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引用:IMDb.com

ハスラーの町山智浩さんの解説レビュー

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2023年01月13日更新
楽しい映画といい映画が違うのは何か?っていう事なんですよ。いい映画は、見た後すごく人生の糧になった気がするんですよ。(TBSラジオ「たまむすび」より)

映画評論家の町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』(https://www.tbsradio.jp/tama954/)で、『ハスラー』のネタバレなし解説を紹介されていましたので書き起こしします。
映画視聴前の前情報として、また、映画を見た後の解説や考察レビューとして是非ご参考ください。

町山さん『ハスラー』解説レビューの概要

①ポール・ニューマンの名作
②楽しい映画といい映画の違い
③いい映画は、見た後すごく○○○○になった気がする
④『ハスラー』というのは、○○○という意味
⑤絶対的なライバルのミネソタ・ファッツを倒すまでの物語が『ハスラー』
⑥勝てない理由は、キャラクターがないから

※○○の中に入る文章は、この記事の1番最後で公開しています。
TBSラジオたまむすびでラジオ音源を聞いて頂くか、書き起こし全文をご覧頂くか、この記事の1番最後を見て頂く事で判明します。

『ハスラー』町山さん解説書き起こし

(町山智浩)ちょっと古い映画の話だったんですけど、今日お話しするのもちょっと古い映画の話になっちゃうんですよ。すいません。今週の10月21日からですね、テアトルシネマグループという映画館でですね、ポール・ニューマン特集というのがスタートするんですね。で、まぁ60年を中心に活躍したポール・ニューマンの代表作4本。『明日に向って撃て!』『熱いトタン屋根の猫』『ハスラー』『暴力脱獄』が上映されるんですけども。これをちょっと紹介したいんですね。というのはその、ポール・ニューマンって、なんか、わかります?

(赤江珠緒)ものすごくハンサムな俳優さんというイメージではありますけど。

(町山智浩)なんか見てます?

(赤江珠緒)いや、見てないですね。『明日に向って撃て!』とかね。

(山里亮太)聞いた事あるけどもぐらいですね。

(赤江珠緒)名作だみたいな感じでは聞いてますけど。ごめんなさい、通ってないな。

引用:IMDb.com

ポール・ニューマンの名作

(町山智浩)聞いた事ある感じですね。僕1962年生まれですけども僕がギリギリなんですよポール・ニューマン。リアルタイムで見てる。で、僕より下になると、僕もう60ですけど、僕より下になるともう、ブルース・リーとかが出てきちゃうんで。ポール・ニューマンはあんまり見てない人が多いんですね。ただ僕は子供の頃にポール・ニューマンの映画の『ハスラー』と『暴力脱獄』の2本を見まして、ものすごいこう・・影響を受けたんですね。忘れられないセリフが何個かありまして。だからこの2本について、ぜひ見て頂きたいので、全然ポール・ニューマンとか興味ない人もね。というのは、いい映画と言うのはね、いい映画と楽しい映画っていうのがある訳ですけど、楽しい映画といい映画が違うのは何か?っていう事なんですよ。いい映画は、見た後すごく人生の糧になった気がするんですよ。

(赤江珠緒)あ〜なるほど、うん。

楽しい映画といい映画の違い

(町山智浩)これを見ておいたせいで俺の人生が少し変わったかもしれない。変えられるかもしれない。いう気にさせてくれるものがいい映画、なんですね。で、特にこの『ハスラー』と『暴力脱獄』はそうだったんで、ちょっとお話をしますとですね。『ハスラー』というのは、これは”勝負師”って意味なんですよ。で具体的にはこの映画でポール・ニューマンが演じるのはエディという名前のビリヤード打ちですね、はい。で彼はいつもはですね、ビリヤードをみんながしている所に行って、下手くそなビリヤードをワザとしてですね。ちょっと賭けをしようぜって言ってくる奴をカモにして、実はめっちゃくちゃ天才的にうまくて、そいつから金をですね、搾り取ると。いう仕事をしてるんですが、若いんですけどね。でも、こうビリヤードのランキングみたいな物を上がっていく為に、すごく強い奴とも戦わなきゃなんない訳ですよ。で、そういう所に行くんですね。そこはもう完全に博打をする場というよりは、本当のプロのめちゃくちゃうまい奴らが勝負をかけてくるという場なんですね。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)雀荘とかにもなんかそういう所があるらしいんですけれども。ものすごく怖い所なんですよ。昔は将棋とかね、打つ所で大阪とかにそういうのがあったみたいですけど。そういう場所に行く訳ですよ。そこで、ミネソタ・ファッツというビリヤード打ちと対決するんですけど、このミネソタ・ファッツっていうのはものすごく太ってるミネソタから来た男なんですが、これ実際のビリヤードプレイヤーなんですよ。

(赤江珠緒)ふ〜ん!俳優さんじゃなくて?

引用:IMDb.com

ミソネタ・ファッツは実在する人物

(町山智浩)本当にそういう人がいたんですアメリカに。で、俳優が演じてはいるんですけど、このミネソタ・ファッツっていうのは伝説的なビリヤード打ちとして実在するんですね。

(赤江珠緒)あぁそういう事か!

