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引用:IMDb.com

モガディシュ 脱出までの14日間の町山智浩さんの解説レビュー

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2022年05月16日更新
韓国映画って最初コメディで後半、ものすごい厳しい話になるって言うのが多いんですよね。『タクシー運転手』もそうでしたね。(中略)『モガディシュ』もそうなんですよ。(TBSラジオ「たまむすび」より)

映画評論家の町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』(https://www.tbsradio.jp/tama954/)で、『モガディシュ 脱出までの14日間』のネタバレなし解説を紹介されていましたので書き起こしします。
映画視聴前の前情報として、また、映画を見た後の解説や考察レビューとして是非ご参考ください。

町山さん『モガディシュ 脱出までの14日間』解説レビューの概要

①モガディシュは○○○○の首都
②1990年代のモガディシュで内戦が起きた時、そこにいた韓国の大使がそこから脱出するまでの14日間を描いた実録物
③国連での多数決は小さい国も大きい国も平等に1票
④国連での多数決の票集め、○○でもやっている
⑤当時のソマリアは腐敗した政権だった
⑥北朝鮮もソマリアのバーレ大統領に取り入っていた
⑦タクシー運転手やコクソンとの共通点
⑧韓国映画は最初コメディで後半ものすごい厳しい話になる映画が多いが、この映画も同じ展開に

※○○の中に入る文章は、この記事の1番最後で公開しています。
TBSラジオたまむすびでラジオ音源を聞いて頂くか、書き起こし全文をご覧頂くか、この記事の1番最後を見て頂く事で判明します。

ソマリアの首都、モガディシュ

(町山智浩)今日はですね、『モガディシュ 脱出までの14日間』と言う韓国映画について紹介します。

(赤江珠緒)はい。

(町山智浩)今年の7月1日公開予定なんですけど日本ではね。韓国ではもう既に去年公開されて大ヒットしたんですが。これモガディシュと言うのは、ソマリアと言う国があるじゃないですか。

(赤江珠緒)はい。

(町山智浩)まぁ海賊とかがあったりね大変だった所ですね、内戦がずっとあった所ですけども。そこの首都の事ですモガディシュって言うのは。で、そこに、内戦が勃発した時にたまたまと言うかそこにいた韓国の、大使ですね、大使館の大使です。大使がそこから脱出するまでの14日間を描いた実録物です。

(赤江珠緒)ふーん!

(町山智浩)で、舞台はですね1990年ですね。だからすごい昔だね。

(赤江珠緒)90年、うんうん。

(山里亮太)そっか、30年・・!?

(町山智浩)90年ですよ、30年以上前、やんなっちゃうね。

(赤江珠緒)そうか、90年ってつい最近の気がするけど、そうですね!

引用:IMDb.com

1990年はもう30年前

(町山智浩)恐ろしいですね。で、そのモガディシュにですね、韓国の大使は行ってるんですけど、なんで行っているかと言うと、その頃国連に入ってなかったんですまだ。要するに北朝鮮と朝鮮戦争してですね、朝鮮戦争がまだ休戦状態で・・現在も休戦状態なんですけどね。だから国連に入ってなかったんですけども、国連に入るために承認が必要なんですよ。それは多数決で決まるんです。

(山里亮太)はい。

(町山智浩)で、国連での多数決って言うのは1国1票なんですよ。だからアフリカとか、小っちゃい国でも本当に1つの島しかないような国でも1票なんです。だからその票をたくさん集めるために、ソマリアの方に行ってるんですね。

(赤江珠緒)なるほど。ロビー活動みたいなね。

(町山智浩)ロビー活動です。これって今ほらロシアに対して国連がなんとかね、ウクライナへの侵攻とかを止めようとして国連で多数決やろうとしてもなかなかそんなに数が集まんないんです。

(山里亮太)はいはい。

(町山智浩)あれはロシアがちっちゃい国をかなり味方に付けてるからですよ。

(赤江珠緒)そうなんですよね〜・・うん。

国連での多数決の票集め、日本でもやっている

(町山智浩)はい。で、これはどの国もやってる事で、日本ってすごくアフリカの方に道路を作ったりとかいっぱいしてるでしょう?あれって、その為すよ。特に安倍政権の時にものすごく海外にね、お金を入れてたんですけれども。あれはちっちゃい国が1票を持ってるからなんですよ。で、すごく色んな投票が行われるんですけど国連関係では。例えば漁業ですね。漁業協定みたいなのがある訳ですよ。獲る量の制限をしたりですね、魚のね。で、日本はその制限をされると困るんですよ。で、どうするかって言うと、海のない国、つまり利害関係がない国。の票を取るんですよ。集めるんですよ。

(赤江珠緒)あーそうか、うん。

(山里亮太)はーっ!

