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プリンセス・ダイアナの町山智浩さんの解説レビュー

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2022年09月27日更新
この映画はね、本当に国民に愛されて、世界中に愛された人の葬儀っていう物がいったいどういうものなのか、それを本当に国民が求めて、国葬しろ!って言った人の国葬が描かれる映画です。(TBSラジオ「たまむすび」より)

映画評論家の町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』(https://www.tbsradio.jp/tama954/)で、『プリンセス・ダイアナ』のネタバレなし解説を紹介されていましたので書き起こしします。
映画視聴前の前情報として、また、映画を見た後の解説や考察レビューとして是非ご参考ください。

町山さん『プリンセス・ダイアナ』解説レビューの概要

①プリンセス・ダイアナさんが亡くなってから25年
②19歳で結婚、36歳で亡くなったダイアナさんのドキュメンタリー映画
③ダイアナカットが大流行
④ナレーションや字幕がない映画なので、説明
⑤なぜダイアナさんが人気だったのか、それは○○のお姫様だから
⑥ダイアナさんのおかげで○○人気が大復活
⑦ダイアナさんと言えばパパラッチ
⑧いきなり王室入りして孤独になっていく
⑨ドキュメンタリーならでは。チャールズさんのそばにはいつも○○○さんが映っていた。
⑩自分が注目される事を利用し社会活動を行っていく

※○○の中に入る文章は、この記事の1番最後で公開しています。
TBSラジオたまむすびでラジオ音源を聞いて頂くか、書き起こし全文をご覧頂くか、この記事の1番最後を見て頂く事で判明します。

プリンセス・ダイアナさんが亡くなってから25年

(町山智浩)こないだ先日8月30日はですね、イギリスの王太子妃だったダイアナさん。

(山里亮太)はい。

(町山智浩)プリンセス・ダイアナさんが亡くなってから25年目だったんですよね。

(赤江珠緒)あーそんなにだ、はい。

(町山智浩)で、それに合わせて色んな映画が公開されるんですが日本でもね。で、今日はですね、その中でドキュメンタリー映画で『プリンセス・ダイアナ』という映画をご紹介します。これ日本ではね9月30日に劇場公開ですけど。まずちょっとおさらいをすると、ダイアナさんは1961年生まれ、だから僕よりひとつ上で、もしご存命だったら61歳ですね。で、81年に19歳の時にイギリスのチャールズ王太子と結婚して、97年に36歳で亡くなっています。これ、でも、現在40代以上の人しかねダイアナさんの事を覚えてる人っていないですよね。

(赤江珠緒)あ〜〜・・そうか。そうかもしれないですね、うん。

(町山智浩)赤江さんとか、どういう記憶ですか?

ダイアナさんの事を覚えている世代の記憶とは

(赤江珠緒)いや私はね、もう小学校の時の担任の先生があのダイアナさんが来日された時の国旗をモチーフにしてくれた白地に赤のワンピースとかを、あの感じを真似したいっていう事でお洋服を着てきたり、ダイアナカットに先生がして来たりとか。

(町山智浩)ダイアナカットね!ありましたね!

(赤江珠緒)あのやっぱり、あのブームを子供心によく覚えてますね。

(町山智浩)はいはい。聖子ちゃんカットとちょっと似てるんですけどね。

(赤江珠緒)そうそうそうそう!

(町山智浩)ダイアナカットね。ちょっとこう、ブローするんですよねこう。みんなやってましたね。

(赤江珠緒)やってましたもんね。

ダイアナカット

(町山智浩)このドキュメンタリーの中でも、ダイアナさんのおかげで美容院がめちゃくちゃ儲かったっていうのが出てきますよ。

(赤江珠緒)あーー!そうなんだ!

