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マッドゴッドの町山智浩さんの解説レビュー

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2022年10月31日更新
これがね、とにかく天才の技なんで。『マッドゴッド』っていうタイトルはまさにこのフィル・ティペットさん自身だと。いう事で。まぁ、すさまじい映像体験ですので、ぜひご覧いただきたいと思います。(TBSラジオ「たまむすび」より)

映画評論家の町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』(https://www.tbsradio.jp/tama954/)で、『マッドゴッド』のネタバレなし解説を紹介されていましたので書き起こしします。
映画視聴前の前情報として、また、映画を見た後の解説や考察レビューとして是非ご参考ください。

町山さん『マッドゴッド』解説レビューの概要

①町山さんの近所にお住まいの方の映画を紹介
②血みどろで内臓グチャグチャで、うんこがブリブリ漏れる、とんでもないアニメ
③フィル・ティペット監督は伝説のストップモーションアニメーターで、『スター・ウォーズ』や『ロボコップ』などの名作SFで特殊効果を手掛けた
④ジュラシック・パークの恐竜ではCGとストップモーションの合体でアカデミー賞を取った監督
⑤しかし、CGの時代になり彼のストップモーション作品がここ20年ほどなかった
⑥商業映画は全部CGに行ってしまったが、その間コツコツと作り続けられたのがこの映画マッドゴッド
⑦マッドゴッドは1コマずつ撮影するため、○○年かかった
⑧『マッドゴッド』っていうタイトルはまさにこのフィル・ティペットさん自身だ

※○○の中に入る文章は、この記事の1番最後で公開しています。
TBSラジオたまむすびでラジオ音源を聞いて頂くか、書き起こし全文をご覧頂くか、この記事の1番最後を見て頂く事で判明します。

『マッドゴッド』町山さんの評価

※前半で『ONI ~ 神々山のおなり』を解説

(町山智浩)で、もう1本の方はですね、全くそれ(『ONI ~ 神々山のおなり』)と逆でですね。血みどろで内臓グチャグチャで、うんこがブリブリ漏れるっていうね。

(山里亮太)wwwww(苦笑)

(町山智浩)とんでもないアニメなんですけど、人形アニメで。はい。『マッドゴッド』っていうタイトルで、狂える神っていうタイトルのアニメなんですね。

(山里亮太)アニメ!?

(町山智浩)アニメなんです、これ。人形アニメです。これはね監督はフィル・ティペットという人でですね、この人はうちから車で8分ぐらいの所に住んでいます。

(赤江珠緒)あはははははは!

伝説の人形アニメーター

(町山智浩)で、このフィル・ティペットという人は伝説の人形アニメーターなんですよ。ストップモーションアニメーターで。『スター・ウォーズ』をご覧なった方だったら覚えてると思うんですけど、主人公のルーク・スカイウォーカーがミレニアム・ファルコンに乗って、すぐにですね、テーブルの上でチェスをするシーンがあるんですね。

 

映画「」のポスター

 

(赤江珠緒)あるある!はい!は

(町山智浩)ちっちゃい怪物がね。

(赤江珠緒)うん!ボワーンとなんか浮かび上がってきて。

(町山智浩)そうそうそうそうそう!ホログラフで、それでもってちっちゃい奇怪な怪物達がプロレスをするんですけど、あれを作った人です。

(赤江珠緒)ほぉ〜。

(町山智浩)で、色んな物を作ってる人ですね。『ロボコップ』に出てくるあのロボットとか、『スター・ウォーズ』だと『帝国の逆襲』に出てくるあの巨大な象のような戦車。ああいうのを作ったり、あとアカデミー賞を取ってるんですけども、アカデミー賞を取ったのはですね、『ジュラシック・パーク』の恐竜です。

(赤江珠緒)へ〜〜!!!

ジュラシックパークの恐竜

(町山智浩)あれCGだと思われてるんですよ、一般にはね。あれは、そのフィル・ティペットが人形で作って。まず。ティラノザウルスのモデルを。それを動かして、動く時にその関節部分にセンサーを取り付けて、それで動きをコンピュータに取り込んで、コンピュータグラフィックス内のティラノザウルスを動かしてるんですよ。

(赤江珠緒)へぇ〜〜〜!あぁそうなんですね。

(町山智浩)だから人形アニメ、ストップモーションアニメとCGの合体なんですね。それをやって、フィル・ティペットはアカデミー賞を取ったんですね。本当にすごい天才なんですよ彼は。まぁとにかく挙げるとキリがないんですけど、『スターシップ・トゥルーパーズ』っていう映画で、もう何万もの数の怪物がですね、宇宙軍を襲うというシーンがあって。それも同じ方式で撮ってるんですけど。まぁとにかくこのフィル・ティペットという人はすごい人なんですが。今、CGの時代になってですね、ここ20年ぐらい、そういう彼のストップモーションの作品がなかったんですね。やっぱりなんていうかコマーシャル的な・・商業映画は全部CGに行っちゃったんでね。ところがその間、30年間コツコツと1本の映画を彼は作り続けてきたんですよ。

(赤江珠緒)えーー!