(町山智浩)で、そう言う所にまぁ色んな投資をしてね、支援をして。彼らは別に海ないから何でもいい訳だから。

(山里亮太)なるほど。

引用:IMDb.com

当時のソマリアは腐敗した政権だった

(町山智浩)支援してくれれば票を入れる訳ですよ。って言うような事があって、この映画の中でも大使がですね、一生懸命ソマリアから票をもらおうとするんですけれども、ソマリアはね、この頃ね、ものすごく腐敗した政権なんですね。バーレ大統領と言う人が政権を取っててクーデターで政権を取った軍人なんですけども。最初は共産主義とか言ってたんですけど全然共産主義じゃなくて。賄賂が横行するですね、まぁ酷い賄賂社会になっていて。で、その韓国の大使も賄賂を贈り続けてるんですけど。で、この大使の名前がハン大使って言うんですが、そこにですね、その相棒となるですねカン参事官がやってくるって言う所から始まるんですね。で、「プレゼントを持ってきたか?」と。大統領に対する。「これです!」みたいな事言うと、お酒が入ってるんですけど、「イスラム教徒なのになんで酒とか持ってくるんだバカ!」みたいなね。

(赤江珠緒)ははっ!

(町山智浩)使えない奴なんですよ、そのカンって言う参事官が。

(山里亮太)なるほど、はい。(笑)

(町山智浩)で英語もね、すっげぇ下手で全然通じないんですね。で、何しに来たかって言うと、まぁここでネタを割っちゃうんですけど彼は恐らく元KCIAか、軍隊の特殊部隊にいた男なんですよ。

(山里亮太)はぁ!

(町山智浩)つまり、あんまり英語とかの能力はないし、国際関係はわかんないんだけれども、怖い事があった時に頼りになる奴なんですね。

(赤江珠緒)あーはいはい。

(町山智浩)はい。でまぁ、それが来てですね、ただドタバタやってると、どうもうまくいかないと。なんでうまくいかないんだろうって言うと、どうも北朝鮮の方が、その大統領とね、バーレ大統領とうまくやってるみたいだって言う事がわかってくるんですよ。

(赤江珠緒)んー!うん。

北朝鮮もバーレ大統領に取り入っていた

(町山智浩)で、北朝鮮の方も、国連の加盟をしたくて票集めをしてるんですよ。で、どっちかしかたぶん加盟できないと。言う状況なんですね、その時は。実際は違ったんですけれども。

(赤江珠緒)じゃぁ同じ思惑があって。

(町山智浩)同じ思惑があって。それで北朝鮮と韓国の大使がですね賄賂合戦をするって言う所から始まるんすね。この辺は完全にコメディです。相手の足引っ張るためにチンピラを雇って車を襲わせたりとかね。北朝鮮がその頃内戦が起こってて、その反バーレ政権の軍があるんですけど、そこにAKライフルをですね、送ってるって言う嘘を韓国側が流してですね、嘘と賄賂でなんとか取り入ろうとすると言う醜い争いが描かれるんですよ、最初の方は。で、これね最初ね、韓国映画って最初コメディで後半、ものすごい厳しい話になるって言うのが多いんですよね。『タクシー運転手』もそうでしたね。

(山里亮太)はいはい!

引用:IMDb.com

タクシー運転手やコクソンとの共通点

映画「」のポスター

(町山智浩)あれはソン・ガンホ扮するタクシー運転手の、もうどうしようもないダメお父さんのコメディ、コントで始まっていって、それで怖い怖いあの光州のですね大虐殺に繋がっていくんですね。あと『哭声/コクソン』ってホラー映画もそうでしたね。

映画「」のポスター

あれもダメ〜なお父さんで、警察官なんですけど田舎の駐在員で。で、笑わせて、セックスしてる所を娘に見られちゃったりしてとか、そう言うコントがずっと続いて、後半はものすごいホラーに展開していくって言うのが『哭声/コクソン』でしたけど。『モガディシュ』もそうなんですよ。

(山里亮太)へぇ〜!