(町山智浩)ダイアナカットにしてって言うんで。

(赤江珠緒)そっかぁ!やっぱりそうだったんですね、当時ね。

(町山智浩)はい。この映画を見ると大体100分ぐらい、ダイアナさんが何をしたかっていう事がもうものすごく凝縮されて、整理されてるんですごくわかりやすいと思います。で、なんで、まぁダイアナさんってものすごい人気だったんですね全世界で。まぁすごい人気で、普通歌手とかが、人気になってその人の真似をするってのはあるんですけど、逆でダイアナさんの真似をしたノーランズとかですね、グループまでいたりしたぐらいでね、髪型をね。すごいポップカルチャー的にもすごい人気だったんですけど、それ以上にもっと大きな意味があるんだという事をこの映画は教えてくれるんですけど。

この映画ね、一般のドキュメンタリーと違って、一切ナレーションとかがないんですよ。

(山里亮太)すごいな。

(町山智浩)字幕もないんですね。だから、ちょっと知らない人はね、何が映ってるのか、この人は誰なのかっていうのがわからないと思いますんで、その辺をちょっとね説明しながら今日はご紹介したいと思います。

(山里亮太)そっか!はい。

ナレーションや字幕がないので予備知識を紹介

(町山智浩)まずダイアナさんは、どうして人気があったか、なんて呼ばれてたかっていう話をしますと、彼女は「ピープルズ・プリンセス」と呼ばれてたんですよ。これは「庶民のお姫様」という意味なんですね。で、ダイアナさんは、一応名門貴族空なんですけど両親ともに。でも、あんまりお金がなくて、子供の頃は結構いいお屋敷に住んでたみたいなんですけど、その後それも手放してですね。チャールズ皇太子と出会った頃にはウェイトレスとかしてたんですよね。

(赤江珠緒)へぇ〜。

(町山智浩)あとね、子供の世話をしたり、保育園の先生をしたりね。子供の世話ってベビーシッターですねいわゆるね。で、自動車乗ってるところも当時テレビに追っかけられたりしてるんですけど、その乗ってる自動車もねオースチンメトロっていうまぁ大衆車なんですよ。あのね、日産マーチって車があって昔。それの格の車ですね、はい。1000ccぐらいのね。

(赤江珠緒)なるほど!うん。

(町山智浩)あとね、その当時はアパートの家賃を安くする為に4人で一緒に暮らしたりシェアをしてたんですよ。シェアハウスに住んでた人がプリンセスになったんですよ。これすごい事ですよこれ。だから、いわゆるシンデレラなんですよ。

(赤江珠緒)ほんとそうですね。

(町山智浩)だから当時の人達はものすごくダイアナさんの皇太子との結婚式に非常に熱狂したんですけれども。またね、その当時イギリスすごくね景気が悪くなってて。労働者とですね右翼団体がものすごく対立するという事で町中騒然とする状態だったんですよ。特にそのイギリスの王家に対しての批判が集中しましてですね。要するに国民がこんなに貧しいのにどうなってんだみたいな話になっていったりですね。非常に王室の支持率が下がってたんですよ。ところが、それがダイアナさんがプリンセスになるって事で一気にもう王室人気がバーーッと上昇して。それまでもうめちゃくちゃ怒っていた労働者とかですね貧しい人達も、もうイギリス万歳!ってなったんですよ。

(赤江珠緒)うわ〜そんなに回復しちゃったんですか、王室人気が。

ダイアナさんのおかげで王室人気が大復活

(町山智浩)この熱狂ぶりがこのドキュメンタリーで出てくるんですけどまぁすごいんですよ本当に。で、喜んでる人達はみんな庶民の人達ですよ。あとね、黒人だったり、インド系だったり、マイノリティの人達もめっちゃくちゃ喜んでるの。そこがね、すごいとこなんですよね。だからやっぱり我々のと一緒に同じような生活をしてた人がお姫様になって、ゆくゆくは女王様、クイーンになるかもしれないと。イギリスという国も変わるだろうという事で、ものすごい熱狂ぶりなんですよ。それはイギリスだけじゃなくて、イギリスの、かつてのイギリスの一部だったインドとかオーストラリアとかカナダとか、アフリカにもいっぱいあるんですけどそこも全部そうで。さらに香港とかね、その当時はね。それだけじゃなくてもちろん日本でもすごい人気だったんですよね。

(赤江珠緒)そうですよね!