(町山智浩)それとこのポール・ニューマン扮するエディが戦うんですが、エディの方が圧倒的に技術がすごくてですね。あらゆる技を使って勝っちゃうんですよ。これポール・ニューマン自身が、一応ビリヤードはやってはいるんですけど、すごい曲打ちみたいなところは本当にプロが手だけ演じてますけどね。で、絶対に不可能と思われるようなショットもいくつかやって、それはこの映画で有名になって、その後もハスラーショットとかハスラーバンクショットって名前が残るぐらいこの映画で有名になったショットがいくつかあって。

(赤江珠緒)あ〜〜ハスラーショットって、そういう事!へぇ〜!

ハスラーショット等、この映画で有名になったショット

(町山智浩)あるんですよ。映画から来てるんですね。で、1000万円ぐらいですね、今のお金になおして。1000万円ぐらい勝っちゃうんですよ、エディが。それで勝ったっておさらばしようとすると、このミネソタ・ファッツから「えっ?何も終わってないよ。」って言われるんですね。でももう既に6時間ぐらい戦ったけど?誰が決めたんだ?いつ終わるっていうのを。って言われるんですよ。で、それから延々と、何十時間も勝負が続くんですよ。終わりはないんですね。

(赤江珠緒)ええ・・!終わり、ない?

(町山智浩)決めてないから。で、途中で逃げる事も許さないと。いう事でだんだんエディは絞り取られていって最後は一文なしでもうボロ負けするんですよ。で、この屈辱から彼が何とか立ち上がって、この絶対的なライバルのミネソタ・ファッツを倒すまでの物語が『ハスラー』なんですね。

(山里亮太)なるほど。

引用:IMDb.com

絶対的なライバルのミネソタ・ファッツを倒すまでの物語が『ハスラー』

(町山智浩)復讐戦を挑むんですよ。で、その為にもうアメリカ中を回って旅しながら、各地のものすごく強い奴に勝負を仕掛けていくというですね、非常にゲーム感覚の映画にもなってます。

(赤江珠緒)ちょっと武者修行をしていくみたいな。

(町山智浩)武者修行していくんですよ。でその中で彼は、非常に孤独な女性サラという女性と会ってですね、非常に寂しい恋をするんですね。2人とも身寄りがなくて、本当に1人ぼっちの2人が身を寄せ合って愛し合っていくんですけども、この映画は実はビリヤードについての映画じゃ実際はないんですね。というのは、ビリヤードに興味ないからこの映画を見ないって。僕も全然ビリヤードに興味ないんですけどものすごく面白かったんです。だって子供だったからビリヤードのルールなんか知らない訳ですよ、見た時にね。でもこの映画はすごく重要な事を言ってて。エディのマネージャーになって付いてくる男がいるんですが、その彼が、なんでお前がミネソタ・ファッツに負けたと思う?って言うんですよ。技術はハッキリ言ってお前の方が遥かにすごい。でもお前は彼に勝てないんだ。って言うんですよ。それは、ミネソタ・ファッツの方が遥かにお前よりも『キャラクター』があるからだって言うんですね。

(赤江珠緒)キャラクターがある?うん、うん。

勝てない理由は、キャラクターがないから

(町山智浩)これすごく難しい言葉で。見た時よくわからなかったんですけども。これ、人格が分厚いんだって言うんですよ。奥が深いんだって言うんですよ。だから、もう底なしだから、彼と戦うとそれに巻き込まれてってしまうんだと。もうあらゆる懐があるんだと。で、それは、やっぱり生きていく中でしか、その人格というのは厚くできないんですね。

(赤江珠緒)うわ、すごいな。確かに重い言葉ですね。

(町山智浩)色んな人生を知って色んな苦難を経て、色んな悲しみを背負っていく中で、初めて作られる物なんだと。いう話なんです。その為にこのエディは、非常に悲しい悲しい目に遭っていくんですね。で、勝負師としてのそのキャラクターを掴むという事の代償に、色んな大事な物も捨てなきゃならないんだっていう話で。これはね、この人格、キャラクターっていうのは、実はギャンブラーにだけ通じる事じゃなくて、あらゆる事に通じていく事ですよね。物書きもそうですよね。物を書くのって小手先じゃ書けないんですよ。色んな経験が必要ですよね。色んな人生を知ってる事が。芸人さんもそうですよね。

(山里亮太)そうですよね。

(町山智浩)本当に芸人さんそうですよね。落語なんか特にそうですよね。同じネタをやっても、語り口が深くなる人と深くならない人がいるんですよ。それは技術じゃない。

(山里亮太)キャラクター・・。

(町山智浩)人格の深さですよ。

(山里亮太)確かに出るなぁ。

(町山智浩)音楽もそうですよ。全部そうなんですよ。全てに通じる事なんで、これはビリヤードを超えた人生についての話として『ハスラー』はすごくそのセリフがですね、ガーンと身に染みたんですけども。全然自分自身はそれを役に立ってないんですけど。(笑)

(山里亮太)いやいやいや!キャラクター!人間的な厚みをね。

(町山智浩)そう。キャラクターなんだって言うんですよ。ストーリーじゃないんだ技術じゃないんだ。キャラクターなんだって。あらゆる物に通じる事ですね。

(山里亮太)確かにそうですよね。

(町山智浩)で、この『ハスラー』っていう映画は非常に梶原一騎さんのね、色んな物語にものすごく影響を与えてる映画でもあるので、そのへん見ると、色々発見できると思います。で、もう1本の方がもっと衝撃だった映画で、『暴力脱獄』という映画です。

映画「」のポスター

『暴力脱獄』町山さん解説書き起こし

※書き起こし終わり

○○に入る言葉のこたえ

③いい映画は、見た後すごく人生の糧になった気がする
④ハスラーというのは、勝負師という意味

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