(町山智浩)で、その北朝鮮と韓国の大使がマヌケな争いを続けてるとですね、内戦が勃発しちゃうんですね。はい。内戦は既に続いているんですけども、その1990年の12月にですね、包囲していた反政府軍がとうとうそのモガディシュに入ってくるんですよ。で、ものすごい武器を大量に持ってるんですけれども、どのくらい武器を持ってるかって言うのは、『ブラックホーク・ダウン』って言う映画があるんですね。

映画「」のポスター

これはあのソマリアにですね、アメリカ軍が最新鋭のヘリコプターともう最高のですね特殊部隊、デルタフォースとかですね、精鋭部隊を送り込んだんですけれどもものすごい損害を受けちゃうって言う映画で、実際にあった事件ですけども、とにかく小さい子供から老人まで全員がものすごい高性能の武器を持ってるんですよソマリアって。内戦がすごく続いてですね、まぁソ連とかがもう大量に武器を入れたんですねそこに。

(赤江珠緒)もう行き渡っちゃってるんだ武器が。

(町山智浩)行き渡っちゃってるんですよ。で、そこら中にRPGと言うロケット砲があるって言うもう異常な状況になってるんです。

(山里亮太)へぇ〜!!

ソマリアには武器が行き渡っている

(町山智浩)ご飯はないんですよ。食べ物はないんですけど、ミサイルとかそういうライフルとかが山のように腐るほどあるって言う状態になっています。

(赤江珠緒)ものすごくいびつな国になっちゃってますね。

(町山智浩)ものすごいいびつな状態で、それが押し寄せてくるんですよ、反政府軍が。で、うわー!と思ったんだけど脱出できないんですね。韓国大使も北朝鮮大使も。で、家族を連れて来てるんですよ、奥さんとか。両方の大使が。で、北朝鮮の方は、子供も連れてきちゃってるんですよ。

(赤江珠緒)あららら。

(町山智浩)これね、こんな内戦とかがあって非常に危険で過酷なね、ソマリアになんで子供を連れてきてるんだろうって思うんですけども。はっきり言って北朝鮮よりそれでもマシなんですよ。

(山里亮太)あ〜〜!

(町山智浩)北朝鮮だとメシ食えないですからね。だったら、ちゃんとしたご飯がある程度ね、まぁ大使と言う事で食べられる所に子供を連れてきてあげようと。ある程度自由もあるしと。言う事で連れて来てるんですけども、ただ、子供は1人だけ置いていけって言われてるんですよ、北朝鮮の政府に。

(山里亮太)えっ?

(町山智浩)逃げちゃうから。

(赤江珠緒)うわっ、人質だ。置いてけと。

(山里亮太)わ〜〜〜なるほど!

引用:IMDb.com

北朝鮮の大使は子供を人質に取られている状態

(町山智浩)そう。そう言う状態でその大使も必死にやってんですね。で、韓国大使の方も韓国の立場って言うものが全部その人にかかってて。早く票取れ!って言われてるんですけども、なかなか進まないって言う事で、その辺でね、両方の大使とも国にねものすごく・・なんと言うかね、押し潰されそうになってる大使なんですね。で、しかも、要するにこう言う危険な所へ送られてる訳だから1番下っ端なんですよ。

(赤江珠緒)まぁそうですね。うん、そうか。

(町山智浩)そう。ところがね、ものすごい数のゲリラがまぁ入ってくるんですね、市内に。で、そこで政府軍との完全に最前線になって市内で市街戦が始まって。完全にその政権のある議事堂があるんですけど、それを巡って、もう大戦闘が始まっちゃうんですよ。それで、どうやって家族と我々は逃げるんだろうって言う事で、空港に行くと飛行機なんか出ない訳ですよ。それどころかインフラも全部止まっちゃって、電話もかけられない。国に助けも呼べないと言う状態になるんですね。

(赤江珠緒)えぇぇ・・。

(町山智浩)で、もうどうしようもないから大使館の中に閉じこもって籠城するんですけれども、もう電気もないし。水はあるのかな?でももう、本当にもう食料がなくなってくんですね。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)で、少しでも油断すると入って来ようとするんですよ。政府軍も入って来ようとするし、ゲリラも入って来ようとするし。で、とうとう北朝鮮側の北朝鮮の大使館は襲撃されてですね、何もかも奪われちゃうんですよ。でこれね、映画の中では1回だけの襲撃になってるんですけど、実際はもう10回ぐらい襲撃されてメチャクチャになってるんですよ。

(赤江珠緒)うわぁ・・そう・・。

北朝鮮の大使館は襲撃され何もかも奪われた

(町山智浩)でね、これ大使がね、糖尿病でインシュリンの注射が必要なんですけどインシュリンも金になるからって奪われちゃうんですよ。で、どうしようもないと。ここにずっといるともう、奥さんとかもレイプされるかもしれないし、子供も売られちゃうかもしれないからって事で、とうとうその大使館を脱出して、中国大使館にね逃げ込もうとするんですよ。で中国大使館に行ったらですね、炎上してるんですよ。

(赤江珠緒)えっ?燃えてる?