(町山智浩)本当に人気で写真集とかもめちゃくちゃ売れちゃうんですよ。

(赤江珠緒)もう本当そんな感じ。

(町山智浩)ダイアナさんの写真集がバカ売れするっていう、すごい時代だったんですよ当時。で、みんな髪型真似をして服までしてね。

(赤江珠緒)そう。テレビでもよくダイアナさんをお見かけするって感じでしたもんね。

(町山智浩)そう。すっごい出てきて大変だったですけど。ただそれがね、ものすごい熱狂がまた逆の方向に行っちゃうんですね。で、世界中を旅行するんですよお披露目でね。そうすると、どこに行ってもダイアナさんばっかりなんですよ。旦那さんがね、なんというか、どうでもいい感じで。

(山里亮太)あ〜!じゃない方・・!

(町山智浩)そうそう。で旦那さん、ちょっと孤独そうに見えるんですよ。

(山里亮太)あぁ、その表情も撮ってるんですねドキュメンタリーだから。

チャールズさんが孤独そうに見える

(町山智浩)で、色女女の子達がね。ちっちゃい女の子達が、もう本当にお花を持ってダイアナさんに駆け寄るんですよ。バーッと。その時にね、チャールズさんをね、素通りしてるの。(笑)

(赤江珠緒)まぁでもそうなりますよね。(笑)

(山里亮太)あーー!(笑)なるけど、でもわかるチャールズさんの気持ちも!

(町山智浩)そう。やべえって思うんですけども。

(赤江珠緒)でも単純に華があるのはダイアナさんだし、やっぱりお花を持っていくならそっちになりますもんね。

(町山智浩)そっちになっちゃうからね。

(山里亮太)気が付かないからね、子供は普通に。

(町山智浩)そうなんですよ。ただね、まぁそれだけすごいとパパラッチがすごいんですね。

(山里亮太)そのイメージですね。僕らからすると。

ダイアナさんと言えばパパラッチ

(町山智浩)こうカメラを持った人達がどこに行ってもものすごい追っかけて。で、ダイアナさんが1人で出かけようもんなら、カーチェイスでもってもう完全に法律違反してるんですけど、もう街の中をカーチェイスして追っかけるんですよね。あとね、お子さん生まれて。ウィリアム王子が生まれて、学校で運動会をやるシーンがあるんですけど、その運動会にダイアナさんが出るっていって、運動会に来る親よりもカメラマンの数が多いというね。

(山里亮太)うわ〜〜やだなぁ。。

(町山智浩)もうこれね、他の子供達もめちゃくちゃやりにくいっていうかね。

(赤江珠緒)ほんとですね。。

(町山智浩)大変ですよね、これね。

(赤江珠緒)キツいな〜。

(町山智浩)キツいんですよ。もう異常な状態なんですけど、どうしてそうなったかっていうと、当時、イギリスでは僕、その頃イギリスに初めて行ったんですが86年ぐらいかな?タブロイド紙っていうなんというかまぁ、スポーツ新聞ですね。が、ものすごい売れ行きだったんですよ。まだインターネットがない時代なんで、ザ・サンとかね、色んなのがあったんですけど。だいたい午後2時とか3時ぐらいになると、街にいっぱいその新聞を売るスタンドがあって、そこにトラックからですね、もうその新聞を縛ったやつがボンボンボンボン投げられるんですけど、ひとつの売り場で100とか売れちゃう世界なんですよ。だからもうイギリス全土でものすごい売れる訳ですよね。だから、そのすごい写真撮れれば、大儲けなんですよ。

(山里亮太)そっか・・。

(町山智浩)ひと財産できちゃうんですよ。いい写真が撮れればね。だからもうフリーのカメラマン達が死にもの狂いでダイアナさんを追っかけるんですけど、まぁそれがロクな事にならないんですよね、そういう事やってるとね。