(町山智浩)それが『マッドゴッド』なんですよ。で、要するにまぁ1コマずつ撮るやつだから、ものすごく時間がかかるんですね。

(赤江珠緒)これ、CGじゃなく、もう全部1コマずつ?

(町山智浩)1コマずつ撮ってるんです。30年かかってますこれ。

(赤江珠緒)30年!!!

(町山智浩)30年かかってます。大変なんですよ。で、彼のスタジオ行ったんですけど、もう全部これになってましたけどね。もうコツコツコツコツ作り上げてきたのがこの『マッドゴッド』で。内容は地獄巡りです。セリフないです。

30年かけて作られたマッドゴッド

(赤江珠緒)地獄巡り!(笑)

(町山智浩)地獄巡り。もう世界が完全な地獄になって、人間達はみんなですね、うんこから作られてですね、それでうんこ人間達が一生懸命働くんですけど、次々と踏み潰されていくという、もう本当に地獄なんですよ。

(赤江珠緒)え〜〜!

(町山智浩)これはね、オランダの画家でヒエロニムス・ボスという人がいるんですね。ブリューゲルよりもさらに前の人なんですけども。地獄絵図ばっかり書いてた人なんですね。で、その人の絵を、このフィル・ティペットが10歳の頃に見て、それからずーっと頭の中に積み上がってきたイメージを、30年間で吐き出したっていう物なんですよ。

(赤江珠緒)なんかこれまた、すーさまじいですね。

(町山智浩)凄まじいんですよ。ボスの絵っていうのは知ってる人だったらわかるんですけど、もう本当に地獄大パノラマなんですよ。

(山里亮太)ははは!

(町山智浩)で、このね怪物の数々を全部1人で手作りしてます。

(赤江珠緒)これ!自分で手作りで!?

(町山智浩)手作りです、手作りで全部作ってるんです。

(赤江珠緒)で、それを少しずつ動かして?

(町山智浩)そうそう。少しずつ動かして。そういう執念の作品がこの『マッドゴッド』で。現在ね、71歳なんですけど。色々と大変だったみたいですよ。この30年間は。

(赤江珠緒)いやそうでしょうね。そりゃ30年かかるなぁっていう・・感じですもんね。

(町山智浩)かかるんですよ。で、これがね、とにかく天才の技なんで。『マッドゴッド』っていうタイトルはまさにこのフィル・ティペットさん自身だと。いう事で。まぁ、すさまじい映像体験ですので、ぜひご覧いただきたいと思います。

(赤江珠緒)でもやっぱり町山さん、CGができるようになっても、そういう技術で作った物はやっぱり違うんですか?

(町山智浩)やっぱり全然違いますねそれは。それはね、芸術作品に近いものですね。本当に。この人自身のそのイマジネーションからこう出てきた、フィル・ティペットさんの脳に入っていくような体験を味わうことができると思いますけど。ということでね、お二人ともご近所なんでね。近所贔屓なだけです、はい。いや、そんな事ないですけども。(笑)

(赤江珠緒)ご近所にちょっと鬼才が多いな、みたいな。(笑)

(町山智浩)鬼才が多いんですよ。(笑)大変な事になってますけど。八百屋さんとかで会ったりする人達ですけどね。

(赤江珠緒)『ONI ~ 神々山のおなり』はNetflixで配信中でございます。そして『マッドゴッド』は12月2日、日本公開となります。

(町山智浩)はい。ということでバークレー町内会の皆さんですね、ぜひよろしくお願いします。(笑)

(赤江珠緒)はい。(笑)お疲れ様でした。町山さん、ありがとうございました〜!

(山里亮太)ありしたー!

(町山智浩)どもでした!

※書き起こし終わり

○○に入る言葉のこたえ

⑦マッドゴッドは1コマずつ撮影するため、30年かかった

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