(町山智浩)そうそう。ネットじゃなくてね。(笑)リアルに。うわー!!みたいな事になって。もうどこも行き場がないと。でももう街の中に出ちゃった。で、ところがそこに子供が来るんですよ。ちっちゃい子がね、かわいい子が。「こんにちは〜!」みたいな。それでなんか銃を持ってるんですけど、「パパパーン」とか口で言ってるんで、みんなが戦争をしてるから戦争ごっこしてるのかな子供もって思うと、実弾を撃ってくるんですよ子供が。

(赤江珠緒)うわ〜〜。

(町山智浩)小学生が。もうそこら中にライフルが転がってるから。で、これはどうしようもないと。

(赤江珠緒)ソマリアの政府でもないけど、やっぱ各国の大使館も別にその辺は容赦なく狙われちゃう?

(町山智浩)各国の大使館もかなり狙われてるんですよ。でもう軍隊とか持ってる所はいいんですけど、持ってない所はもう襲われちゃってるんですよ、全部。政権と繋がってたって言う事で敵扱いなんですよ。

(赤江珠緒)なるほど!

引用:IMDb.com

北朝鮮の大使を韓国大使館側が拒否、でも・・

(町山智浩)で、韓国大使館しかもう行き場がないって言う事で、韓国大使館に入ろうとすると、韓国大使館側が来るな!って言ってる訳ですよ。お前ら俺の邪魔ばっかりしてたのに、なんで困った時だけ来るんだと。お前ら入ってくると変な奴らも入ってくるからダメだ!とか言って、入れないようにするんだけども、ただ、子供がいるのを見ちゃうんですね。

(赤江珠緒)あぁ・・。

(町山智浩)で、子供には罪がないから、しょうがないなもう、入れるかって。まぁ韓国大使館に北朝鮮の大使達を入れてあげるんですけど、でも入って来ても食べ物もないしね、電気もないし。で、これね、12日間そこに籠城してたみたいですね実際にはね。

(赤江珠緒)へぇ〜!

(町山智浩)最初の2日でそこに入って、韓国大使館に入って。で、どうしよう?と。イタリアがかなりソマリアに色々と協力してたって言う事で、イタリア大使館に行けば何かしてもらえるかもしれないと。言う事で、韓国大使館の人達はイタリア大使館に行こうとするんですね。ところが、イタリアと北朝鮮の間には国交がないから北朝鮮の人達はそこに行っても助けてくれないだろうという事で。

(山里亮太)そっか・・。

(町山智浩)じゃあエジプトだと。エジプトとは国交があると、北朝鮮。ケニアとも国交があると。でケニアって隣の国なんで、エジプトとケニアに行くんですけども。エジプトとケニアの大使館に交渉するんですけども、エジプトとケニアはソマリアがどっち側の政権に転ぶかわからないから手出しができないんですよ。隣の国だから、特にケニアとかは。どっちかに加担しちゃうと裏切り者になっちゃうし。だからなかなか手出しはできないけども、ただ自力で逃げてきたなら、受け入れますって。(笑)頑張って来いなって言う話なんですよ。で、こっちはダメだと。北朝鮮が。それでイタリア大使館の方は、なんとか赤十字に頼んで輸送機を出すから、それに乗れば助かるけれども、その、イタリア大使館まで来るのは自力で来なさいって言われるんですよ。

(赤江珠緒)厳しい・・!

(町山智浩)どっちも「自分で頑張って来い!」の世界なんですよ。これどうしようもないんですね。ところがね、またね、その北朝鮮の大使も韓国を敵視してるし、さっき言ったその韓国側の参事もですね、北朝鮮と戦うために訓練された兵士な訳ですよ実際は。それが1つの所で暮らしてるから、元々いがみ合ってただけじゃなくて、まぁ喧嘩になっちゃうんですね。で、喧嘩になっちゃうとね、2人ともね、それぞれ殺しのプロだからものすごいんですよ。(笑)素手で人をね、数秒で殺せる人同士が喧嘩になっちゃうから。

(赤江珠緒)うわぁ・・。

(町山智浩)単にね、やめろよみたいな世界じゃないんですよね。と言うね、中でも戦闘してて外でも戦闘しててと言うね。で、どっちに付いたらいいか誰もわからないと言うすごい内容で。で、外をちょっと見てみると、外はもう死骸だらけなんですよ。道端中、死体だらけ。で、これね、モロッコで撮影しててCG使ってないんですね。