(赤江珠緒)そうですね。

(町山智浩)で、ダイアナさんとチャールズさんは歳が結構離れてたんで、ダイアナさんね、結婚した時にまだ19歳なんですよ。でねこの人ね、いわゆるその貴族の生活とか全然した事がなくて、さっき言ったみたいに庶民なんで、貴族っていうとそれこそ社交界に行ってね、ダンスパーティーをやったりそういう社交界的な儀礼とかそういったものに慣れて育ったかと思うじゃないですか。でもこの人はそういうそういう人じゃなかったんですよ。

(赤江珠緒)そっか・・。

いきなり王室入りして孤独になっていく

(町山智浩)で、それがいきなり王室に入れられちゃったもんだから。どんどんどんどん彼女も孤独になっていくんですよね。で、またチャールズさんっていうのはあんまり感情を表に出さないタイプの人なので。あんまりあたたかくない関係になっていって。で、これねドキュメンタリーこれがすごいのは、ものすごい数の撮られたダイアナさんに関する映像を、もうそれこそ何万時間みたいにあるのを監督達が全部見てですね、チェックしてるんで、もう婚約したあたりからずっとですね、チャールズさんのそばにいつもいる女性が映ってるんですよ。

(赤江珠緒)はいはい。。

(町山智浩)それが後で非常に話題になる人妻のカミラさんですね。

(山里亮太)あー。。

(町山智浩)で、カミラさんとチャールズさんが不倫してるっていう事で後でカミラさんという人は注目されるんですけども。でも最初の段階からいつも近くにいるんですよ。でも誰だか知られてないから、誰にも騒がれなかったけど写ってるんですよしっかり。

(山里亮太)へぇ〜!

(町山智浩)これもすごい。たぶん編集してる間に発見したんだと思いますよこれ。映画作っている時に。あぁいる!みたいな感じで。で、彼はね、幼なじみだったんでカミラさんの方がね。で、夫婦関係でダイアナさんとうまくいかない事を全部相談してたりしてて。で、カミラさんの方とどんどんどんどん深い仲になっていくと。で、夫婦関係がどんどん悪くなっていく中で、もう殆ど仮面夫婦みたいになっていって、で、それを描いた映画が前にもたまむすびで紹介した『スペンサー』っていう映画なんですね。

映画「」のポスター

スペンサーというのはダイアナさんの旧姓なんですけども、夫婦仲が冷めてから、毎年クリスマスには王家全員で一緒に暮らさなきゃなんないんですよ。で、女王とかも一緒に3日間暮らさなきゃなんないんですけど。もう夫婦仲が悪いからものすごくつらいんですよ。それはもう王家の方も全部知ってて。でももう、別にこういう所に嫁に来たんだから我慢しなさいみたいな感じなんで。で、そのプレッシャーの中で拒食症になって、ダイアナさんがね。どんどん追い詰められていく映画が『スペンサー』で。これも日本で10月14日から公開ですね。これは劇映画で、ダイアナさんがもう離婚とか別居を決心するまでの3日間を描いたドラマです。はい。

→町山智浩さん『スペンサー』解説

(町山智浩)それで、そういう事をやってるとすごい周りが追っかけてるから、情報を漏らすというか、売る奴がいっぱいいる訳ですよ。で、どんどん不仲である事がバレていって。世界中が知ってる状態になりましたよね最終的にね。夫婦仲がもう悪い事がね。それで別居していくんですけれども、そのつらい中からね実はダイアナさんはここからプリンセスとして、王女として、お姫様としてですね、その使命を果たす方向に向かってくんですよ。

