですよ。

で、街の中でこうバーッとそれが走ってると、街中の駐車してる車とかが空を飛んで来て、吸い寄せられて来るんです。ね。それどうやって撮ってるのかと思ってメイキング見たらですね、フリッパーという装置を彼らが作って、水圧で車を放り投げる・・なんて言うかマシンみたいな物を作って、それで車をポイポイ投げてるだけでした。

(赤江珠緒)
えぇっ!(笑)じゃ実際に車飛ばしてるんだ!

(町山智浩)
飛ばしてるんです。これスゴイ世界なんですよ。これ、普通これだけCGが発達してるのにね、何故そこまでしなければならないのかというくらいですね、本当にやってるんですよ。これスゴイですよ。これねクライマックスでは、街中の鉄の物が吸い寄せられてきて、それである洗濯機とか売ってる大きな大型家電屋さんがあって、その大型家電屋さんにある巨大な洗濯機がショーウィンドウ突き破ってみんな外に飛び出して来るっていうシーンがあるんですね。

磁石で吸い寄せられて。そのシーンで、店で働いてるお店の人とかお客さんもいるんですけど、これはさすがに危ないから合成したんだろうと思ったら・・メイキング見たら本当にそこに立っていましたよ。

(山里亮太)
えぇっ?

(町山智浩)
彼らの周りを洗濯機が空を飛んで行くんですよ。

(赤江珠緒)
あ〜・・そう・・ですかぁ・・。

(山里亮太)
こわっ!

1回だけCGを使った事がある

(町山智浩)
まぁとんでもない映画がこのワイルド・スピードなんですけど、ただCG嫌いなんですけど1回だけCGをものすごく使った時があるんですよ。それはSKY MISSIONという回で、それはその主人公の相棒だったポール・ウォーカーが出てくるシーンが全部CGだったんですよ。

(赤江珠緒)
えっ。それは何故・・?

(町山智浩)
これはね、このポール・ウォーカーさんがこの撮影の途中で交通事故で亡くなっちゃったんですよ。

(赤江珠緒)
えぇっ。

(町山智浩)
だから、途中からそのポール・ウォーカーさんの弟さんに演技をしてもらって、その顔をポール・ウォーカーさんと入れ替えたんですよ、CGで。

(赤江珠緒)
えー!!

(町山智浩)
そう。だからね、CGを基本的に使わないで本物の車だけで撮影するのがワイルド・スピードなんですけど、1回だけ思い切りCGを使った時は、非常に男気のある・・!

(赤江珠緒)
滅茶苦茶だけど信念というか、そういうのは感じられる作品なんですね。

(町山智浩)
そうなんです。滅茶苦茶で、頭は。。どうかわからないんですけど。(笑)心はバリバリにあるという、まさにまぁなんて言うか、車のキン肉マンですね!

(山里亮太)
いやぁ確かにそうだ。

(町山智浩)
というね、シリーズがワイルド・スピードなんで、頭を空っぽにして見に行って下さい!

(赤江珠緒)
あぁいいですね!ちょっとそのCGを使った理由もグッと来ますもんね。あ〜なるほどね。

(山里亮太)
そうね!

(赤江珠緒)
10作も出てるという。(笑)すごいですね。

(町山智浩)
で、そのポール・ウォーカーさんファンもビックリするような展開になってますよ、今回。ジェットブレイクは。

(赤江珠緒)
『ワイルド・スピード ジェットブレイク』は8月6日公開です!町山さん、ありがとうございました!

(山里亮太)
ありしたーっ!

(町山智浩)
どもでした!

※書き起こし終わり

○○に入る言葉のこたえ

③車泥棒のプロ達が世界を救う
⑭カーチェイス映画なのにCGを一切使っていない

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