(赤江珠緒)え〜〜CGなしで今!へぇ。

モロッコでCGなしで撮影

(町山智浩)モロッコオールロケで撮ってますね、これ。すごいですよ。この迫力は。本当に現地って言う感じでね。でもここまで追い詰められたらもう、最後の手段は突破するしかないと。強行突破して、イタリア大使館に逃げ込むしかないって事になってくるんですね。イタリア大使館は完全武装してるんですよ。機関銃で。ただイタリア大使館に行くまでは、完全にソマリアの政府軍と、バーレ大統領軍と、反政府軍のアイディードと言うね、リーダーの率いる軍隊が完全にもう戦闘状態なんですね。その間を突っ切って、イタリア大使館まで車で爆走していかなきゃなんないって事になるんですよ。で、ここからね、まずどうしよう。もう撃ってくる訳だから、敵も味方もないんだとこれ。両軍が撃って来るんだと。じゃもう車をですね、そこら中にある大使館にある建物のドアとか色んな物外して、鉄板とか外して、まぁ装甲を厚くするんですよね。

(赤江珠緒)はっはっはっは。(笑)そんな、付け焼刃な感じはするけど。

(町山智浩)そう。でも鉄板とかないからね、本とか電話帳を貼り付けてく。

(赤江珠緒)えぇっ!?

(町山智浩)ガムテープで。電話帳ね、銃弾貫通しないんですよ。

(赤江珠緒)あぁそうですか!!

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電話帳は銃弾が貫通しづらい!

(町山智浩)なかなか。レイヤーが一杯あるんでね。で、電話帳とか本とかをたくさん車の内と外につけて。で、車でですね、ものすごいスピードで走れば、走ってる標的はね、狙いにくいですからね。

(赤江珠緒)あぁそうか。躊躇なく走る。

(町山智浩)そう。もう敵、両方の敵が戦闘してる所に、この素人の大使達が、北朝鮮と韓国の大使達が突っ込んでいくって言う、後半『マッドマックス』ですよこれ。

(山里亮太)はははは!

(町山智浩)すごいですよ。で、その撮影の仕方もすごくて。カメラがすごく俯瞰でね、上から彼らを映していたかと思うと、そのままカメラがグーッと下がってって、走る車の窓から入ってって、車内のパニックを映してそのまま窓から出て、次の車の窓に入っていくって言うのを・・。

(赤江珠緒)えーどうなってるんだろ。

(町山智浩)ワンカットで撮るんですけど。

(山里亮太)ええっっ!

韓国映画のカーチェイスのカメラワークがすごい!

(町山智浩)最近の韓国のねカーチェイスって言うのはね、それをかなりやってます。ドローンとクレーンとCGとか、色んな物を駆使して、ありえない映像を見せてくるんですよ。ものすごい迫力で、もうこれはすごいなと。言う映画がね、『モガディシュ』なんですけども。これ、かなりね盛ってんだろうと思ったんですよ僕。色々調べたら本当なの、これ殆どが。

(赤江珠緒)リアルに。

(町山智浩)リアルなんですよ。すごい事があったんだなと言うね。でもその中でね、この敵対してる北朝鮮と韓国の人達が、命がけで互いを助けるうちにこう友情が芽生えていくとことかね、いいんですよ。その辺が。はい。

(赤江珠緒)なんかお互いの国の人とかにもうちょっと広く、ねぇ。北朝鮮側の人にも見てほしいような気もしますけど。

(町山智浩)まぁ絶対見ないと思いますよ滅びない限り国がね。

(赤江珠緒)そうかぁ。

(町山智浩)でも、オタクの人だけは何でも見ます、はい。ロシアもそうですけど、オタクの人達は自由に何でも見てると思いますよ。色んな技を使って。というね。彼らね、北朝鮮の人達はこれバレたりして、亡命したみたいな事になっちゃうと今度、国に残している子供がね、過酷な孤児院に送られて死んじゃうんですよね。それもまた1つのサスペンスになって。まぁすごい、四つ巴とか五つ巴ぐらいのピンチがね、襲うと言うすごい映画がこの『モガディシュ 脱出までの14日間』ですね。はい。

(赤江珠緒)日本でも公開ですね。7月1日から日本公開と言う事でございます。

(町山智浩)はい。今ウクライナで起こってる事とかもね、考えさせられる映画ですね。

(赤江珠緒)うん。はい。町山さん、ありがとうございました。

(町山智浩)どもでした!

※書き起こし終わり

○○に入る言葉のこたえ

①モガディシュはソマリアの首都
④国連での多数決の票集め、日本でもやっている

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