(赤江珠緒)それがすごいですよね。普通はもうただただ人間不信になりそうですけどね。

(町山智浩)はい。本当につらくて味方が誰もいないような中で、彼女はどんどん社会運動に参加していくんですよ。で、ここですごく有名なのはそのホームレスの人に話しかけて助けたり、あとはこの頃ですねエイズが世界中で大問題になっていて、その頃は全く治療法がわからないっていう事で、死者がどんどん増えていくという時に、ダイアナさんは病院に行ってエイズで苦しんでる人達に触って抱きしめていくんですよ。

(赤江珠緒)ふーん。

(町山智浩)これ”ふーん”じゃないんですよ結構。

(赤江珠緒)うん。当時はだってそれはもう差別もされてましたしね。

(町山智浩)「触っちゃいけない」って言われたんですよ。

(赤江珠緒)あ、「触っちゃいけない」まで!

(町山智浩)覚えてない?

(赤江珠緒)あ、触っちゃいけないまでか!そうか。

(町山智浩)エイズの人がいたらその場にあったものは全部捨てろっていう世界でしたよ当時。

(山里亮太)何もわかってないから。

(町山智浩)わからないんですよ、どういう風に感染するか。それだけじゃなくて、エイズじゃなくても、その人がゲイだったらエイズがうつるかもしれないから消毒しろっていう世界だったんですよその頃。ものすごいひどい世界だったんです。その頃は。で、それこそ触ったらエイズがうつるみたいな事を子供までがやってる世界だったんですよ。

(赤江珠緒)そっか・・。

(町山智浩)その中で、ダイアナさんは病院に行って、エイズ患者の人を抱きしめたんですよ。これは大変な勇気なんですよ。当時としては。で、これは本当に重要な事なんです。というのは、アメリカに行ってもやったんです。彼女は。アメリカは、当時レーガン政権でエイズに関して全く対策をしてなかったんですよ。前もお話したんですけれども、レーガン政権はキリスト教の福音派と言われる非常に過激な人達と密接に繋がっていて、彼らに選挙協力をしてもらっていたんです。

(赤江珠緒)うーん!

エイズの人達を抱きしめるダイアナさん

(町山智浩)何度もお話していると思いますがこれは。だから、キリスト教福音派原理主義の人達は、エイズというのはゲイの人達に神がくだした天罰だという主張してたんですよ。だから、レーガン政権はエイズの人を救済する事を一切しなかったんです。そこに、ダイアナさんは行って、エイズ患者の人達を抱きしめて回ったんですよ。国が何もしないのに、アメリカという国が。

で、その後もアフリカでかつてイギリスが支配をしていた地域で、今も内戦が続いてる所に行って。そうすると内戦で地雷をばらまいてるんで、子供達がみんな足がないんですよ。で、わざとちっちゃい爆薬にして死なないで足がなくなるようにしてあるんですよ。そういう所って。

(赤江珠緒)ひどいね。。

(町山智浩)その方がダメージが大きくなるから。で、そこに行って、足がなくなった子供達と一緒に遊んで慰めて、でその頃はイギリス政府も国連も殆ど何もしてなかったんで地雷に関して。で彼女が行ったから、ダイアナさんが行ったから、地雷の撤去とか回収とかそういった事に世界中が参加するようになったんですよね。

(山里亮太)なるほど・・。

(赤江珠緒)でも自分が注目される事を逆に利用していくっていう感じになってこられたんだね。

自分が注目される事を利用し社会活動を行っていく

(町山智浩)そう。そうなんですよ。だからね、彼女が行けばマスコミがついてくるから。エイズの所に行っても、エイズ患者の人に会っても、アフリカの地雷地帯に行っても、マスコミが全部ついてきてそれでしかも全部世界中に報道されるから。自分にものすごい力があるんだって事を知って、その広告をする力ね。宣伝をする力があるんだと思って、それをもう本当に素晴らしい形でそれを利用しようとしたんですよダイアナさんは。

(赤江珠緒)なるほど。。

(町山智浩)で、それは彼女がすごく王室の中で孤独や差別を実際に感じて、それで、19歳の頃何も知らないでお姫様になったんですけど、だんだん学んでいって、勉強していって、それを成果として出していくんですよ彼女は。ここが素晴らしいのがね、だから、要するにまぁ霊感商法の広告塔になったりするんじゃないんですよやらなきゃなんない事は。

だからこの映画はなぜ、ダイアナさんをそんなに世界中の人達が愛したのかって事をちゃんと見せてくんですけど。でも、カメラマンが追っかけて、そこから逃げてる時に恋人と乗ってる車でね、ベンツでね。パリの高速道路で柱に激突して亡くなってしまうんですけれども。亡くなった時にね、エリザベス女王は、ダイアナ妃の追悼をしなかったんですよ。これ覚えてます?

(赤江珠緒)そっか・・なんかありましたね。

(町山智浩)なかなか追悼しない、今日もしない、明日もしないって、カウントダウンされてたんですよ。日本でも。

(山里亮太)あったあった・・。

(町山智浩)これどうしてかっていうと離婚でスキャンダルで王家に恥をかかせたって事でものすごく怒っていて、女王はね。それで、半旗も出さなって言って宮殿に。で、しかも王室の人だと国民葬をするんですね。王室国民葬っていうのを本来はするんですよ亡くなった時は。でも、王家を出てったんだから、しないって言って。国民葬しないっていう感じになってて。でも、国民はどんどんそれを求めていく訳ですねイギリスの。で、世界中からも求められていて、しかも、これはまずいと思ったんでその当時のブレア首相がエリザベス女王を説得するという事態にもなっていくんですよ。で、エリザベス女王がこのまま王室としてダイアナさんの国民葬に同意しないんだったら、もう王室なんかいらないっていう声まで出てくるんですよ。

(赤江珠緒)お〜〜すごい。

(町山智浩)国民が本当にちゃんとした形での葬儀を求めてね。で、とうとう根負けして、エリザベス王が群衆の前に出てくるシーンっていうのがすごいんですよ。

(赤江珠緒)あ〜。。それもこの映画に入っている?

ダイアナさんの国葬を認めなかったエリザベス女王

(町山智浩)映ってます!国民は、エリザベス女王が来た、万歳!じゃなくて、やっと来たわねみたいな感じなんですよ。そこに集まってきていた人達の感じが。そのね緊張感というのは、その前にそういう事があったって事がわからないと見ていてちょっとわからないと思うんですけど。だからこの映画はね、本当に国民に愛されて、世界中に愛された人の葬儀っていう物がいったいどういうものなのか、それを本当に国民が求めて、国葬しろ!って言った人の国葬が描かれる映画です。

(赤江珠緒)ちょっと今ね、見る所ありますね、これね。

(町山智浩)はい。これが本当に国民に愛されて求められた人の葬儀なんですよ。

(赤江珠緒)そして、その影響力をこういう形で使った人がいるっていうね。なるほどな。

(町山智浩)そうなんですよ。なぜ愛されたか?いい事をしたからですね。それで今、エルトン・ジョンの歌が流れているんですが、エルトン・ジョンはゲイだったので、そのエイズの人達を救うという行動をしたダイアナさんを非常に尊敬してて、このダイアナさんに捧げる歌というのを葬儀で歌ったんですけどもね。はい。

という事で『プリンセス・ダイアナ』は9月30日からTOHOシネマズシャンテ他全国ロードショーで、『スペンサー ダイアナの決意』というその3日間を描いた映画は10月14日から全国ロードショーです!

(赤江珠緒)ダイアナさん今でも愛されてるのはそういう事なんですね。

(町山智浩)はい。理由があるんです。

(赤江珠緒)町山さん、ありがとうございました。

(山里亮太)ありした!

(町山智浩)どもでした!

※書き起こし終わり

○○に入る言葉のこたえ

⑤なぜダイアナさんが人気だったのか、それは庶民のお姫様だから
⑥ダイアナさんのおかげで王室人気が大復活
⑨ドキュメンタリーならでは。チャールズさんのそばにはいつもカミラさんが映っていた。

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